あゆみ(歩)

季節  庚寅(かのえとら)1月1日 (14.February.2010.) 今月今夜のこよみ(庚寅1月〜6月

説明にかえて (1)月と季節 (2)旧暦と日食

〔今月今夜のこよみ〕も、旧暦の半年177日夜を継続して見られるようになり、すこしは価値が増しましたが、もともと個人的に空の月を眺めるために作っているこよみです。説明も何も空の月を眺めるに越したことはないので、一回でも空の月と対照していただけることがあればなによりの果報と考えています。
ただ一月から六月まで6つの月を継続したときには、月異名の取り扱いに困惑することがありました。この点については、「旧暦が太陰太陽暦といわれるゆえんは、季月(太陽)と天体月(太陰)が交渉するところにある」と考えて、一応の決着を付けているつもりです。

「太陰太陽暦」といわれる旧暦には、年の始めから、一月、二月、三月、と順々に数えられた月々とは別に、名前だけあって未だ順序よく数えられていない月々があったとします。

春 . むつき(睦月) きさらぎ(如月) やよい(弥生)
夏 . うづき(卯月) さつき(皐月) みなづき(水無月)
秋 . ふづき(文月) ながつき(長月) はづき(葉月)
冬 . かんなづき(神無月)しもつき(霜月)しわす(師走)

これらの月はもともと季節に従って廻り来る月々です。ところが、なぜか「睦月、如月、弥生は、新暦の1月、2月、3月の異名」というふう(和風?)になったので、グレゴリー暦にすれば、January(T),February(U),March(V)などのことになって、一月ほど早く廻っている有様です。
こういう和洋折衷の無理が祟(たた)って、これらの月の真意は不明になり、宙に浮いてしまったところに、わざとらしい語源の説明が「有力な説」としてたらいまわしされているのが現状です。ですが、今からでも遅くはないので、「睦月、如月、弥生は、新暦の2月、3月、4月の異名」とすべきではないか。霜月に年が暮れ、師走にかけて新玉の年を迎えるとしても、実際そういう西洋の習慣に倣ったのだから、未だ順序に数えられていない月々を、ほとんどそのように「しわす(師走)」を一番(1月)にして数えてゆけばよいことです。
霜月から師走にかけて年が交代する正月には心理的な抵抗があり、日本のお正月はやはり新春でないといけませんが、真冬の寒空に春を招くのは(暦が手を染めてすることではない)別の仕事だというわけです。
そこで、こうした月異名の早送りは、物の数え方を知らない者の仕業だと断じても、これに迎合した月異名の記載をカレンダーに見るのは依然として悩ましいので、なるべくなら歌舞伎座や人形屋さんのカレンダーだけにしてほしいものです。

西行の歌。参考までに。

願はくは花 の下にて春死なむそのきさらぎの望月のころ

.

これらの月異名は、二十四節気というのを元にしていた。二十四節気というのは、要するに太陽熱の供給量が一年を通じて変化することを言ったものです。これが季節にまつわる様々な変化の原資になっているにしても、気象(天気)や人の気持が撥ね返って太陽や月の運行に影響をことは微塵も無い。とにかく、春・夏・秋・冬 という四季があり、それぞれの季は 始まりと中頃と終わりの3つの時期に分けやすい。そうして太陽の廻りゆく1年を12期に分けたとき、これが月が満ち欠ける周期に近いので、それに擬えられた。このような季月の成立事情は、思いつきですが、「昼の月」がよく説明してくれるのではないか。

月が輝くのは日が落ちて空が暗くなってからですが、ぼんやりとして存在感の無い昼の月まで勘定に入れると、月を見ることができる時間はだいぶ多くなります。

右の写真は昨2009年の立春(2月4日)の2日後に撮影されたと思われるので、睦月の十二夜の月です。それで今年2010年には、この睦月十二夜の月がいつ見られるかというと、立春(2月4日)から20日ばかり遅れて、2月25日(木)に見られるわけです。

ちなみに今年の立春(2月4日)は、旧暦でいえば十二月二十一日なので、去年の内に迎えたわけです。

(新)2月 4日 (旧)12月21日 立春 正月節
(新)2月14日 (旧) 1月 1日
(新)2月19日 (旧) 1月 6日 雨水 正月中

それでも本来の意味では、二十四節気というのは、太陽の1年を24に分けた、節ごとに十数日を要する期間のことなので、立春の期間内にちゃんと新年を迎えているといえます。

 昼の月 2009年2月6日 金曜日(旧暦)1月12日のことか?
 熊野いそひよ日記   http://blogs.yahoo.co.jp/takajiiji2007/49729328.html
 2009/2/7.(土) 午前7:25 update

注記このこよみは、つぎの計算スプリクトが出力したデータに基づいて、作成しています。
 太陽と月の黄経・黄緯の計算 http://koyomi.vis.ne.jp/sub/sunmoon_long.htm
 (例) ◆指定の月日の太陽と月の地心視黄道座標 月 2010/2/14 23h59m 黄経差=5.48° 黄緯差=3.38°

 節気当日の昼夜刻数は、薩摩こよみ『天保壬寅元暦 慶応三年」によるものです。

補足的な図解 

地球惑星が正しい円軌道を描いていないので、地球の運行速度は一定しておらず、おおむね冬には速くなり夏には遅くなる傾向があります。
そのため、
むかし(寛政暦以前)は、1太陽年の時間を均等に分割して(平気法)、二十四節気の日にちを決めていましたが、
現在(天保暦以降)は、太陽が一定の黄経を通過する日時を以って(定気法)、二十四節気の日にちを決めています。
ちなみに、国民の祝日「春分の日」「秋分の日」の日づけも、これ(定気法)に従って決められています。

. . .年 庚寅

黄経

立春より   季月名 干支 月名 節気日付 元旦より
りっしゅん 立春(一月節) 315° (1日)  . . .
うすい 雨水(一月中) 330° 15日  むつき(睦月)
一月 6日 6日
けいちつ 啓蟄(二月節) 345° 30日 21日 21日
しゅんぶん 春分(二月中) 45日  きさらぎ(如月)
二月 6日 36日
せいめい 清明(三月節) 15° 60日 21日 51日
こくう 穀雨(三月中) 30° 75日  やよい(弥生)
三月 7日 66日
りっか 立夏(四月節) 45° 90日 22日 81日
しょうまん 小満(四月中) 60° 106日  うづき(卯月)
四月 8日 97日
ぼうしゅ 芒種(五月節) 75° 122日 24日 113日
げし 夏至(五月中) 90° 137日  さつき(皐月)
五月 10日 128日
しょうしょ 小暑(六月節) 105° 153日 26日 144日
たいしょ 大暑(六月中) 120° 169日  みなづき(水無月)
六月 12日 160日
りっしゅう 立秋(七月節) 135° 184日 . 27日 175日

 季節を廻る月 月が、地球惑星軌道を縫うように、蛇行している様子を、誇張して描いています。

 今月今夜のこよみ(庚寅1月〜6月   あゆみ(歩)