*過去日記*

     3.Aprile.2002 Sereno
今日の出来事ではないけれど、イタリア人知人から聞いた話にちょっと驚いたということで。
この彼が、イタリア中部の故郷で親しい友人の結婚式に招待され、出席したそうな。
厳かな雰囲気の教会で新婦が入場し、式が始まる。神父様の言葉に合わせて誓いを述べるシーン。・・・死が二人を分かつまで・・・云々かんぬん、そして「・・・このふたりの結婚に異議のある者は今すぐ申し出よ、さもなくば永遠に沈黙せよ」 ・・・とそこで「私は異議あり!」と大きな声で神父様の言葉をさえぎり、挙手したのは・・・ なんと新郎!
一同騒然とする中、その新郎が興奮気味に語り出すには、新婦がここ数週間来、ベストマン(立会いの友人)と結婚式の打合せなどをしているうちに気の迷いが起きたのか、新居だか彼の部屋だかでマチガイを数度(!)起こし、そしてその現場を新郎が偶然にも目撃してしまったのだとか。ショックと怒りに震え、許せなくなった彼はその怒りを隠して晴れの結婚式で復讐の時を待っていたらしい。もちろん泣き叫ぶ新婦や取り乱す新婦側親族、怒りの心中をぶちまける新郎といった面々(神父様や当のベストマンの反応は聞きそびれた)を目前に、ただの第三者であった友人はなぜかだんだん笑いがこみ上げてきてしまったという。
その話を一緒に聞いた他のイタリア人(男)も、その場に居たらやはり絶対笑ってしまうだろうと言った。そんなものかな。観客の反応はともかく、新郎のこの態度と復讐劇には、ここまでする必要があったのかなぁ、却って自分がますます哀れなのでは?とかなりギモンが残ってしまった。この新郎の人間性の方が疑われないか?ちなみにこの珍事(いや、新婦&両家親族には悲劇)は地元の新聞に堂々掲載されてしまったそうな・・・。

8.Aprile.2002 Variabile
うちの最寄り駅からマンションまで徒歩7分、その途上にダイエー、コープ等5か所もスーパーがある。とても便利なのだけど、そのどれにもルーコラが売られていない! マキネッタ用の極細挽きCaffe'もない! ・・・ なんてこった、奈良のダイエーにだって両方あるのに・・・と引っ越してきた当初はかなり不満だった。ちなみに私の勝手な合格スーパー・だめスーパーの基準は、この2品目があるか否かだったりする。
駅から家と反対方向に6分歩けば、輸入食材に力入れまくってます、な大きなスーパーがあるのだけど、疲れた夜に駅から反対向きに歩くのはかなりシンドイ。大阪梅田でデパートに寄ればいいんだけど、家に近づくまでは食品の買い物は忘れがちで・・・そんなこんなでルーコラ欠乏症な今日この頃。
そういえばなんで一般には‘ルッコラ’って言うんだろう? 私も言ってたけど。でも今日からルーコラさ。つづりはRucolaだし、ハネるところはないもんな。
それからつねづね不思議に思っていたのが、なんで日本では生フルーツのあんずを売ってないんだろう? さんざんジャムにはなってるのに、果物としてたとえば山盛りで売っているのを私は見たことがない。 ジャム用あんずは輸入物なのかな? 生育に日本の気候が適さない? 梅やプラムはたくさんあるのに何が違うんだろう。 毎年春たけなわになるとこのギモンが湧いてくるのだ。

 9.Aprile.2002 Nuvoloso
またスーパー&食べ物ネタだけど、今日はアクアパッツァに初挑戦してみた。
ホウボウなんて魚は初めて買った。ああいう立体的(?)な魚はいかにも‘死んだ動物’って感じで、触っていてどうも薄気味悪い。内臓を出すときに、お腹に包丁を入れるのも痛々しくて、刃先を突き刺すだけでもかなり時間がかかってしまった。
でも調理は簡単で(簡単に言えば、魚とニンニクとトマトとパセリを、水を敷いたフライパンに置き、オリーヴオイルをたらたらかけてフタして火にかけるだけ)美味しかった!
だけどやっぱりホウボウはしばらく買わないだろう。
私のよく行くスーパーには単身赴任らしいオジサマたちもいつもたくさんいて、彼らは主に鮮魚売り場をカゴ片手に丹念に回遊している。レジで前に並んだおじさんは、お刺身とトレイ入り茹で済みの割子そばセットを買っていた。頑張れおじさん!と心の中で応援した。

12.Aprile.2002 Sereno
今日は金曜日、夜は英語教室へ行った。
先生は毎回あるテーマに沿ってじゃんじゃん喋らせ、文章を作らせ、意見をまとめさせる。
今までの主題は『喫煙』『○○中毒・依存症』などだったのだが、今日はミスコンについて。
ミスコンは日本でも賛否両論あるけれど、私は別にいいんじゃないかなぁと思う。 特に興味もないけれど。
誰もかれもの中から美人を選ぶのは問題ありだと思うが、我こそはと自主的に出てきた美女たちが自ら競い合うんだから、性差別とか目くじら立てなくても・・・それに美しさもその人の天賦のtalentだし、内面のものもにじみ出ているはずだし、といったことを意見してみた。 いや、実際は‘エート、何ていうんだっけこの単語・・・’状態の発表だったケド。(becomeって単語をスッカリ忘れてしまってたのは、我ながら衝撃だった。)
あるテーマについて賛成・反対意見を述べ合うのは結構好きなんだなぁ、意外な意見が聞けたりするから。 伊・英の語学学校でもよくディベートの授業があり、死刑制度・安楽死・ドラッグは定番のお題目だった。
テーマを知らされずに自分で賛成派か反対派かを選び、二手に分かれたところでテーマを知らされ、ディベートを始める。 欧米の子達はさすがに議論が上手で、私はうまく考えを言えず、どんどん展開する論戦を感心して聞いているだけのことも多かったもんだ・・・。
それにしてもイタリアのミスコンは毎年なんだか力入っていて、ついついテレビを見ていた記憶がある。 優勝者はナントカいう化粧品メーカーのイメージガールも1年間務めて、ね・・・。

16.Aprile.2002 Pioggia
大阪梅田のデパートでストッキングを買った。 売り場とレジにたくさんいる社員さん(デパガってまだ言う?)にはキレイな人が多くてまじまじ見とれる。
でも、レジにずらずら居並ぶ彼女たちを見ていてなんか不自然だなと思った。
お化粧をばっちりキレイにしてヘアスタイルも入念に決めているのに、指輪とかアクセサリーをなんにもつけていないからだ!と気づく。会社の規則なのだろうけど、あんなにみんなウツクシーくしているだけに、私にはかえって不自然。‘無理にアクセサリー外してるんです’感があるというか。
ところで、ふと‘ベルギー’って漢字で書くとどうなるんだろう、と思いついて変換してみると・・・‘白耳義’だって。なんだか病名みたいでがっかり。「漢字があるだけいいよ、それだけ日本と昔からつながりがあるってことだよ。あてはめる漢字がない国なんていっぱいあるよー」とオットTから慰められる。仏蘭西はなんだか素敵だ。アイルランドの政府観光局から取り寄せた旅行パンフには‘愛蘭土’とあってこれもとてもきれい。パソコンの入力変換ではただの愛蘭としか出ないけど・・・。なぜ?

21.Aprile.2002 Pioggiaaaa
先日起きたミラノの飛行機激突事故では、また一瞬身体が固まってしまった。
あのPirelliビル(タイヤで有名なピレッリ社のビル)は確かにミラノのあの辺では図抜けて高く、横から見るとうすっぺらく、周囲の建築物と比べてやけに近代建築的で目立つビルだ。
すごく高いし駅のそばにあるので、遠方から歩いて駅方面に向かうときなど遥か遠くからでも目印にして歩いていた記憶がある。さすが巨大企業はビルが違うな、とか、須賀敦子さんが著書の中でピレッリ一族の血を引くお嬢様的おばあさんについて書かれていたこともあり、私は特別な目で見上げていた。イタリア政府は、あれは自殺と考えざるを得ないとの見解のようだが、立地を考えるとまぁそうだろうな・・・。管制官に制御不能だとかの交信があったとのことだけど、自殺ということを撹乱させるためか、ほんとに故障して最後の最後に怖気づいたかだと私は勝手に思っている。
スイスの空港からわざわざあのピレッリビルを最終目標に、彼は飛んできたのだろうか。

25. Aprile. 2002 Sereno
会社の人の中国出張みやげにチョコレートが配られた。それはよくあることだけど、ちらっと見てみると・・・‘おおっ、キャドバリーじゃないか!!’
キャドバリーは英国の誇るチョコレートメーカー、チョコレートといえばすなわちキャドバリー。 ロンドンの地下鉄ホームに専用自動販売機もある。
私は正直大して美味しいとは思わないが、18世紀に世界で初めてミルクチョコレートの製法を確立したイギリスのキャドバリー兄弟による伝統のチョコレートだ、エッヘン、だそうな。
それはともかく、配られたミニパックのキャドバリーチョコは外装に‘吉百利’としっかり書かれ(キャドバリーってことね)、右下にも中国語で謳い文句か何かが書かれていて新鮮! キャドバリー社のチョコは近年日本でも売られていてちょっぴりつまらないのだけど、中国語パッケージというのはまたわくわくするもんだナ。


27.Aprile.2002 Sereno
今日はまた憧れの人に一歩近づけたような一日だった。 須賀敦子さんのお墓参りができたのだ! 以前ブルさんがおしえて下さった須賀敦子さんの眠る場所が、なんとなんと私のお祖父ちゃんと同じ墓園だった。 この広い?日本で、うそみたいな奇遇。 毎年(いや、行かない年もあったけど)ずうっと通っていた墓園に敦子さんもいらっしゃる・・・というわけで、今日、お天気も良いことだし両方のお墓参りへ。 敦子さんはカトリックの区画にお墓があり、仏教区画とは雰囲気がかなり違っていた。 初めて足を踏み入れる区域だが、なんと言うか、ゆったりしていて‘心安まる度’が高い。近々イタリア語をたくさん使う機会がありそうだし、いろいろ心でお話ししておいた。 ブルさんほんとにありがとう!

28.Aprile.2002 Sereno
神戸の北野町で行われた‘インフィオラータ神戸’を見に行ってみた。
富山県と新潟県から、球根栽培のためすぐ捨てられてしまう花びらを送ってもらって作ったという計12枚の花絵。 緻密な色柄ではないけれど綺麗で、がんばったなぁ、というかんじ。
緑の部分はチューリップの茎を丹念に同じ長さに切りそろえたものが使われていた。 ぱっと見たときにはインゲン豆かと思ったゾ。 本場イタリアのインフィオラータは見たことがないけれど、きっと余程すごいんだろう。
こういう数々のしゃれたイベントを見に行って楽しんでから、ふといつも思うことがある。
ルミナリエはイタリアのまねっこ、クロモリットはフランスのまねっこ、インフィオラータもイタリアのまねっこ。この日本国の、この町のアイデンティティって一体?!って。
お祭りや古式行列以外で、じっくり魅せる行事として日本の素敵な文化をモチーフに、集客力のあるお洒落なイベントはできないわけ?と話して「・・・ないんじゃない?・・・」と返された。

    



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