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親愛なるイギリスの野菜たち 日本でほとんど見かけないのにイギリスのスーパーではごくあたりまえに売られている野菜には、お気に入りのものが結構あった。 まず、パースニップ! 辞書で引くとアメリカボウフウなどという馴染めない訳語で出ているけれど、見かけはまったく‘白いニンジン’。オーブンで焼いた味はサツマイモとニンジンを足して2で割ったようにほんのり甘く、ほくほく美味しい。 イタリアでは見かけなかったし、スイス人の友達に聞いても「スイスで見たことない」とのことで、なぜイギリス以外であまり普及していないのだか・・・日本人にも絶対好まれると思うんだけどな。 それから、野菜というよりお菓子作りによく使われていた、ルバーブ。 赤い(そして緑も濃い)セロリ?とでも言うかああいう外見で、茎の部分をざくざく切って砂糖で煮て、プディングの具にしたり、ふるふる甘酸っぱいジャムにしたり。 そのほかにはスウェードというグリーンの外皮をした大きなカブみたいなものもあり、これも蒸してよく食べたし、芽キャベツもとてもポピュラーで、春には毎晩のように出てきたっけ。 とにかくいずれにせよ、蒸すか茹でるかしてグレイヴィソースや塩をかけて食べるのが王道なのだ。 食器洗いとお洗濯の流儀 イギリス人が食器洗いのときに洗剤をすすがないということは、留学前からほとんど一般常識として知ってはいたのだが、やはりいざ実際に家庭で目の当たりにすると、感動するものがあった。 ママさんはシンクに汚れたお皿やお鍋をいれ、まずお水をためる。 水のたまったそのシンクに食器洗い用洗剤をちゅーっとそそぎ、じゃぶじゃぶ泡立った状態にする。 その泡だらけの洗剤液の中で、スポンジを使ってくるくるとお皿やお鍋をこすり、泡だらけで洗剤がダラダラたれ落ちる食器をそのまま引き上げて、ふきんで拭いて、終わり! 夕食後の後片付けでは私は食器拭きが担当だったのだが、ママさんから手渡されるあわあわのお皿をふきんでごしごし拭きながら、どうしてこんなのでヘーキでいられるのかなぁ、と毎回ほんとに感心していた。なので、せめてしょっちゅう使う私専用のマグカップは、朝食の後・お茶の後となるべく自分で洗うようにしていたよ。 ある日学校でティピカルイングリッシュな生活習慣を挙げる機会があり、そこで迷わず私が「食器洗い(WASHING UP)のときにRINSE OFFしない」と言うと日本人や外国人生徒達にはウケていたが、今までの観察で思うに、どうやらスイス人もけっこう食器はあわあわのままで拭いていたなぁ・・・。 シャワーやお風呂に入ってもイギリス人の皆さんは石鹸をいちいち洗い流したりせず、バスタオルで拭い取る手法のようで、週末に家に戻ってきていた私と同い年の娘エマは、お風呂上りに石鹸やバブルバスの香りをそれこそプンプン漂わせていたもんだ。 ところでお洗濯だが、雨の多いイギリスでは1日のうちで晴れ→雨→快晴→曇り→雨などとヘーキで繰り返す毎日のため、洗濯物を外で干しているときに雨がザザーっと降るのはあたりまえ、よって、それをいちいち取り込まないのもあたりまえ・・・なのだった。 雨の日の学校帰り、自分のお洋服や下着がさびしげに雨に濡れそぼっているのを見るのは複雑だが、いつかは雨もやんで、じきに乾くのよ!まぁいっか。 それ以前にイギリスでも乾燥機はちゃんと普及しており、ロンドンで暮らした家では自分の好きなときに洗濯・乾燥が2時間でできて、なんだかやけに便利に思ったものだ。 イギリスではないがお洗濯ネタのついでに書くと、イタリアのマンマはアイロンがとっても好きで、洗濯をすると靴下や下着にもぴしっとアイロンをかける。ジーンズにもかけちゃうそうな・・・。 ***後日追記*** イタリアで、実際にピシッとアイロン線の入ったジーンズをはいた高校生くらいの男の子を見かけた。 洗うたびにアイロンがけされているらしく、おしりにまっすぐのアイロン跡がしっかり白く残っていた。 あるイギリス家庭のキッチン
男の人と家事 もちろん個人差はあるのだろうが、私が見聞きした限りではイギリスの男性は結構家事をいとわず、かいがいしく働く傾向がある。 エクセターのおうちにはパパさんがいなかったのだが、エマが彼氏のダンを連れて家に戻って来ると、夕食の後片付けで私の仕事だった食器拭きはダンの仕事になる。 その家の娘がリビングでのうのうとテレビを見ている間、彼女の母親と食器洗いをする青年・・・ 朝は朝で、ベッドでごゆっくりお休み中の彼女のためにダンは早めに起きてキッチンに降り、マグカップになみなみのミルクティーを2つ用意していそいそベッドルームに戻るのだ。微笑ましいなぁ・・・ ロンドンのおうちでも朝の食事の支度はすべてパパさんがやっており、朝にママさんの姿を見かけることは見事に一度も無かった。 ほかの友人の家庭でも、朝キッチンに降りていくと「♪Good morning, Love !!」と満面の笑顔で声をかけてくれ、トーストを焼き、紅茶を作ったりテーブルセッティングをするのはパパさんだ、というところはかなり多かった。 まめというかイギリスの母親の教育が行き届いているのか、やはりナイトの精神なのだろうか? ちなみにロンドンの家のパパさんは、地下室の床貼り・タイル張り・壁紙貼り・シャワールーム&トイレ設置等々もまったく1から自分でやっていた驚異の人であった。 イギリス人はみんなこんなものなのだろうか・・・。 話は少し違うが、私はイギリスにて、人生初めてバスで席を譲られた! 普通の路線バスでめずらしく混んでおり、立っていたら(べつに体調悪くも何ともなかったけど)高校生風のイギリス人の男の子が私を手招きし、「ここに座って。どうぞ」と言ってくれたのだ。 私は当時28歳で日本では別に若く見られるタイプでもないが、イギリスでは「えっ、28歳になってるの?!」としばしば絶句してもらっていた。 なので、けっしてオバアちゃん扱いで譲られたわけではなく、女の人を立たせるわけにはいかない、女性は大切に!というイギリス紳士精神からだったのだろう。 日本はもちろんイタリアでも席を譲ってもらったことなど皆無だったのだが、イギリスではたった半年の間に2〜3回は席を譲ってもらう機会があった。 こういうときは変に遠慮せずに、堂々と「どうもありがとう!」と座らせてもらうべきだと思う。 そして、イギリスの女の子って恵まれてていいよなぁー、とウラヤマシく思っていたのだった。 |