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Classical Oboe Homepage

by Obenfeld
  更新履歴は バロックオーボエホームページの履歴 に書きこんでいます。
バロックオーボエ・ホームページの中に、このようなページを作りました。 名前は本体のページと同様に大袈裟ですが、要するにクラシカルオーボエのコーナーです。

目   次

1 クラシカルオーボエとバロックオーボエ
2 キーの数はいくつか?
3 リード作り
4 レパートリー
5 練習用カラオケ

クラシカルオーボエとバロックオーボエ

 この呼び名ですが、18世紀後半の楽器、ハイドンやモーツァルトの時代、古典派時代の 楽器を総称して クラシカルオーボエと呼ばれているようです。バロックオーボエと同じ構造の ものもあります。2個のキー(いずれも右手小指で操作)を持ち、外見も殆ど 同じものです。また、1700年代末期から1800年にかけてはさらにキーの数が 多くなり、多くの種類が登場します。
 バロック時代と最も異なる点はボアの形です。この時代の 楽器は内径が細く出来ていて、内部の円錐のテーパーもゆるいものとなっています。 リードなどもそれにあわせた形で作られています。

 その音色はバロック楽器と異なり、現代楽器に近い、甘い音がします。また、 削り過ぎたベロンベロンのリードを用いてもルネッサンスのウルサイ系の音になりません。
手持ちの楽器の実測値を比較しました。次の表をご覧ください。

Baroque
(Denner)
Classical
(Grassi)
備考
ボア径
(mm)
最細6.04.8およそ5:4になっている。
中継12.09.5
下継17.414.1
テーパー
dr(mm)/dl(cm)
頭管部0.3000.247
中管部0.2300.219
リード
(mm)
9-9.57.5-8現代楽器は7.0mm程度?
長さ22-2524-25
スクレープロング10-13
キーの数
22一般のClassicalは2〜10キー


キーの数はいくつか?

 ボアのテーパーの緩い楽器は、柔らかいリードで吹くとオクターブ上が出ないことが あります。きっとその為にオクターブキーなんかが出来てきたのでしょう。 また、半音は音程が難しかったり音色が変わったりするので、均一の音量・音色を求めて キーの数も多くなっていったようです。

 キーの種類としては、 c, cis, es, f, fis, gis, b, そしてオクターブ用などです。しかし、相変わらず 3番の穴はダブルホールになっていたりします。キーを使えば不要となるはずのものです。 これはgisを演奏するためのものですが、キーを使用しない演奏者がいたという想像も できますね。

 18世紀後半から年代別に並べた次の表をご覧ください。これは商品カタログや 各博物館の発表している楽器リスト等から集めたものです。
1800年頃からは多キーの楽器が作られていることがわかります。しかし、 2キーの楽器も流通していたようです。おそらく、1800-1820年あたりでは、 一般的な演奏者・オーケストラを対象として作品を出版する最に、作曲家に対しては 2キーで演奏可能な範囲が求められていたことでしょう。
 しかし、特定の演奏者又は団体のために書かれた曲はその限りではありません。 オーボエという特定の楽器についてそのように分類すべき情報は残念ながら持っておりません。 その区分けはされていない様に思うのですが、、、、。

先日、浜松市楽器博物館に行ってよ〜く観察してきました。(2001.5)。
2003年9月には武蔵野音大でも観察しました。1800-1820の間にキーの数が増加 を始めたという推定は変りません。

モデルキー出典キー種類
1760(England)2Edinburgh University--
1770Oms2America's Shrine--
1774Grundmann2-3武蔵野音大c#後付け
1780Grundmann2Ponseele Katalog--
1783Grundmann2PiguetのCD--
1784Grundmann2-8America's Shrine後にキーが追加された
1785Grenser2Goodwin のCD--
1790Grassi2Moeck (vas Dias)--
1790W. Milhouse (Tenor Ob.)2MFA--
c1790Astor2武蔵野音大--
1790-1795Paul Hatton2America's Shrine--
1795Fornari(EH)2浜松市楽器博物館--
18c後〜19c前Panormo2Westermann Katalog
同CDでは18c後半とされている
--
1797-1802Grassi2America's Shrine--
1799-1818W. Milhouse2浜松市楽器博物館--
1799-1818W. Milhouse7浜松市楽器博物館C,C#,Eb,F,F#,G#,Bb,Oct
1800Grenser9

1800W. Milhouse2Edinburgh University--
c1800G.Astor社2MFA--
c1800W. Milhouse2MFA--
c1800Camus2武蔵野音大--
19c前半G. Goulging2浜松楽器博物館--
1???Grundmann7Ponseele Katalog
-1815J.H.Grenser2浜松市楽器博物館--
1805Floth8Dalton KatalogC,C#,Eb,F#,G#,Eb,Octav
1811-1834J.T. Uhlmann(EH)11浜松市楽器博物館H,C,C#,Eb,F,F#,G#,Bb,C',Oct
1815W. Milhouse7-8Edinburgh University第8キーが後に追加された
1815A. Fornari2MFA--
1820Goulding & D'Almaine2Edinburgh University--
c1820Schott5武蔵野音大--
c1820blackman7武蔵野音大--
1825(Deutschland)12America's Shrine(German system)
1825-W. Kuess14浜松市楽器博物館H,C,C#,Eb,F,F#,G#,Bb,C',Oct,?
(German System)
19c前半後期E. Bodde11浜松市楽器博物館H,C,C#,2Eb,F,F#,G#,Bb,c,Oct
1830Triebert10IDRSC,C#,Eb,F#,G#,Bb,C',
1830Triebert10MFAB,C,C#,Eb,F,F#,G#,Bb,C',Oct
1830W. Kuess(E.H.)10MFAb*,c*,c#,d#,f,f#,g#,bb**,c',Oct
*: 左小指、**: 右手親指
1840Triebert12浜松市楽器博物館(French System)
1840Jehring11Ponseele Katalog
1860Heinrich Friedrich Meyer14America's Shrine(German system)
注:America's Shrine:バロックオーボエHPの参考&リンク集の9(7)より
  Edinburgh University: 同、9(4)より
  MFA(Museum of Fine Arts): 同、9(12)より
  浜松市楽器博物館:同、9(3)より



レパートリー

 この時代は18世紀後半、モーツァルト、ハイドンの時代から始まります。では、 終わりはいつ頃 かというと、これも難しい問題で、19世紀前半であるのは確かだと思います。 オーボエにGerman Systemというのが登場するのが1820年代のようですので。 それ迄と考えれば、ウィーンではベートーベン、シューベルト 迄ではないかと想像しています。

 もう一つ大きな境目があります。2キー(バロック時代と同じキー)と多数キーの 境界はいつ、または誰のどの作品かということです。多数キーが登場したのが1800年頃 と考えられるので、それを前提に作曲された作品がいつ登場したのかという点です。 これはベートーベンの作品の中のどこかに境があるだろうと思っています。加えて、 もしかするとハイドンの晩年の作品にも登場するのかも知れません。 その年代において、手持ちの楽譜で音域の面から調べると以下の様になります。
 このデータからは、ウィーンでは1810年頃が2キーの限度かと思われます。 また、ちょっと見た範囲では、ドイツなど北の方では、もう少し遅いようにも見えます。 1820年代あたりまでということもありそうですが、まだ調査不足です。 なお、引き続き調査を続けるつもりです。誤りなどありましたら、ご連絡くださいね。

2キーの楽器による演奏可能性
作曲年作曲者曲名使用する音域演奏可能性
1799-1800Beethoven交響曲1番Cisが1個所(1楽章248小節)おそらく無視して演奏
1801Haydn四季3オクターブ目のes,fあり演奏可能
1800-1802Beethoven交響曲2番不可能な音程無し
1803Beethoven交響曲3番不可能な音程無し
1804-1806Beethoven交響曲5番不可能な音程無し
1804-1806Beethoven交響曲6番不可能な音程無し
1812Beethoven交響曲7番音域は可能〃、でも難しい
1820Weber魔弾の射手 序曲音域は可能
3オクターブ目のes,eあり
1822-1823Beethoven交響曲9番随所に低いCis。多キーが必要
1822Schubert交響曲8番低いCis2箇所。
1826Weberオベロン 序曲音域は可能序曲は演奏可能
1828Schubert交響曲9番3楽章に低いCis2箇所
他にもf-fisなど難しい音
多キーが必要
2000.9.3訂正



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