*過去日記*



9月7日(日) Sereno
夏の大快晴の午前中、エアコンの効いた部屋でベッドに寝っころがり、真っ青な空を眺めながら『グラン・ブルー』のサントラを聴いていると、まるで陽のひかりが差し込むきれいな海の底でゆらゆら漂ってるような気分になれるから、真夏恒例の密かな楽しみだった。ここ数年そのささやかな夏の楽しみを忘れていたので、今朝久しぶりにCDをひっぱりだし、しばし贅沢な休日気分を味わう。もう9月なんだけどさ、こんなことで贅沢気分になるなんて安上がりだよな。
さて、きのうは11月以来の神戸骨董祭に行ってきた。(過去日記11/24→
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今回は私同様お手軽なアンティークものが好きな母も連れていったのだけれど、案の定私よりずっと丁寧に一店一店じっくりゆっくり物色するので場内ではぐれることしばし。
今回は特にこれ!というものとはめぐりあわなかったのだけれど、母は米国アンカーホッキング(FireKingの会社)のEarlyAmericanPrescutと呼ばれる、星模様の入ったポッテリしたプレスガラスシリーズのデッドストック箱入りフルセットをゲット!
母はアンカーホッキングとかファイヤーキングとかは全く知らないけれど、ただ単純に可愛いーキレイー、とおままごとセットを見つけた子どものように気に入ってしまったようだ。
お店の人からも「箱付きというのがまた値打ちなのでこれはすごいおトクですっ!めったに出ません。」と断言されてなんだか嬉しい母。もちろんしまいこんでおくつもりはさらさらないので(そこまで高価なわけでもないし)家に帰ってすぐにひとつひとつ丹念に洗ったらもうピカピカでかわいさ百倍になったとか。そりゃもてなしてもらうのが楽しみだ。もちろん父には、ほこりやクモの抜け殻なども一緒に入っていたらしいその古びた箱を捨てないように、とくと言ってきかせたそうだ。なんといっても母が大事にしていた昔の絵本を、古い本だなァーと庭で焼いちまった人だから。
ところでこのEarlyAmericanPrescutの10点セットのうち、ミルクジャグとシュガーポットは私も持っていたんだなぁー。初めて手に入れたアンティーク(というか40年少々前程度のものなのでコレクティブルと呼ばれる古さだけれど)のガラスものだったのでなおさら愛着のあるものだ。やっぱり好きなものは自然に重なっていたみたい、この親子。

9月9日(火) Sereno
この夏をふりかえってみると。今年もどうにか蚊にさされずにすんだ。なんとスイカを一度も食べなかった。こんな夏は初めてかも。そして今年もまた浴衣を着る機会はなかった。
ハタチの記念に仕立ててもらった浴衣はきれいなみずいろで、浴衣のくせにかなりの部分が絞りでできていて、ぽわんぽわんと桃色の、しべが黄色の朝顔の花が散っている。そんな柄だったと思うのだけれど、なんせ一度も着てみたことがない。そのままもう十年以上経っちゃった。
中学校まではいつも前から2、3番目を争うチビだったのが、高校で急に50人クラスの後ろから5番目にまで背が伸びた私は、ハタチをすぎてもくいくいと3センチ以上伸びている。浴衣の着丈って大丈夫なものかな。一度は着てみたかったなぁ、みずいろに桃色の花だけど。
そういえば、祖母から着物を与えられ続けた母が「私でも着る機会なんてなかったんだから、あなたも着物なんか絶対必要ないわよ。お母さんが若い頃の、しつけすら取っていない作ったままの着物が山ほどあるからそれ着りゃいいじゃない?」との持論により、成人式の振袖さえ‘誂えレンタル’だったのを当時は恨めしく(好きな反物を選んで自分の身体にあわせて仕立てたのにも拘らず)思ったけれど、たしかに着物を着なくちゃいけない機会は今まで全くなかった。代わりにシビックを買って母正解。浴衣さえ着ることがないなんて。そりゃあ機会なんぞは自分で作るものなのだろうけどね。
その成人式用に誂えレンタルした振袖を、翌年一コ下の友人が借りたかったらしいのだけれど「せっかく見に行ったのに、やっぱりatsukoのサイズだったから丈が長すぎてあきらめた」って言っていたっけ。その後あの振袖は何人の女の子が着てくれたんだろうか。
さてさて、神戸は今月も15日までずっと最高気温30度以上の予報が出ているよ・・・。(今日初めてうわさの火星を見ました。月のすぐ横でチカーっと光っています。なんか嬉し。)

9月15日(月) Sereno
数ヶ月前からプッチーニのオペラ‘ジャンニ・スキッキ’の一曲『O mio babbino caro オ・ミオ・バッビーノ・カーロ(私のお父さん)』がずっとマイ・テーマ曲になっている。
オペラ自体は残念なことに観たことないけれど、もともとは好きな映画『眺めのいい部屋』の挿入歌として使われていたのが印象的だった。また、いとこの談で、オペラを勉強している友人が歌詞に出てくるフィレンツェはポンテヴェッキオの貴金属店の前でこの歌を一節歌い上げたら、店主が大よろこびして指輪をどんと値引きしてくれたという楽しい話も聞いていて。
会社の先輩で歌の上手な仲良しさんがオペラやミュージカルに詳しいのでCDも借り、ここ数日はこの曲の中丸三千繪・佐藤しのぶ・フィリッパ・ジョルダーノ各バージョン聴きくらべ。フィリッパ嬢は毛色がちと違うけれど、それぞれ味があっていいですなぁ。
昨日もHMVでマリア・カラスを試聴し、迷わずやはり♪オーミオバッビーノカ〜ロを選曲。さすがこのお方のは貫禄というやつか。でもCD1枚三千円弱が私には高く思えて購入は保留。
いろいろ楽しめたけど、中丸三千繪バージョンが一番私は好みかも。ぴぃんと張った感じがね。イタリア語の響きは佐藤しのぶサンの方が好きかな・・・。ほかにも色んな人のを聴いてみよう。
で、ちょうど明日近畿地区で新発売のポッキー・デコレのサイトを見ていたら、CM曲としていきなりこの♪オーミオバッビーーノカ〜ロ♪が朗々と流れてきて飛び上がった。これは誰のバージョンなのかな?? いやー、ますます大衆化するんでしょうな。ところでオペラを観ていない私に言わせればこの曲「ねぇねぇおとーさん、私カレが好きなの、ハンサムなの、カッコイイの。」っていう軽そうな歌詞なんですが・・・。でしょ?
プッチーニと言えば、この大作曲家のお家は見てまいりました。
ルッカのページご参照。
仲良し先輩からは椿姫のCDも借りてるのでまだまだ楽しみは続く。(乾杯の歌、大好き。)
さてさて、阪神優勝おめでとう!!午後から夜までにわか大ファンとなり二人でテレビにかぶりつきだった。星野監督、そんなににこやかに普通にお話できるんなら普段からそうしとこうさ。

9月24日(水) Pioggia
きのう、関東から出てきたフィレンツェ滞在時代の友人3人と共に、7月の日記に書いた件の友人宅にお線香を上げに行ってきた。突然のことに信じられないご両親とごきょうだいのこころの痛みがひしひしと伝わってくる。それは当然だ。私たちも自殺ときいていたけれど、話を聞くほどに疑念も湧く。他の友だちや家族に顛末を話すと誰もが「それ・・・事件性ありすぎ。自殺じゃないよ」と顔を曇らせるほどに。
でも親族の方の、調べなおしてほしいとの問い合わせにも、アメリカの警察は自殺としてもう処理したから、との一点張りだそうで、話をうかがっていてなんともやりきれない。はや3ヶ月経ったことと詳細な事情を目の当たりにしていないことで、私たちとしてはすでになんとなく心の整理がつき、1年ぶりのかけがえのない友人たちとの再会で落ち着いて、それぞれの語る彼女の思い出話にある意味また満たされたところもあるのだけれど。
四時間もの長居をした彼女のご家族訪問を終えての帰途、4人でしみじみ思って誓ったことは。
親より先に死んではいけない、ということ。

9月29日(月) Sereno
週末は奈良に帰っていた。近所の小学校が運動会で、ドナの固定ファンである馴染みの三年生の女の子たちから、『○じるしのついてるのがわたしたちのでるやつ』とエンピツで丁寧に書き込まれた、○印のいっぱいついたプログラムをもらった母は勇んで応援に出かける。
連日ほんとに爽やかで空が明るくきれいに澄んだ、快適な日々が続いてうれしい。
そんないい季節に、仲良しさんの一人が男の子を産んだ。生後二日目の湯気が立つようなほやほやを見にいってみると、茶色い髪で色白のまるでベルギーのキャラクターのタンタンみたいにキュートな、西欧風オトコ前だった。名前を決めるにあたり、外国でも通用するような名前がいいので悩んでいる、と言っていた。女の子だったらハイカラで今どきな名前はたくさんあるけれど、どうも‘男の子用’洋風ネームは少ないようで。「名づけ本を見てみても、そういう名前はどれもこれもヤンキーか、サ店みたいな名前やねんー」と夫婦で笑っていた。
結局数日たった今日、『ユウリ』という名前にした、との報告。漢字も大げさでなくさらっと素敵におさまっている。ちょっとロシアンで涼しげな響きはあのタンタン君にぴったりだ。
うちのTは「ガガーリン、はたまたアルバチャコフ?!」と反応していたけれど・・・。
ちなみに私は友だちに男の子が生まれるたびに、必ず一応「ねぇねぇ、ダビデって名前は?」と一押ししているのだが、誰も採用してくれない。いい名前だと思うけどなー、ダビデ。



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