日本映画−と 後編

★は1個から5個の間でテキトーにつけてあります。
最新更新日:2004年04月06日
<日本映画−と 前編>
タイトル コメント
スタッフ キャスト
「DOG STAR」 ★★★
テレビ見てないのでちょっと知らないのですが、癒し系の代表とされる(しょっちゅう変わってるよな)井川さん、あまり使えないと思いますね。昔、大林宣彦が「時をかける少女」の時に薬師丸ひろ子は独白型で原田知世は対話型だと評したことがありますが、井川さんは薬師丸に輪をかけた独白型で、というか黒目がちだか睫毛が多すぎだか実は目が細いのだかよくわからないのだが、とにかく基本的に人の顔見てしゃべらない(そう見えない)よね。
監督・脚本
    瀬々敬久
撮影 斎藤幸一
音楽 安川午朗
豊川悦司
井川遥
石橋凌
泉谷しげる
津田健次郎
余貴美子
嘉門洋子
深浦加奈子
大鷹明良
奥野敦士
諏訪太朗
田中要次
迫英雄
重久剛一
伊藤猛
<とっとこハム太郎>シリーズ 「とっとこハム太郎 ハムハムランド大冒険」
「とっとこハム太郎 ハムハムハム〜ジャ! 幻のプリンセス」
「とっとこハム太郎 ハムハムグランプリン オーロラ谷の奇跡 リボンちゃん危機一髪!
「突入せよ! あさま山荘事件」
THE CHOICE OF HERCULES
★★★★
パンフのフルクレジットだと出演者はこの倍はいます。とにかく集団が出て来ますからねー。主要人物と特別出演(ラスト2人)の他は、ちょっとだけ特撮・劇団関係を抜粋しました(松尾は主要人物)。気が向いたら後で全員書くかもしれません。宣伝とかだとタイトルの「あさま山荘」は「 」でくくっていますが、本編は気にしてません。最近の原田は海外仕様になっているので、今回もオープニングクレジットは英語併記、タイトルは上記のものらしいです。
さんざん総括して仲間がバタバタ死んでいった思い出深いアジトだったが、またまた脱走者が出たので移動を余儀なくされた連合赤軍。その準備中に分散したメンバーたちが次々と逮捕されてしまう。特にトップ2人の逮捕にあせった残りのメンバーたちは武器を持って長野県軽井沢の別荘地の「あさま山荘」に管理人の奥さんを人質にして立て籠もった。そのリーダーは池内万作だった。以上が、「光の雨」のラストであり、本作の始まりである。といい切ってしまうとマズイところがある。私の頭の中では池内は山荘内部にいるのだが、本作を見ていると、彼はいつの間にか抜け出して警察の人間になっているのであった。スパイだったのだ。ではなくて、こういう場合は仕事を断らんか、フツー。今回は報道陣の恩田括も同様(でもこの人は顔がわからないからOK)。
さて、連合赤軍(武田・鈴木ら。最後まで見てもわかりませんでした)が、長野県警山岳機動隊の石丸らと銃撃戦を交わした末に山荘に逃げ込んだとの報はすぐさま東京まで届いた。欧州出張から帰りたてのキャリア組・サッサ(役所)は元香港領事だけあってイギリス式に行きたがるクセがあるが、事件の話を聞いて、とにかく極左暴力組織になれている東京警視庁から一個小隊を送り込め、とか軽くいって帰ろうとするが、後藤田正晴長官(藤田)から現場に行って指揮を執れと任命される。長野県警本部長(伊武)との肩書きの関係があるので串田管理官をつけてくれた。人質の確保が至上命題であり、武器の使用は上にお伺いを立てねばならない。サッサが機動隊を仕切る親友・宇崎に相談すると、宇崎は軽く考えて単に手すきの部隊をよこした。
長野県には住みたくない。そこは極寒の地であった。警視庁VS長野県警。初手から不協和音を奏でる彼らは力を合わせ、ることはあまりないが、とにかく命がけでコトに当たるのであった。寒いし。それなのに人質の身代わりになりたいと押しかけるバカ民間人は来るし、マスコミはうるさいし、長野県警はバカなのであった(ちょっとバカに描きすぎではないか)。犯人がまったく描かれないせいもあって、緊迫感よりユーモアの方が目立っていたような。
もう人が多くて誰が誰だか書いてられませんが、松尾だけ書くと、彼は人質の旦那さん。そんなに変な人ではないはずだが、松尾を知っている人が見ると、この人はちょっとおかしいのではないかと思われてしまってマズイのではないかと思った。
実は、私はリアルタイムで見ていた記憶が全然ないのですね(小学校低学年)。もちろんあの鉄球とかの絵は頭の中にありますが、あとあと衝撃映像特集とかで見たのが残ってるだけのような気がする。当日は特撮もアニメもお休み(らしい)だから時々は見てたと思うんですけど。ひょっとして東京12チャンネルは通常の番組とかだったのかなあ(にしても、親にチャンネル権とられるだろう)。
監督・脚本
    原田眞人
原作 佐々敦行
撮影 阪本善尚
照明 大久保武志
美術 部谷京子
音楽 村松崇継
役所広司
宇崎竜童
伊武雅刀
串田和美
山路和弘
矢島健一
豊原功輔
遊人
遠藤憲一
天海祐希
藤田まこと
椎名桔平
街田しおん
松尾スズキ
山崎清介
螢雪次朗
大森博
田中要次
山田明郷
黒沼弘巳
 豊川栄順
 田嶋基吉
 飯田孝男
 荒川良々
 石丸謙二郎
 もたいまさこ
 高橋和也
 篠原涼子
 篠井英介
 松岡俊介
 池内万作
 恩田活
 大塚よしたか
 清家利一
 村杉蝉之介
 甲本雅裕
 八嶋智人
 武田真治
 鈴木一真
「ドッペルゲンガー」 ★★★★
医療機器のメーカーで発明技師をしている役所は行き詰まりを感じていた。10年以上も前に彼が発明した(劇中で発明発明いってるんでそれに従ってますが、あれは開発だと思うな)血圧計のおかげで会社はここまでになったので、社内ではなかば伝説的な存在だった。いま手がけているのはマニピュレータ付きの電動車椅子、通称「人工人体」で、操作は首に装着したベルトから座っている人の意志を読み取って動くという、そりゃあスゴイものだった。が、人間の精神は複雑でなかなかうまく行かなかった。彼はほぼ会社の組織から離れて、佐藤と戸田、二人の助手のみでチームを組み、独立した研究所に籠もっていた。彼と同期の柄本はそれなりに出世しており、研究費の算段などに動いてくれていたが、役所は自分が納得行かないと途中経過も報告せず、柄本も苦労していた。社長からは役所を管理職にしろという内示も来ていた。要するに研究者としての引退勧告である。戸田も苦しんでいる役所を見かねていたし、そもそも彼の苦悩を理解するようなタイプではないので、そこそこ動けばいいんじゃないかなあと考えており、役所はますます苛立つのだった。佐藤は役所にドッペルゲンガーの話をした。彼女の友人の永作の弟が自殺をしたのは自分の分身・ドッペルゲンガーを見たせいであるという。一笑にふす役所だが、彼の部屋にもう一人の彼が現れた。
そいつはどう見ても実体を持っていた。そいつは内省的な役所に比べて攻撃的だった。役所は永作に会った。彼には確信があった。ドッペルゲンガーは自分が生み出した幻などではなく、別の人間として存在する。ということは、永作の弟は。確かに役所の思った通り、永作の弟のドッペルゲンガーは、本体が死んだというのに未だに存在していた。弟の夢であった小説をバリバり書いているという。ついでにだらしないところもなくなった。弟は自分でありながら、自分よりちょっと優れている自分を見て、あいつの方が俺より存在するに値する俺だと、今の自分に絶望して自殺したのではないかと永作は考えていた。ドッペルゲンガーは本体そのままではなくて、どうやらちょっとバージョンが違うらしい。が、必ずしも優れているとは限らない。役所のドッペルゲンガーは役所が思っていてもできないことをやってやるのだと云って、研究所をメチャメチャにしてクビになり、人工人体は盗みだし、ついでに佐藤にちょっとオイタをして、永作にも近づき、彼女がウザくなってきた弟のドッペルゲンガーを殺して海辺に埋め、ついでに車上荒らしというか強盗をして大金を稼いできた。これ全て役所本体によかれと思ってやっていることである。ヤツは研究の助手として元工員のユースケを雇った。バカっぽく、被験者としては精神が弱くて人工人体との相性も悪いが、職工としてはなかなか使えた。
監督 黒沢清
脚本 黒沢清
    古澤健
撮影 水口智之
美術 新田隆之
スタイリスト
    小倉久乃
ビジュアルエフェクト
    浅野秀二
特殊造形
    織田尚
音楽 林祐介
エンディング
    PE’S
役所広司
永作博美
ユースケ・サンタマリア
柄本明
佐藤仁美
戸田昌宏
ダンカン
鈴木英介
岩瀬祐二
井上肇
小西崇之
高橋大祐
高橋洋
田口貴恵
「DONOR 人格移植」
(ビデオ作品)
監督 佐々木正人 中山忍
杉本彩
菊池隆則
成清加奈子
加藤陵子
海津義孝
伊藤なつ
伊藤かな
大村波彦
<富江>シリーズ 「富江」
「富江 replay」
「富江 re−birth」
「富江 最終章 ―禁断の果実―
「友よ、静かに瞑(ねむ)れ」 ★★★★★
製作 角川春樹
監督 崔洋一
原作 北方謙三
脚本 丸山昇一
撮影 浜田毅
美術 小川富美夫
音楽 梅林茂
藤竜也
六浦誠
倍賞美津子
原田芳雄
室田日出男
佐藤慶
林隆三
宮下順子
中村れい子
高柳良一
ジル(PERSONZ)
中西良太
伊藤麻耶
福田妙子
草薙幸二郎
常田富士男
椎谷建治
清水昭博
飯島大介
伊藤洋三郎
「T.R.Y. トライ ★★★
監督 大森一樹
脚本 成島出
原作 井上尚登
撮影 加藤雄大
美術 稲垣尚夫
    竹内公一
特撮監督
    佛田洋
音楽 住友紀人
主題歌
    織田裕二
織田裕二
邵兵(シャオ・ビン)
渡辺謙
孫暢敏(ソン・チャンミン)
楊若兮(ヤン・ルオシー)
何潤東(ピーター・ホー)
黒木瞳
今井雅之
松岡俊介
市原隼人
金山一彦
伊武雅刀
夏八木勲
石橋蓮司
松重豊
丹波哲郎
高橋長英
浜田晃
六平直政
「DRIVE」 ★★★★
監督・脚本
    SABU
撮影 佐藤和人
美術 丸尾知行
衣装 藤井一紀
音楽 村瀬恭久
    坂東俊秀
堤真一
大杉漣
安藤政信
寺島進
筧利夫
柴咲コウ
小林明実
田口トモロヲ
麿赤兒
根岸季衣
松尾スズキ
ジョビジョバ
中村久美
塩見三省
松重豊
 松雪泰子
 及森玲子
 滝沢涼子
 菅田俊
 明代
 ピエール瀧
 木村郁美
 清水宏
 津田寛治
 堀部圭亮
 大森南朋
 山田明郷
 鈴木一功
 田中要次
 恩田括
「ドラゴンブルー」
監督 和田卓也 田中広子
武藤敬司
六平直政
織本順吉
田口トモロヲ
「ドラゴンヘッド」 ★★★★
修学旅行の帰りの新幹線。静岡県のトンネルにさしかかった時、それは起こった。テルくん(妻夫木)が気がついた時には辺りは真っ暗、車内はメチャクチャで、クラスメイトの死体がゴロゴロ転がっていた(好きな女の子も死んでた)。いじめられっ子のノブオ(山田)も生きていたが、彼はまるで世界が崩壊したのを喜んでいるようだったし、とにかくトンネルからの脱出に協力はしてくれなかった。もう一人の生き残り、瀬戸さん(SAYAKA)は狂いかけたノブオ(全身に化粧をほどこし闇=恐怖と同化しようとする)を怖れていた。やむなくノブオを置いてテルくんと瀬戸さんがどうにかトンネルを抜けるとそこは雪国、ではなく、空から降りてくる白い灰が積もった死の世界だった。ようやく辿り着いた街では、暴動が発生していて、暴徒を殺さざるを得なかった寺田ら住民たちは全員で自爆しようとしていた。救援に来たはずが逆に住民に襲われた自衛隊の生き残り、藤木と近藤の助けで街を逃げ出したテルくんたちは、ハゲ頭に手術跡が走る少年たちに出会う。医師である彼らの父は子供たちが恐怖におののいて狂ったりしないようにと(生き残りの人々は次々に狂っていたが、その引き金は「恐怖」であるという共通認識が生まれていた、ようだ)脳に手術を施したのだった。少年たちは恐怖どころか全ての感情を失っていた。テルとSAYAKAは東京を目指すが……。
ウズベキスタンでロケしたという話はコメントで書く予定だったので、スタッフ欄にウズベキスタン・コーディネートなんて役職を書く気はなかったのだが、ほら日本側の名前が面白いので書いちゃいました(失礼)。
私は「バタアシ金魚」2巻発売頃から望月ファンなので当然原作は読んでいるのですが(今回読み返したりしませんでしたが)、いやー、ラスト辺りなんか全然忘れてます。最初のトンネルのとこはよく覚えてますけどね。これはインパクト云々ももちろんありますが、後半はやたら連載は休む割りにコミックスは2巻続けて出るし、とか変なリズムで読まされて、まあ新しいのが出るたびに前のを読み返して、最初の方は何度も読んでるからですね。ナイロン100℃の「テイク・ザ・マネー・アンド・ラン」のラジオの音声も聞いた途端に「ドラゴンヘッド」からのパクリだとわかりましたよ(映画にはそこありません)。
その、よく覚えている上に今回もっとも期待していたトンネル編ですが、うわー、こりゃ明るいなあ。画面も無闇に明るいけど(シャレちゃう)設定的にトンネルの壁に電球が埋まってて、これ独立電源かなんかで点きっぱなしなのね。電球は壁の下の方にあるので、闇メイクのノブオが襲ってくる新幹線の屋根の上だと光が届かないらしく、下より暗い。粒子が粗いので増感している(これ撮影がデジタルだけどデジタルでも粗くなっちゃうのかね)ようだが、それでも下より暗い。ひょっとするとトンネル編はここを最初に撮影して、ラッシュ見たら暗かったので翌日から光量を変えたりしてるのかもしれない。それでもいくらページをめくっても背景が真っ黒な原作から考えると明るいし、全10巻を2時間ほどに納めるので時間も短い。これではノブオとて闇に取り込まれる時間もなく、最初からちょっと変なヤツという描写になっている、ような気がするけど原作もそうだったかもしれない。とにかくこの後も狂った人々が続々出るが、世界崩壊から実時間(お客さんの見てる時間)で1時間も経ってなかったりするわけで、”感覚”的に人間が狂うには早すぎに思えるので、地軸が狂って磁場が精神に影響を与えているという”理屈”が与えられている。いちおう単に一人の思いつきにすぎないというふうに曖昧にはしてある。何がなんだかわからないというのが原作の持ち味なので、いろいろ説明してはいけないのだ。
絵的には黒沢清組が担当しているので「回路」や「アカルイミライ」の未来(≒終末)っぽい。樋口は撮影前にコンテで参加しただけのようなので、画質とかには関係してません。
世間一般的にはSAYAKAはどうなの? ってのが気になるところでしょうが、演技とか別に文句ありません。ウザイへたれオンナというキャラ(原作とはちょっと違う)がよく出てました。ヒドイ書き方をしましたが、特に嫌いなキャラなわけではありません。しかし彼女については若干問題がありまして、実は最後までどういう顔かわからなかったですよ、私は。もちろん8割方は撮り方のせいだと思いますが、本人に観客を引きつける力がないよね、たぶん。フカキョンにいつも云ってる「華がない」ってのとはちょっと違うけど説明できません。
監督 飯田譲治
脚本 NAKA雅MURA
    斉藤ひろし
    飯田譲治
原作 望月峯太郎
撮影監督
    林淳一郎
美術監督
    丸尾知行
照明 豊見山明長
VFXプロデューサー
    浅野秀二
VFXディレクター
    立石勝
視覚効果デザイン
    樋口真嗣
アクション監督
    吉田浩之
衣裳 江橋綾子
特殊メイク
    三好史洋
ウズベキスタン・
コーディネート
    赤尾敏
    アレキサンダー・
ビリウコフ
音楽/オーケストレーション
    池頼弘
主題歌
    MISIA
妻夫木聡
SAYAKA
藤木直人
近藤芳正
山田孝之
根津甚八
寺田農
嶋田久作
松重豐
奥貫薫
街田しおん
藤井かほり
大川翔太
吉岡祥仁
角田幸恵
宮嶋剛史
原田佳奈
MIYU
谷津勳
MOVIE STORM
「DRUG GARDEN」
★★★★
(ビデオ作品)
脚本とかないかもしれん。
女優だかモデルだかのレオナは、旦那のフッキーや前夫の子供のマーク、そしてモデルやドラァグ・クイーンらと共に共同生活している。
レオナは子供の頃から男どもにいたずらされつづけて生きてきた。それが関係あるのか、いきなり自分が死ぬのではないかという想念に取り憑かれ、体がしびれて動けなくなる他もろもろの発作が起こるパニックディスオーダー(P.D.)という病気で、薬まみれで暮らしていた(死にたくなるとかではありません)。これは普通に治療薬なのだが、同居しているモデルのチルはみんなに内緒で麻薬に手を出していた……。
全体的に下山天タッチで、ストーリーあろうがなかろうが見ているだけで気持ちいい(好き嫌い分かれるかも)。いやストーリーはある。チルという娘が断罪された(あんたはレオナじゃないのよ!)ことで「オケピ!」のギターによる不愉快さが多少取れた。すみません、何をいっているか全然わからないですね。松たか子からギターに「あんた、あたしかよ!」といってもらいたかったのですが、説明すると長すぎるからカット。機会があったら「オケピ!」とこれと両方見てギターとチルのどのへんが似てるのか確かめてください(でもチルにはそんなに悪感情は抱いてないです)。
広田レオナは自分で撮影した写真集出したくらいだから、さすがにどう自分を撮ればいいかわかってらっしゃる。
「仮面ライダークウガ」の杉田刑事こと松山鷹志は、やる気のない精神科医役。
監督 広田レオナ 広田レオナ
吹越満
マーク
佐々木千春
靖権
クリスティーヌ・ダイコ★
マーガレット
HOSSY
松山鷹志
北村一輝
大和武士
蜷川夕紀
中嶋朋子
小沢真珠
「ドラッグストア・ガール」 ★★★
監督 本木克英
脚本 宮藤官九郎
撮影 花田三史
美術 太田喜久男
音楽 周防義和
オープニング
    「DRUGSTORE GIRL」
    中嶋朋子
エンディング
    「ラジオ・スターの悲劇」
    バグルズ
田中麗奈
柄本明
三宅裕司
伊武雅刀
六平直政
徳井優
荒川良々
杉浦直樹
三田佳子
余貴美子
皆川猿時
藤田弓子
根岸季衣
篠井英介
山咲トオル
今福雅雄
永澤俊矢
角替和枝
神戸浩
ユセフ・ロトフィー
「とらばいゆ」 ★★★★
<第14回東京国際映画祭参加作品>
プロ棋士の瀬戸はエリートサラリーマンの塚本と数年に渡る同棲のあと結婚したが、それ以来、負けがこんでいてB級リーグからも落ちそうだ。イライラする毎日。瀬戸の妹・市川も同じくB級のプロ棋士で、彼女は順風満帆、トップの成績でA級に昇格の目も見えてきた。私生活でも、恋多き女だった市川は、なんだか長くつづきそうな相手、ミュージシャン志望の村上をつかまえた。
市川は、勝負師を支えるパートナーとして塚本を理想のように考えていて、うちに来るたびに塚本をほめそやす市川に、瀬戸はますます内にこもってしまうのだった。
ある日、市川の不倫疑惑(前の彼氏とヨリを戻した?)が浮上、さらに塚本に左遷命令が下り、あちらこちらでさまざまな小競り合いが勃発、本人たちは大変だが、見ている我々はとっても楽しいのだった。クライマックスはちゃんとクライマックスとして盛り上がるし、見た後も明るい気分で帰れる。
とにかく脚本が面白いのであろうと思う。実をいえばセリフ回しには固いというか不自然というか、ちょっとひっかかるところがあるのだが、それこそがこの大谷という人が監督よりは脚本家に向いている証拠のように思える。全体にセリフ劇だし、映画としてオッというところは特にない。いや役者はがんばってますよ。
ちょっと静かなムードで暗く始まるので(瀬戸が負けて落ち込んでるから)ちょっと戸惑うのだが、これは良質なコメディーなのです。監督もそういうつもりらしいのだが、そうするとやっぱり最初の方の陰鬱とした雰囲気はちょっとどうかと思う。気になるのは、夫婦の機微を描きつつも意図的にはずしたと思われるセックス問題。コメディーとしてもその辺は押さえといてもよかったのではないか。
ちなみに瀬戸夫婦の住む高級マンションを永代橋なめて臨む遠景。というのが何度か出てくるが、これが実に私が会社から渋谷へ行く道筋で撮影されていて、夜そこを通るたびに、うーむ、これくらいの灯りでもあんなにキレイに映るのだなあと感心してしまうのであった(今は橋の蛍光灯が撮影当時より1個多く切れてますね)。
監督・脚本
    大谷健二郎
撮影 鈴木一博
音楽 Tica
    上田禎
瀬戸朝香
塚本晋也
市川実日子
村上淳
山口美也子
大杉漣
鈴木一真
辻香織里
徳井優
あだち理絵子
「どら平太」 ★★★
江戸から新しい町奉行がやってくる。はずが一向に役所にやってこない。町で遊んでいるとのウワサ。道楽者の望月小平太、人呼んでどら平太。実はこの藩の上層部は堀の外に広がる悪所と組んで私服を肥やしていたのであった(ある程度は藩の財政の助けにもなっているのだが)。江戸に常駐する殿様がそれを見かねて放り込んだのがどら平太。これまでもチャレンジはしていたのだが、前任者達はあっという間に追い返されていた。どら平太は悪所のフトコロに潜り込み、中からやっつけようという侍ジャイアンツ作戦。凄腕で遊び方も粋などら平太に悪所の連中もほれこんだ。悪所の親分に直談判。さすがは大物、腹を割って話せばわかってくれる。藩上層部との癒着の証拠もせしめて一件落着。
親分さんは文太ですが、どうも悪い人に見えない。悪いコトしてる描写がない。それをセリフで説明。あの人は悪い人なんです。なるほど。クロサワの意向で人を殺さないってのもいまいちピリッとしない理由であろう。文太が悪く見えないのもそのせいだ。ところで洋画の場合、字幕ってのは吹替えの1/3の情報しか入らないそうで、今回英語吹替え版にして字幕つけた方がいいんじゃないかと思った。それほど端々で説明的。絵がカッコイイ(エンディングがまたいい)だけに惜しい。
また江戸っ子芸者の浅野ゆう子のセリフが遅い遅い。なんでも市川崑がそれじゃ聞き取れねえと入念な読み合わせをおこなったらしい。セリフばかりか全体的にスローな芝居をさせている。でも編集は昔のリズムなもんで、カットカットのアクションのつながりが悪かったりする。そういえば文太が立ち上がる時ちょっとよろけるシーンがあって、そんなのNGにしてくれよと哀しくなる。
というわけで昨今の時代劇の中では確かに痛快娯楽時代劇なのですが、全体に年寄りじみていたのが残念でした。
そうそう、予告で使っていた「スタンド・バイ・ミー」はかかりませんでした。
監督 市川崑
脚本 四騎の会 よんきのかい
    (黒澤明
     木下恵介
     市川崑
     小林正樹)
原作 山本周五郎
撮影 五十畑幸男
照明 下村一夫
美術 西岡善信
音楽 谷川賢作
役所広司
片岡鶴太郎
宇崎竜童
浅野ゆう子
菅原文太
石倉三郎
石橋蓮司
大滝秀治
神山繁
加藤武
三谷昇
津嘉山正種
 江戸家猫八
 岸田今日子
 うじきつよし
 尾藤イサオ
 菅原加織
 松重豊
 黒田隆也
 本田博太郎
 赤塚真人
 永妻晃
 伊佐山ひろ子
「TRIC トリック K ― 劇場版 ★★★★
マジシャンと物理学者がさまざまなトリックを見破るテレビドラマの映画版。東宝のそもそもは傍流である洋画系で公開する予定が、辻仁成原作・中山美穂主演の映画「サヨナライツカ」を、辻ともめた行定勲監督が蹴ってポシャッたので本線に回ってきた(辻は身の程を知れ。ミポリンもちゃんと抑えろ)。タイトルの「K」はもちろん左右反転文字が正解。テレビ版はファースト・シリーズは半分くらいと、「2」は2話ほど見た。必ずかどうかわからないが2話完結なので、解決編を見てなかったりする。
見た目ファースト1話そっくりの導入部だしタイトルバックなんかもテレビ風なのだが、いやいやテレビのままのはずはなく、野際陽子の書道教室で小学生がちゃんと書いていた。「24P」。これは24人でセックスすることでないというのは、このページの読者ならわかるはずだ。と、悦に入っていたらパンフにも書いてあった。クソッ。それに関連して、ああっ、これぞデジタルアクション、と私が勝手に思ってひとり感心したのは、ほら殴られると画面(=カメラ)がボヨボヨンと揺れるのあるじゃないですか。どうやらあれを普通にフィックスで撮影したあと、デジタルで揺らしてるみたいなんですよ。これは結構使えるワザだぞ。というか、特撮物で地震とか爆発に使ってるけど生身で使ったのって初めて見た気がするなあ。
舞台に立つと客が引く、異常に売れない貧乳のマジシャン・山田奈緒子(仲間)の元へ、糸節村青年団の団長・山下と副団長・ミッチョンが訪ねてきた。村には、300年ごとに大亀が動き出し大災害を起こすが、正しい行いをしていれば神が現れて村人たちを救うという言い伝えがある。その日を間近に控え、村人たちはテンパッていた。若い山下たちとしては神が現れるどころか大亀すらも信じていないのだが、とにかく村人たちの心を静めなければならぬ。そこで、奈緒子に神を演じて欲しいというのだ。一方、奈緒子と腐れ縁のある物理学者で巨根で童貞で臆病者の上田教授(阿部)は、エリート同級生たちの会合で徳川の財宝探しをしている三宅が殺される現場に遭遇。ダイイングメッセージから財宝は汲み取り便所にあると推理。警察や政府にツテのある官僚である同級生ら(川崎、相島、みのすけ)は裏で手を回し、全国の汲み取り便所を警察に調査させることにした。上田はその結果を待ちつつ、自著『どんと来い、超常現象』のパート3の題材として糸節村の伝説を調べることになった。
糸節村で奈緒子を待っていたのは、神を名乗る怪しい男たち、竹中にベンガルに石橋だった。竹中は相変わらず竹中以外の何者でもないのだが、「恋に唄えば♪」と違って今回はこれで正解である。村長の伊武もさすがに4人とも神様だとは考えず、彼らをテストすることにした。白塗り占いオババの根岸が「祟りじゃ〜」をやる状況の中、上田はいうに及ばず、奈緒子と何かと関わりのある刑事のヅラ矢部(生瀬)と石原(前原)も汲み取り便所の調査のために糸節村に潜入していた。「ニセのカミ」探しにビビる矢部(「溺れる魚」で実験したカリグラフが実を結んだ)。やがて神様決定バトル・ロワイアルが始まり、そして殺人が起こる。
その頃、奈緒子の母(野際)は霊験あらたかな御札(売り物)を量産していた。
「お前らのやっていることは、全部すべてまるッとどこまでも、お見通しだッ!」
思うにこのシリーズの魅力を端的に表しているのは(仲間由紀恵は置いといて)「小声のツッコミ」である。ツッコミというのは、漫才に見られるように普通はボケた相手に対してするものだが、これでは相手おかまいなしにメタレベルでツッコミを入れる。たぶん元々は少女マンガの手法だと思います。これを発展させたのが江口寿史のコマ外の落書きで、それを昇華させたのが「ちびまる子ちゃん」のナレーション・ツッコミ(原作はキートン山田ではなく、さくらももこ本人が語る)です。同様にこの作品でツッコミを入れている時、登場人物は実は非登場人物になっているのだ。 何いってんだコイツ。 ← これが小声のツッコミ。これは視聴者の気持ちを代弁するもので、このためにドラマとの一体感が得られ、つまりこれは視聴者参加型インタラクティヴ番組なのだ。 何いってんだコイツ。
せっかく映画なので海外(香港とか韓国)に持っていきたいのだが、あまりにも日本語を使ったネタが多くてどうしようもない。そういうの考えないかねえ。残念。
監督 堤幸彦
脚本 蒔田光治
撮影 斑目重友
美術 稲垣尚夫
衣裳 冨樫理英
    加藤美紀
マジックアドバイザー
    藤原良雄
    藤本明義
タイトルバック
    薗田賢次
イラストレーター
    千原櫻子
音楽 辻陽
主題歌
    鬼束ちひろ
仲間由紀恵
阿部寛
山下真司
芳本美代子
生瀬勝久
前原一輝
野際陽子
伊武雅刀
竹中直人
ベンガル
石橋蓮司
根岸季衣
川崎麻世
相島一之
みのすけ
三宅弘城
 塚本璃子
 螢雪次朗
 菅原大吉
 村杉蝉之介
 山田幸伸
 安田憲邦
 大島蓉子
 瀬戸陽一朗
 大木凡人
 ふせえり
 藤田啓而
 赤池公一
 青木忠宏
 サバ男
 古澤龍之
アベディン・モハメッド
久保英雄(仲間由紀恵マネージャー
岡田眞澄(写真)

(声の出演)
堀井真吾
森山周一郎(ナレーション)
郷里大輔
田中亮一
「泥だらけの純情」 1977年 ★★★
チンピラとお嬢様の悲恋モノ。山口百恵の父親はスペインの大使で、「ホワイト・ラブ WHITE LOVE」でスペインに父親に会いに行くという筋立てはこれのアンサー・ストーリーなのかと思ったり(小林桂樹は大使じゃないですけどね)。
ところどころ見知っているようなシーンがあるが、これをテレビで見たのか吉永小百合版(1963)を見たのかわからない。
内容は古臭いわ(やっぱ60年代でしょ)、前半のセリフは半分が説明ゼリフだわ、金持ちは悪者(というか下品)という図式その他ステレオタイプな描写ばっかりだわ、友和のスクエアな髪型が変だわ、ディスコのバンドが気持ち悪いわ、でウンザリするところもあるものの、ずっと見ていたら自分が中学生みたいな気分、つまり製作当時の自分に戻ったような、というより、映画館の外に出ても1977年であるような気がしたので、何か「時代」を捉える力みたいなものを評価したい。
同時上映「HOUSE ハウス」の中で「泥だらけの純情」というセリフがあるのと交換で、こちらに登場するディスコには屋敷ベロ出しの「HOUSE」Tシャツを着た人がいる。
友和・百恵は新宿を西口から歌舞伎町からサブナードまでうろつき回る。今回のロケはほとんどゲリラ撮影のようで、通行人は基本的に本物。気づいて振り返る人多数。なかなか大胆(百恵の過密スケジュールのための苦肉の策ではないか)。夜のシーンではエキストラ使って、カット割ってもちゃんと同じ人がいたりする。CGのない時代、夜明けに車止めしただけで紀伊国屋書店前をあっさり無人化。ところで撮影当時、ミラノ座は「エクソシスト2」、オデヲンは「サスペリア」、東口の看板は「遠すぎた橋」(たぶんミラノ座の次回上映)。街なかで聞こえる歌としてダウンタウン・ブギウギ・バンド(ここまでっ来たら〜)「サクセス」が二度もかかる。宇崎に恩義を感じているのであろう。
島本須美(クラリス・ド・カリオストロ)は、たぶんパーティーで泉じゅんに三浦から遠ざけられる友人1号であろう。妙に百恵映画に出てくる泉じゅんは所属がホリプロだったんですかねえ(永島暎子も)。

封切り時同時上映 「HOUSE ハウス
監督 富本壮吉
脚本 石森史郎
原作 藤原審爾
撮影 安藤庄平
美術 佐谷晃能
音楽 鏑木創
三浦友和
山口百恵
西村晃
加藤治子
大坂志郎
永島暎子
石橋蓮司
内田良平
有島一郎
原知佐子
緑魔子
 若杉透
 泉じゅん
 清水理絵
 島本須美
 北奈美江
 早川雄三
 神山勝
 青空球児
 青空好児
 榎木兵衛
「翔んだカップル
 ラブコールHIROKO*オリジナル版
★★★
<相米慎二特集>
円広志が出ているのはやはりタイトルに引かれたからなのだろうか(「とんでとんで」歌うシーンあり)。
東京に出てきて、留守をしている叔父さんの家に住み、高校に通うことになった鶴見。生活費のこともあるし、同居人を募集した。男、という条件だったのだが、やってきたのは山葉圭(薬師丸)という女の子、しかも同級生だった。山本圭のこともあるし、不動産屋が男と間違えたのだ。追い出そうにも薬師丸には行くところもないので、一ヶ月という約束で部屋を貸すことになった。
で、ここにボクシング部のキャプテン(薬師丸にほれてる)とか、同級生の尾美(薬師丸にほれてる)や石原(鶴見に好意を持っている)が絡んできて、という話。
柳沢きみおの原作はギャグ漫画で始まりだんだんとシリアスに移行。轟二郎の出たテレビ版はギャグのまま通したが、この映画はどちらかといえばシリアス路線である。そんなわけでさほど面白くない。ラストあたりでボクシング物みたいになるのだが、ああ最初っからボクシング映画にしとけばよかったのにな(それじゃ原作と全然違っちゃうぞ)と思った。
「そんなことしたら私たちダメになっちゃう」
うーむ、まあそういうわけでモラトリアムと成長・旅立ちのせめぎ合いのお話なのだ。
見た目の特徴は、道路を向こうからこっちへやって来る絵がちょくちょく出ること。これは何かを象徴してるとかじゃなくて、ただの趣味のような気がする。
ちなみに尾美が同棲チクリの電話をかけるバックの後楽園ゆうえんちにある看板は「電子戦隊デンジマン」ショーだな。
監督 相米慎二
脚本 丸山昇一
原作 柳沢きみお
撮影 水野尾信正
音楽 小林泉美
鶴見辰吾
薬師丸ひろ子
尾美としのり
石原真理子
円広志
真田広之
原田美枝子
長谷川純代
三谷昇

西田浩
吉見秀幸
酒井康明
斉藤建夫
岡竜也
石川ルミ
<日本映画−な>