イスラム教-Islam

アズラエル】 Azrael

  死の天使。アラーの意志の下に、人々を死に誘うもの。死にゆく者はその翼によって起こされる風の音が聞こえるという。

イブリース

  アザゼルがイスラムに入ってきて転訛したもの。悪魔を意味し、シャイターンの別名でもある(シャイターンは明らかにユダヤのサタンから派生したものだが、実際には悪魔だけでなく、下位の天使や単なる敵をさす事もある)。イブリースにはアウワなる妻がおり、この妻との間に、市場の主ズ・ルバイスン、災厄をもたらすために跳梁するワッシン、王侯を惑わす、つまり誤った助言を与えるアワン、のんだくれを司るハッファン、音楽家や踊り子を保護するマルラー、噂を広める者を司るマスブト、礼拝所に出没しては祈祷の邪魔をするドゥルハン、屋敷や、そこで行われる宴に出没して、神を讃える言葉を妨げるダシム、拝火教徒の主ラキスという九人の息子がいる。なお、故事には、悪魔が有名な音楽家のもとを訪れて、人間には及びもつかぬような音曲を伝授したり聞かせたりしたという物語が幾つかある。

ザックーム】 Zakkum

  地獄の底に生えている樹。悪魔の頭に似た果実を実らせるという。一説によると、これは本来アラビア西南部のテハマーに生える、苦扁桃の実を結ぶ一種の茨だったのだが、選ばれて地獄に移された。

シャイターン

  イスラム教におけるサタン。スーフィ派の伝承によれば、他の天使ともども、人間より先にアラーに創られた。アラーのみを崇めるように命じられていたところ、アラーはその次に創り出した人間の方が重要であると考えを変え、天使達にも人間を崇めるように命じた。シャイターンは最初の命令に背く事ができず、また、アラーだけを愛していたため、この命令に従う事ができず、天から投げ落とされてしまったのだった。アラーも随分短慮なのではなかろうか。その後、シャイターンは大地の窖に繋がれ、アラーの愛から最も離れた場所に置かれたため、それが最大の苦しみになっているという。

ブラーク】 Burak

  名の意味は「光り輝く」。預言者ムハンマド(俗に言うマホメット)を第七天国に運ぶために遣わされた天馬で、驢馬よりは大きいけれども騾馬より小さい。また、インドでは人間の顔を持ち、驢馬の耳と馬の体、孔雀の翼と尾を持つ霊獣として描かれる。