Blues Explosion & The Kills

<<<<< 2004.12.10 なんばHatch >>>>>

ミステリアスな二人組み、The Kills
なんばHatchは豪華なスタンディング・ホールといった感じで、ステージは小高い位置にあるのでどこに 立っていても全体を見ることができる。結構広いので人と人との間にも充分な間隔があり、 ちょうど真ん中のやや後ろ目という場所でオープニング・アクトのThe Killsの出番を待つ ことにした。チケット・ドリンク制で、入るときに500円と引き換えたけど アルコールといったら、ハイネケンとチューハイのみたぁコドモの飲み物ばっかだよ!

ほぼ時間通りに、The Killsの二人が出てきて演奏が始まった。いきなり知らない曲だったので、 多分新曲なのだろう。2曲目は大好きな"Cat Claw"でうれしかった。女性の方のヴィヴィは TシャツにGパン姿で登場し、無造作に伸ばしたような長い髪を揺らしながら怪しげな歌いっぷりを 見せた。楽器は男性のホテルのギター、あるいは何曲かはヴィヴィの演奏するギターのみで、 パーカッションはボックスが担っていた。セットリストの半分くらいは新曲だったのだろうと思う。 知っている曲では"Fried My Little Brains"が、ヴィヴィのファーストカウントのステップが 強力でゾクゾクした。とても自由な演奏スタイルで、二人向き合いながら歌ったり、ヴィヴィは 体をしなやかにくねらせてブルースのエクスタシーを演じ、ホテルはギターで音を突き上げるような パフォーマンスをしたりと、見ようによっては結構アブナイ二人かもしれない。しかし不思議と エロティシズムよりも、若さゆえの叫び、はけ口としての彼らによる熱情を表現、うまく言えない けどそういう感じかなぁ。

濃い〜いロックンロール野郎達、Blues Explosion
The Killsのライヴが終了し、スタンド位置を最前列へと移動した。ジョン・スペンサーはステージに 向かって右側のマイク・スタンドの方にくるとわかっていたので、中央より右寄りに立った。 そして彼らが登場し、演奏が始まるやいなやどわっ!と後ろから人が押し寄せ、おしくらまんじゅう 状態になって少々たまげた。一曲目は彼らの最新アルバムDAMAGEから"Help These Blues"で、 彼らの自己PRソングともいえるオープニングにピッタリのナンバーだった。近くで見るジョンは 細身で背が高く、顔立ちの非常に濃いマネキンか蝋人形タイプの印象だ。しかしカッコよい。 dr.のラッセル・シミンズの叩き出すリズムは力強くて正確だし、g.のジュダ・バウアーの 刻むリフも素敵にイケてるんだけど、全体としてウマイかどうかと 聞かれるとうーん??かもしれない。しかしそんなことはどうでもよいくらい、彼らの吐き出す ロックンロール・メッセージは熱かった。私などは比較的最近のファンなので以前の曲なんかは あまり耳に馴染んでいないのだが、前作のPLASTIQUE FANG収録の"Sweet N Sour"や"Money Rock'n'roll" などが始まると、皆がジャンピングで激しいノリノリになり、前列はモッシュの渦と化した。 その渦に揉まれながら、こんな小さいホールでこんなにキツイのだからサマソニ参戦なんて 永久にムリだな、と一人ひそかに心の中で思ったりした。

ジョン・スペンサーのヴィジュアル面でのロックンロール的アピールというのは、 バンドをする者なら興味深く映るだろうと思う。何度もジャンプしては跪き、ギターをかき鳴らす。 ギターアンプと向き合い、魔術師のように手をふりかざして展開する耳をおおいたくなるような フィードバック。時々ホールに上半身を乗り出しては、皆に呼びかけ会場を沸かす。かなりの泥臭さ、暑苦しさで オーディエンスを虜にしてしまう彼らは凄かった。Shakin' Rock'n'roll!!!!

<<<<< 2004.12.11 京都クラブメトロ >>>>>

The Killsが見えねー!
なんばのライヴではジョンのまつ毛が見えるくらいに、近くでたっぷりBXを堪能できたので 二日目は少し距離をおいて遠くから雰囲気でも眺めようかな、なーんて考えながら 時間ギリギリにクラブメトロに 着いた。The Killsのオープニングは時間通り、私がトイレに入っている間に始まってしまった。 慌てて出てみると、なんとなんとこのクラブメトロというところ・・・ホントにフツーにセマーい ライヴハウスだったのである。音のする方向に向いても、何百人もの人で 覆われてステージはまったく見えない!音だけを聴きながら昨夜のセクシィなアクションは思い起こすしかない 状態に陥って、人の背中ばかり見ている状況に少々フラストレーションがたまってしまった。 人と人との隙間から、かろうじてホテルやヴィヴィの顔を見ることのできる瞬間もあったが、 じっとしていない彼らはたちまち何処かに隠れてしまい、継続的に見ることは難しかった。

BXはかろうじて・・・
このままではいけないと思い、The Killsのライヴが終わるとすぐに、ホール内をあちこち 移動しながら立ち位置の検証に入った。 どう考えても割り込んで最前列にでも移動しない限り、身長157cmの私には彼らの姿を見ることは できない。しかしこんな狭いところで昨夜のようなモッシュに巻き込まれると、必ず 私は死ぬ。そこでかなり後ろ目ではあったがホールの右端の、段差のある場所に立ってみた。 そこだとなんとか上半身くらいは見えそうな視界を作ることができた。

いよいよBXが登場、顔や演奏の様子などは、かろうじて3人とも見ることができた。ホールの 後方にいても狭い場所なので、遠いといっても知れている。結構ハッキリと見えた。オープニングは 昨夜と違い、自己紹介ソングに違いはないのだがBXの場合はそれが数曲あり、アルバムPLASTIQUE FANGか それともORANGEあたりからの選曲なのかちょっと定かではない。なんばではDAMAGEからの曲が中心であったが、 この日は新旧いろいろ取り混ぜたようなセットリストだった。両日とも演奏した"Mars, Arizona" はDAMAGEの中ではもっともノリノリのナンバーで、ジュダのストロークが超キマっていた。 彼らのナンバーの中では比較的スローな"Blowing My Mind"は、昨晩はサビの部分の コードが変な具合に聞こえたが、この日は音がちゃんとしていた。ジョンはこの日はかなり 気分が良かったようで、ライヴも終盤の頃に、せっかくの素晴らしい夜なのだからベストの 状態でやりたい、と感度が悪いというマイクを交換させていた。アンコールではオーディエンスの頭上(!)にも乱入し、カウンターで ドリンクをもらうというおちゃらけたパフォーマンスも。いやーそれにしても、前日に 近くで見ておいてよかった。70年代のパンク全盛の頃、人が大勢いるクラブでステージを見るために、 埋もれた群集の中からピョンピョン飛び跳ねて”ポゴ・ダンス”が生まれたときくが、四半世紀も 過ぎた今、なんとなくその状況が理解できたようなライヴ二日目の夜だった。

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