『俺と僕で何?』


第四拾四話 対策


「おはよう、トト、チャチャ、ミミ」

「「「ニャン」」」

「ご飯あげるからね」

この猫達はホントに手が掛らないな。

「おはよう、シンジ君」

「おはようございます、リツコさん」

「今日は何も予定はないから通常待機でいいわよ」

「わかりました。綾波とフェルは?」

「まだ寝てるんじゃないかしら?」

「じゃあリツコさんは綾波とフェルを起こして下さい。俺は朝食と弁当の用意をします」

「わかったわ」

綾波とフェルって二人とも低血圧なのかな?

朝弱いよね。

朝飯と弁当を作らなきゃ。

(トントントン・・・カチャカチャ)

「おはよう・・・ございます」

「おはよう、綾波」

やっと綾波が起きてきた。

「もう直ぐご飯出来るから待っててよ」

「うん・・・わかった。」

(カチャカチャカチャ)

「おはよう、シンジ〜」

「おはよう、フェル。

「フェル、ご飯出来たから食べちゃってくれるかな。あ、リツコさんもどうぞ」

「了解〜」

「ありがとう、シンジ君」

「おはよう、トウジ、ケンスケ」

「おお、シンジ。おはようさん」

「おはよう、碇。今日もいい天気だな。ま、その分暑いけどな」

「そうだね」

「今日も本部なのか?」

「いや今日は何もないんだ」

「じゃあゲーセン行かないか?久しぶりだろ?」

「いいけど・・・フェルとイスラやアスカ、綾波、委員長も一緒でいいかな?」

「もちろんいいさ。な、トウジ?」

「わしはかまへんでぇ」

「じゃ決まりだ。でも委員長とかフェルとかアスカや綾波が来るのか?」

「それは俺が誘うよ」

「わかった。じゃあ任せたよ」

昼休み。

いつものメンバーで昼食してる。

「ところでお前んとこの今日の弁当当番は誰だったんだ?」

ケンスケが聞く。

「俺だよ」

「しかし碇もマメだねぇ。尊敬するよ」

「大した事じゃないさ。まあ慣れだね」

「そんな事あれへんわ。わしには到底出来んからな」

「今日みんなでゲーセンに行こうって話してるんだけどフェルとイスラは行く?」

「フェルは行く〜」

「わたしも行きたいですわ」

「アスカは?」

「みんなが行くんならしょうがないから付き合ってやるわよ」

「綾波は?」

「碇君が行くなら行くわ」

「洞木さんは?」

「みんなが行くならクラスのお目付け役として行くわ」

「じゃあみんなオッケーだね!総勢8人か。なら放課後に」

「しっかし委員長まで来るとは思わなんだ」

「お目付け役よ、お目付け役、あくまでも」

「で何する?」

「わたしはUFOキャッチャーがいいわ」

「なんや委員長はゲームせえへんのか?」

「やった事ないからいいの」

「誰でも初めてっちゅうのはあるもんや」

「今日はいいの!」

「さよか。ま、ええけどな」

「あたしもUFOキャッチャーにする」

「惣流もかいな」

「欲しいのがあるのよ」

「じゃあフェルも〜」

「わたしも」

なんだ女性陣はみんなUFOキャッチャーか・・・。

「女どもはUFOキャッチャーやと。じゃあわしらは何しようかのう?」

「スパロボがいいんじゃないか?3人対戦も出来るしな。ま、俺の一人勝ちだろうけどな」

ケンスケは自信たっぷりだ。

「おう。やったろうないかい!」

「わたしもやる」

綾波?

仕方ないな。

「仕方ないな。俺も付き合うよ」

・・・

「綾波は別にして俺の勝ちだな」

「おのれはやり込み過ぎなんじゃい。

経験の差だと思うな。

「しかし綾波は才能あるよな。まさか負けるとは思わなかったよ」

この前も綾波は勝ったよな。正に才能かな。

「完璧に負けたよ。ところでUFOキャッチャーはどうなったんだ?惣流、何か捕れたのか?」

「4人でぬいぐるみが8個捕れたわよー」

幾ら遣って捕ったんだろう?聞かないけど。

「じゃあ一人一個かな?」

「二人二個じゃない。参加してない人は権利ないんだから」

渋いな。

「まあいいや。そろそろ帰ろうか」

「だね」

・・・

「フェルは楽しかった?」

「うん。面白かったよ〜」

「なら良かった」

「でもゲームもやりたかったかな」

「そっか。また今度ね」

「あい〜」

・・・

「ただいま」

(ガチャ・・・バタン)

「ただいま〜」

「・・・ただいま」

「「「ニャ〜ン」」」

「トト、チャチャ、ミミ、元気だったか?」

リツコさんはまだ帰ってないみたいだな。

「シンジはいつもニャンコに話し掛けるね〜」

「まあね。スキンシップもするよ」

「それはいい事?」

「だよ、綾波。で戦利品は?」

「UFOキャッチャー?」

「うん」

「一人二個ずつ分けたの」

「シンジに一個上げるね〜。はい、これ!」

かよ。

「わたしも一つ上げる」

「二人ともありがとう。大事にするよ、って綾波はやらなかったじゃないか。何で持ってるの?」

「ヒカリがくれたの」

「なら綾波が持ってた方がいいよ。そうすればみんな一個ずつじゃない」

「わかった」

フェルのが猫で綾波のが竜、俺のは犬か・・・。

「俺は買い物に行ってくるよ」

「フェルも行く〜」

「いやフェルは風呂を、綾波は掃除をお願いできるかな?」

「は〜い」

「了解」

「じゃあよろしくね」

(ガチャ・・・バタン)

・・・

さて今晩の飯は何にしようかな?

時間が遅くなったから簡単なのがいいな?

うーん・・・何が・・・・・・あ!おでんにしよう!

じゃあ買い物、買い物っと。

重なると嫌だからリツコさんにメールしとこ。

(ガチャ・・・)

「ただいまー!」

(・・・バタン)

「「「ニャン」」」

「「おかえり〜(なさい)」」

「お腹空いたよ〜」

フェルは欠食児童なのか?

「今日はおでんにするからね」

「わ〜い!って、おでんって何?」

綾波の記憶にはないのか?

「知らないの?」

「うん」

「じゃあ一緒に作ろうか?」

「うん」

・・・

「大根とじゃが芋とこんにゃくを入れて」

「はい、入れた〜」

「揚げ物を入れて」

「はい、入れた〜」

「後はじっくり煮込むだけだよ」

「なんだ、簡単なんだね〜」

「実は出汁に工夫があるんだけどね」

「ふ〜ん」

「じゃあ食べようか。ご飯は茶飯だからね」

「ご飯の色が茶色〜い」

「まあ食べてみてよ」

「あ〜い」

「わたしも初めてだわ」

「美味しいといいんだけど・・・」

「いただきま〜す」

「いただきます、碇君」

「熱〜い!」

「あ!ふーふーして食べてね、熱いから」

フェル火傷したかも・・・いきなり食べるんだもんな。

「美味しいわ」

「うん、熱いけど美味し〜い」

「良かった。」

(ピンポーン)

「あ!リツコさんかな?」

「ただいま」

「おかえりなさい、リツコさん。今日はおでんにしました」

「いい匂いね」

「先に食べますか?」

「そうさせてもらおうかしら」

「じゃあどうぞ」

「いただきます」

「美味しいよ〜」

「本当に美味しいわ。久しぶりね、おでんなんて。しかもちゃんと茶飯になってるじゃない。感激だわ」

「ありがとうございます」

・・・

「「「ごちそう様でした」」」

「お粗末様でした」

「残っちゃったね〜」

「また明日食べられるよ。味が染みてて美味しいよ」

「へえ、そうなんだ〜。じゃあフェル明日の朝も食べる〜」

「いいよ」

「後片付けはわたしがするわ」

「いいの?」

「いいの」

「じゃあお願い」

「わかったわ」

「シンジ君、ちょっと私の部屋に来てくれるかしら?レイはフェルと後片付けとお話しでもしててね」

「「は(〜)い」」

「いいですけど・・・何ですか?」

「とにかく来てくれるかしら」

「わかりました」

・・・

「何か秘密の話しですか?」

「そうよ」

「何でしょう?」

「今度来るサンダルフォンの事なの」

「?」

なんだろう?

「浅間山観測所の警戒は万全なんだけど、使徒発見後の対応が決まってないのよ」

「・・・はあ」

「色々なパターンがあるんだけど正直決めかねているのよね」

「どんなパターンですか?」

「まずは前回と同じく孵化前に捕獲」

「それはまずいでしょう。孵化するのが分かっているんですから」

「そうね。でも碇司令はその指示を出すかも知れないわ」

「他の案は?」

「孵化を待って即時殲滅」

「あれって魚みたいでしたよね」

「そうね」

「あんな形で本部に進行して来れるんですか?」

「多分空中を飛行してくるんでしょうね」

「なるほど」

「他の案は?」

「本部に来るのを待って殲滅」

「うーん・・・第2案が良さそうですね」

「そう思う?」

「ええ。溶岩内にいるうちにまた熱膨張でやっつけるのがいいと思います」

「やっぱりそう思うわよね」

「何か問題があるんですか?」

「さっきも言ったけど碇司令が捕獲にこだわるかも知れないのよ」

「なら2機で潜りましょう。参号機もD型装備いけるんでしょ?」

「ええ」

「弐号機が捕獲、参号機が援護、初号機が外で待機、零号機は本部待機ですかね」

「やっぱりそれが一番かしら?」

「今回は機体が一機多いですから」

「そうね・・・それでいきましょう」

「はい、わかりました」

「ライフラインの強化と熱膨張武器の準備をお願いしますね」

「分かっているわ。その点は任せてちょうだい」

「はい」

「ところでシンジ君?」

「は、何ですか?」

「『俺』と『僕』との記憶の融合はどんな感じなの?」

「あまり変わりないですね。どちらかって言うと『俺』のままですよ」

「そうなの」

「『僕』はほとんど出てきません」

「どうしてなのかしらね?」

「さあ。『僕』が出てこないと不味いんですか?」

「この世界を創ったのが『僕』だから真意が知りたいんのよ。それだけ」

ホントにそれだけかな?なんか裏がありそうなんだけどな・・・。

「『俺』と『僕』については何かあれば言いますよ。って前にも言いましたよね」

「そうなんだけど・・・ごめんなさいね。信用してない訳じゃあないのよ。どうしても気になるのよ」

「いいですけど。『僕』はなかなか出てきませんね。恥ずかしがり屋なんでしょうかね?」

「或いは『俺』の自我が強過ぎるのか・・・」

「俺のせいですか?」

「違うわよ」

「この世界の行き着く先って・・・」

「何なんでしょうね?」

「分かりません」

「でもここはシンジ君が決める世界なのよ」

「そんな事言われても困ります」

「『僕』の出現を待つしかないのかしらね」

「・・・」

「今はまあいいわ」

「すみません」

「シンジ君が謝る事じゃないわ。変な事言ってごめんなさい。でも何か思い出したら教えてね」

「はい、わかりました」

「じゃあ今日はもういいわよ」

「わかりました」

(コンコン)

「誰?」

「フェルで〜す」

「どうぞ」

(ガチャ・・・バタン)

「どうしたの?」

「何だか悩んでるみたいだからいい事教えてあげようと思ってね〜」

「何を?」

「次の使徒の事だよ〜」

「サンダルフォン?」

「そうだよ〜」

「何なの?」

「サンダルフォンは殲滅でしょ〜?」

「今のところではそうみたいだね」

「殲滅はいいんだけど、サンダルフォンが何故現れるかは考えてないでしょ〜」

「うん。それが何か重要なの?」

「だよ〜」

「そうだったら俺よりもリツコさんに言った方がいいんじゃない?」

「シンジに聞いて欲しいんだけどね」

「何故?」

「シンジがこの世界の鍵だからだよ〜」

「分かってないけど聞くよ。リツコさんもいた方が良くないかな?」

「今はシンジに聞いてもらえればいいの〜」

「でも後でリツコさんには話すよ」

「いいよ〜。」

「で、何?」

「サンダルフォンは胎児の状態で発見されるけど胎児のままでは絶対に捕まらない。必ず孵化するんだよ〜」

「どうして?」

「サンダルフォンの本来の目的はエヴァとの心中にあるんだよ〜」

「心中?どうして?」

「この前の戦闘、フェル達とのだけど、でね、エヴァが少なくとも3体ある事が分かったから一つずつ減らす戦略にしたんだ。前回は2体だったけど。零号機の存在は分からなかったからね〜 」

「じゃあ使徒は使徒同士で情報交換してるって事なの?」

「そうだよ〜」

「知らなかったな。でもどうやって情報交換してるんだろう?」

「使徒は霊的な存在でもあるから殲滅されても意識は残っているんだよ〜。だからテレパシーみたいなもので意思疎通出来るんだな〜」

「そうなんだ。知らなかったな。じゃあフェルかイスラがサンダルフォンに教えたの?」

「教えたって言うよりも感じ取られちゃうんだよね〜」

「この事はリツコさん達に教えなきゃいけないな。今後の作戦にも影響するだろうからね」

「うん」

「その時はフェルから話してもらってもいいかな」

「いいよ〜」

「俺に先に話したのは何故?」

「この世界がシンジの世界だからだよ〜」

「ホントにそうなのかな?」

「間違いないよ〜。シンジはこの世界の神だからね〜」

「なんか実感ないんだよね」

「でもホントだよ〜」

「使徒はシンジとエヴァの動向を気にしてるんだよう〜。自覚してよね〜」

「最後に聞きたいんだけど、使徒も前回の記憶を持ってるのかな?」

「さあ?少なくともフェル達は持ってなかったよ〜」

「うん・・・わかったよ」

「じゃあ今日は言いたい事言ったからもう寝るね〜。おやすみ〜」

「おやすみ、フェル」

(ガチャ・・・バタン)

考えた事もなかったな。使徒も進化、いや、情報収集して作戦を立ててるなんて・・・。

リツコさんやミサトさんにも話ししなきゃいけないな。

もしかすると・・・使徒も前回から戻って来ているのかも知れないぞ。

となると厄介だな。

作戦も裏の裏をかかなくちゃいけないかも・・・。


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