最近聴いたモノを紹介します
BLUES EXPLOSIONの"DAMAGE"にゲスト・プレイヤーとして参加していた
ターンテーブリスト、DJシャドウのセカンド・アルバム。BXのナンバーでは驚異的なスクラッチを
聴かせていたのでその辺りを期待してアルバムを聴いてみたんだけど、う〜〜んどうなんでしょう。
全てサンプリングのみで構成しているいわゆるクラブ・ミュージックで、作品としての完成度は恐るべきものがあると思う。
が、これまでルネサンス時代の繊細できめ細やかな肖像画を好んで鑑賞してきたのが、
新鋭作家の近代アートを見せられた感じ。音のコラージュで貼り付けられた楽曲達のイメージを、
ジャケットが見事に表現している。<2004.11.28>
来る12月のBX来日公演で、そのオープニング・アクトを務めるというアメリカ人のヴィヴィと
イギリス人のホテルの二人組、THE KILLS。事前学習に、この1stを聴いてみた。ヴィヴィのヴォーカルは
あまり激情型ではなく、アンニュイさを漂わせていてそれでも、内面からほとばしる熱いものを感じる。ブルース、ブルースって
よくいうけど、これこそ本物じゃないかって思う。まさに魂の朗読。ホテルの刻む乾いた
ギター・リフとヴォーカルがその背景にピッタリきてて、妙にドラッグ的な魅力のある世界だ。
映像資料としては昨年のサマソニ出演時のがあるけど、本当に飾りっ気のない本能をさらけ出した
ような歌いっぷりで、ヤバさが満開。生で観るのは大いに期待できる。<2004.11.5>
1972年11月20日、東京厚生年金ホールで行われたミッシェル・ポルナレフの来日公演盤。
このアルバムは日本独自に制作されたもので、音源所有の権利をめぐってフランスのレコード
会社が今もCDリリースを認めていない。よって中古LPを入手。フランスのロック・グループ
「ディナスティ・クリジス」との共演で”愛の願い”や”シェリーに口づけ”などのお馴染みの
ナンバーが、サイケ・ポップ風なサウンドに彩られて、スタジオ録音盤とはまったく違うカラーで楽しむことが出来る。
それとこの盤で採用されているSQ方式4chクウォドラフォニック・システムはミックス処理が非常に
丁寧で、アナログとは思えないほど音質がいい。こんなに素晴らしいのに今まで未聴だったのよ。<2004.10.30>
楽しいルックス買いです。フィンランドのハード・ロック・グループNEGATIVE!ツイン・ギターと
キーボードを含む6人組で、ヴォーカルのヨンネ・アーロンはバンドの創始者でありソング・
ライティングの核でもある。おまけに美形。アクセル・ローズやスティーヴン・タイラーが彼の
アイドルだったということもあって、細面に似合わず野性的でしゃがれたヴォーカルを披露している。
6曲目のABOUT MY SORROWでは生のストリングスを大々的にフィーチャーしており、叙情的なピアノと
SLASHばりのギターで、メロディアス・ハードの醍醐味に酔いしれることが出来る。一聴の
価値ありです。ヴィジュアルの宿命は、その音楽性がルックスを超えたものでなければならないという
厳しい条件のもとに聴かれるけど、
このバンドは充分いい線いっていると思います。<2004.10.27>
グリーン・デイという音をまともに受け止められるほど、もう自分は若くないとずっと思ってきたけれども、
このAmerican Idiotというアルバムを聴くと、確かに自分が通ってきた道というかかつて共感
できた音へのノスタルジーすら感じる。彼らも少し年を取ったということか。
トップのタイトル曲は、一度聴いたらフレーズを覚えて
しまうほどポップでグルーヴ感たっぷりのナンバーだ。とにかく聴きやすい。2と12はパンク・
オペラということで組曲形式になっているが、フツーにポップスなので構えて聴く必要はなし。
8月のサマソニ04でのパフォーマンスもチラッと見たけど、さすが新参バンドに差をつける
ほどのステージ・アクトでパンク・キッズとしての風格すら見せつけた。しかし娘に言わせると、ビリー・ジョーは
「顔がブサイク」らしい・・・。<2004.10.24>
ただ単純に、GAPのCMに登場している"LADY"のフル・ヴァージョンが聴きたくて買ったのだけれど、
アルバム全体の印象としては、んーなんだかチョットつまんない。ギター以外の各楽器も
自身で演奏してて、アレンジやプロデュースも、っていうのはすごいナ〜とは思うけど、そのせいかどうか、
アレンジに幅がないし、プロテュース面でもせっかくの楽曲を浮き立たせるような工夫がほとんどない。それならば
いっそ、ラストに収録の"DESTINY"のようにアコースティック一本でいった方が・・・とは
言いすぎか?<2004.10.20>
ニュージャージー出身のヴォーカル/MC、ツイン・ギター、ターンテーブルを擁してヒップ・ロックの
新しいスタイルを展開する6人組・ボリアリスのファースト・アルバム。同じラップ、ヒップ・ポップ
でも、生のバンドがバックを支えるような、この手の音が最近ではけっこう好きだ。
特に2曲目のINHERITEDや4曲目のDON'T MEAN A THING、6曲目のWHITE TRASHなど、ドラマティクな
コードラインを刻むギターにスクラッチが切り込んで、なかなか痛快な音を聴かせてくれる。
9曲目のCAN'T BREAK THIS MANではレゲエのリズムも取り入れていて、ミクスチャー・ロックの
無限の可能性を感じさせる。かなり気に入りました。<2004.10.9>
イングランドはリンカーン出身のギター、ベース、ドラムスの三人編成のバンド。
5曲入りのEP盤を試聴買いしました。レコーディングにあたっては、キーボードも加わって
いるようです。新人なのに
この若さで、なぜこんなブルースが歌えるんだ?というほど円熟味のあるギター・プレイに、
この世を嘆くかのような悲壮感の漂うヴォーカルで、聴き手にくい込んできます。子どもの頃から
マディ・ウォータースやBB・キング、ヤードバーズなどを聴いて育ってきたというだけあって、
初期衝動っぽい荒削りさがなく、基礎が出来上がっている感じのとってもしっかりした演奏。
アルバムを買うかどうか検討中です。それにしてもトリオはイカしたバンドが多い。<2004.10.4>
不定期買いのパット・トラヴァース、2000年のアルバム。全曲カヴァーで、レオン・ラッセル、ジミ・ヘンドリックス、
ジェスロ・タル、リトル・フィートといったアーティストのナンバーが取り上げられている。
この作品に関してはキーボードが全面的にフィーチャーされていて、粘りのあるツイン・ギターに
パーカッシヴなオルガンのバッキングが加わって、とっても耳に心地よい。PTのギターと歌声は
いつも元気をくれる。といっても底抜けにはじけた演奏をしているわけではなく、ブルース色
たっぷりでもネアカな音といったところなんだろうか。使用しているギターはGIBSONと、
DEAN MARKLEYのアコースティック・ストリングスらしいです。<2004.9.30>
BEASTIE BOYSと同じく、サマソニ疑似体験・第二弾です。スウェーデン出身のいわゆる
ガレージ・ロックの大御所で、曲が短い!テンポ早い!余分なエフェクトのない素のドライな
サウンドで、過去のアルバムは聴いたことが
ないけど、もしこのノリで
10年ずっとやってきたのなら、ある意味すごいと思う。シングル・カットされた
WALK IDIOT WALKのビデオ・クリップが入ってて、背景がコスチュームと同じくモノトーン・
カラーのイメージで固められており、その中で元気に演奏する彼ら。なかなかインパクト強です。
アルバム・タイトルはティラノザウルス・レックスを文字っているから、T-Hivesといったところ
なのね。<2004.9.27>
サマソニ04に行けなかったので、せめて疑似体験しようと、出演アーティストの特集コーナーから
選んで購入。かなり勢いのあるノリで押しまくってくるのだが、
元々ヒップホップが耳に馴染んでいないせいもあると思うんだけど、うーん、CD一枚
通して聴くのはどうだろう?ちょっと疲れるかな。でも先日テレビで彼らが一曲目のCH-CHECK IT OUT
を演じていたのを見ると、他の出演アーティスト達と比べても群を抜いてセンスがあるのがよく
わかる。シャープな動き、formationのキメ方、キレのいいMCは、計算されつくされたものであると
思うけど、ウマすぎて自然の産物であるようにも見える。オーディエンスをグイグイ惹きつけるような
パフォーマンスが、確かにカッコいい。<2004.9.27>
2000年のアメリカ映画「ハイ・フィデリティ」のサントラに使用されていたのがきっかけで
聴くようになった、ベータ・バンドの約3年振りの3rdアルバム。前作のHOT SHOT II と比べて
サウンド的に華やかな印象があった。元々は地味な構成のバンドに本作はブラスとストリング・
セクションをフィーチャーすることによって、ジャケットのようなアメリカン・コミック・ヒーローの
コンセプトを浮き彫りにしている感じ。一見つかみどころのないような彼らの音だけど、
基本はあまり抑揚のないヴォーカルに、ローテンポなバラードであると思う。前作は実験的な
要素が多くあったが、ここにきて彼らのスタイルを確立してきたように思う。<2004.6.2>
若いのかオジサンなのかもひとつよくわからない、ジョン・スペンサー率いるブルース・
エクスプロージョンの6曲収録のミニ・アルバム。昨年テレビで放映していたサマー・ソニック03大阪でのライヴを観てから
ずっと気にはなっていたけど、やっと聴きました。このトリオが演奏する野性味溢れるブルースは、
他のシャウト一辺倒のバンドとは違っていて何やら独特なセンスを感じた。
テレビで聴いたのはラストに
収録のSHE SAIDだったけど、このアルバムの中ではトップのMAUREENが凄くイイ!バスタムの
刻むスピーディーなリズムとベースラインの絡みがカッコよく、ファンキーな暗いノリを生み出して
いて心地よい。<2004.5.13>
店頭での試聴買いです。R&Bシーンでカリスマ的存在のプロデューサー・チーム、The Neptunes
にプラスワンしたユニットであるNERD(No one Ever Really Dies)のセカンド・アルバム。
前半はダンサブルなリズム
いっぱいのノリで、ストリート系で押しまくりのカッコいい展開を見せてくれる。それでもって
ロック色も濃い。
バックのアコースティック・ギターのプレイがなかなか歯切れよくてグッド。後半はメロディアスなバラード・ナンバーも
出てきて、ロックあり、ヒップホップもありだけど雑多でなく、後味のいいぜいたくな
感触を残してくれる。<2004.5.7>
12歳で最初のバンドを結成したというシンガー・ソング・ライター、ベン・クウェラーの
2ndソロ・アルバム。幼い顔立ちのアーティストと、それを包む素朴感漂う風景に引きつけられての、
実はジャケ買いです。音の方もジャケ同様シンプルにまとめてあって、SEをあまり使わず
素のアコースティック・サウンドを意識して作られている。アメリカはテキサス州出身でありながら、
60〜70年代のトラディショナルなUKロックの影響も感じさせるアルバムだ。ただこういった作風は、
最近ではJポップの方がお手のものなのかもしれない。<2004.5.7>
またか!ストラングラーズのアルバムNORFOLK COASTからのシングル第二弾。LONG BLACK VEILのRadio Editと、
未発表のLIFE'S TOO SHORT, WALTZINBLACK, そしてLONG BLACK VEILのアルバム・ヴァージョンが
収録されている。初耳のLIFE'S TOO SHORTは、デイヴ・グリーンフィールドのおなじみの
キーボード・フレーズがヴァイヴやストリングスの音色に置き換えられていて、面白い。
そのためオーラル・スカルプチャー的な作品に聴こえる気がする。コンサートのオープニングの
定番・ワルツインブラックは、VodafoneのCMに使用されているため、収録されているらしい。
どこで流れているのかな?聞いたことないぞ。<2004.5.7>
うっ、PTの声が違う・・・!と思ったのが最初の印象。年中ライヴ活動をしていると、こんなに
しゃがれたシブイ声になってしまうのね。ドラムス・AYNSLEY DUNBARとベース・GUNTER NEZHODA
という強力なキャリアの持ち主であるセッション・プレーヤーをサポートに、曲の方もZZトップやストレイ・ドッグ、クリームといったトリオ編成
のアーティストにこだわりを
見せたカヴァー曲集。PTの最新作にして彼の原点回帰を思わせるような選曲である。
テクニックにとらわれないブルース・フィーリング溢れた演奏は、円熟味を増していて今の彼の
ヴォーカルにはピッタリかもしれない。それにしてもトリオでこんなに重厚な演奏が出来るなんて、
小気味が良すぎる。<2004.4.9>
お友達のパパさんがアマチュア・バンドをやっていて、GN'Rの曲がレパートリーに多いので今後の
予備知識のために購入。レンタルでも聴いたことはあるけど、アルバム一枚一枚を聴くのは
タルイなと思っていた頃に折よくベスト盤が出た。トップのWELCOME TO THE JUNGLEはバンドの
定番で、最初はZEPの曲かと思ったのだ。続く1stからのSWEET CHILD O' MINEとこの二曲は、
ギターによるイントロに不思議な魔力を感じる。
ウィングスの「死ぬのは奴らだ」もカヴァーしていたとは。ラストの「悪魔を憐れむ歌」は
彼らのオリジナル・アルバムではなく映画「インタビュー・ウィズ・バンパイア」のサントラ盤
から選曲されている。このストーンズのカヴァーはグー。でもこのテの良性のハード・ロックは、
家で聴くよりも
パパさん達の演奏で野外で聴くのが楽しいな!<2004.3.30>
70年代後半のロック・シーンにおいて、華麗なルックスと天使のようなまばゆい白のコスチュームが話題を呼んだ
グループ、エンジェルの1stアルバム。どうせ中身は大したこと
ないのだろうと今日までアルバムを通して聴くことがなかった。悪いことをしました。
オープニングのTOWERは多彩なシンセ、オルガンを駆使することによって、ソフトなメロディとハード・メタルとの対比が見事に
表現された完成度の高い曲だ。
しかしこれらの厚みのある鍵盤音やリズム・ギターを支えなければ
ならない割には、ドラムスにフラット感があり少々物足りない気がする
。ロックンロールにおけるピアノ音も、もっと前面に出てもいいはず。個人的にはキーボードと
キレの良いギター・プレイとの掛けあいが心地よい、SUNDAY MORNINGやON & ONなどの
超ド級ハード・ロックなナンバーが好きだ。<2004.3.9>
アルバムNORFOLK COASTよりBIG THING COMING、I DON'T AGREEと、TUCKER'S GRAVEのライヴ・
ヴァージョン、そしてBIG THING COMINGのビデオが収録されたマキシ・シングル盤。TUCKER'S GRAVE
は情感豊かなバラード・ナンバーなのだが、このライヴではJJのベースが少々走り気味。
BIG THING COMINGのビデオ・クリップでは、メンバーの曲にまつわるコメントを交えながら、彼らの演奏している
姿が見られる。オヂサンパワー炸裂!<2004.2.27>
アルバムNORFOLK COASTよりBIG THING COMINGと、アルバム未収録のPEACHES 2004との2トラック・
シングル。PEACHESはストラングラーズのナンバーの中で、実は最も私の
ツボだったりする。2004年ヴァージョンは特に新たなアレンジは施されていないが、ダークで
ヘヴィなストラングラーズ風味のレゲエは色褪せていない。
バックには浮遊感のある
シンセの音が飛び交っていて、新鮮な響きを与えている。ポール・ロバーツはずっとこの曲を歌うのを拒んで
いたというが、これがなかなか、彼も相当この曲を聴き込んでいたらしいという事がわかる。こっちの方が
好きかも。<2004.2.27>
BLUES TRACKS 2 とともに購入した、パット・トラヴァースのライヴ録音を初めてDVDオーディオ化
したもの。このFROM THE FRONT ROW...LIVE!というタイトルのソフトは複数のアーティスト
のが存在しているので、どうやらシリーズものらしい。
何年の録音で、どの場所でのライヴなのかは一切表記されていない。曲目を見て
推定すると、1984年のホット・ショット・ツアーでのコンサートだと思われる。ライヴでは
お馴染みのSNORTIN' WHISKEYやBOOM BOOM、GETTIN' BETTA'、LIFE IN LONDONなどが収録されて
いる。SNORTIN' WHISKEYなんかはスタジオ盤の方がヘヴィでねちっこくて好きなんだがなぁ。
それでもブルースにどっぷり浸かる一歩前くらいの時期だろうから、爽快に突っ走った演奏が
聴ける。うーん動く姿が見てみたい!<2004.2.19>
唄えるギタリスト、パット・トラヴァースのブルース・カヴァー集。ジョニー・ウィンターや
クリーム、サム・クック、ビートルズ、ジミ・ヘンドリックスなどの有名どころを演奏している。全体的に
サラッとトレースしているような印象で、
クリームのOUTSIDE WOMAN BLUESやジミ・ヘンのPURPLE HAZEなどはちょっと軽い感じ。
パットさんの場合、良く言えば奏法が一貫してるけど、悪く言えばどれも一緒くたなのだ。
そういう意味でもブルースよりも、純粋な?ハード・ロックを演奏する方が向いていると思うのだけれども。
とはいえ、ビートルズのTAXMANは全く別方向からのアプローチでアレンジしており、これは
一聴の価値あり。<2004.2.12>
このほど初CD化された、10ccのグラハム・グールドマンが1968年に発表したソロ・アルバム。
グールドマンは数々のオリジナルをいろんなアーティスト達に提供しており、ホリーズの
BUS STOPやヤードバーズのFOR YOUR LOVEといった曲をセルフ・カヴァーで演奏している。
アレンジャーとしてジョン・ポール・ジョーンズが大々的に参加。いやー、青春してます。
後の毒々しさを持ったグラハムの持ち味とはかけ離れていて、コンポーザーとしての原点を
旅することが出来る。ジャケットもこちらが赤らむくらいに若々しい。<2004.2.12>