八機神の伝説

 八機神の基本設定です。ワースブレード用にリライトしてありますが、それらしい記述をしているだけで、基本部分に変化はありません。そのまんま他のシステムに当てはめる事も可能です。

 

八機神について

 

 八機神とは、キャラダイン王国などに古代より伝えられる、八体の護法の守護神である。それらは、それぞれ次のようなものである。

 

 1. 一角の エイ・ミ・オン

 2. 炎龍の バーシ・ディ

 3. 蛇身の ケーラ・イヴ

 4. 獅子の ドゥオ・マーズ

 5. 飛鳥の エン・ドーア

 6. 水犀の フェル・ダイナ

 7. 双角の ガル・バイン

 8. 三面の ハー・メース

 

 これらの神々についての記述は、所によって区々であるが、大体こういう話である。

 

 時は遥か太古に溯る。古代に神が降臨して、一つの世界を成した。そして、その世界に住むものすべてを作り、最後に、それらを管理するために、自分たちの分身である巨人を作った。

 

 しかし、その巨人たちは、それぞれ自分たちの利益のために、人間を従えて、勝手な争いを始めた。

 

 怒った神は、それまで神と同じ力を持っていた巨人たちを、人間の数倍の力までしか出せないようにしてしまい、戦いに力を貸した人間たちの数を一割に減らして、狭い町に閉じ込め、周りに化け物を放って、出られないようにしてしまった。

 

 そして、神々は、いずこへと帰って行った。

 

 それから、長い年月が過ぎた。神話の時代は、もはや人々にとっては過去のものとなっていった。

 

 遥か北の国に、一人の英雄が現れた。名はゼリオン。彼は、北に害為す巨大な竜を退治するため、伝説の巨人を求めてさすらいの旅を続けた。長い放浪の果てに、彼はついに伝説の巨人を見つけ、その封印を解くことに成功した。黒い獅子のごとき巨人ドゥオマーズを得た彼は、その力を以て巨竜を滅ぼし、北の民の英雄となり、その王となった。

 

 しかし、彼はそれだけでは満足しなかった。あるいは、倒された巨竜の呪いだったのかもしれない。ゼリオンは、北の民を引き連れて、周辺の国々を侵略し始めた。多くの人々を奴隷にし、古の黒い巨人と同じ鉄の巨人を造らせ、外の封印された巨人たちを捜させた。そうして北の民は、強大な力と、奴隷と、一人の支配者を得た。

 

 そんなとき、森林の国に、一人の少年がいた。名はピーテ。老人とともに森に住んでいたこの少年は、ある日、一角獣に誘われて、森の奥深くに迷い込んでしまった。そこで彼は、一体の緑色の巨人と出会った。野牛の角を持ったその巨人は、ピーテを昔から知っていたかのように迎え入れた。

 

 家に帰ると、老人が北の巨人に襲われていた。バイラスというその巨人を何とか倒したピーテは、息絶える直前の老人から、草原の国に向かえと言われた。そうして、ピーテと、緑の巨人ガルバインとの、長い旅が始まった。

 

 北の十二神将と呼ばれる鉄巨人たちを、あるときは躱し、あるときは倒して切り抜けたピーテは、ついに草原の国へとたどり着いた。そこに待っていたものは、可憐な姫スィータと、重臣トレト、そしてスィータの駆る青の巨人フェルダイナと、草原の国の王家の象徴である、白の巨人エイミオンであった。

 

 ピーテは、実はこの草原の国の王子であり、まだ赤子のころに起こった戦で国が滅びかけた際に、トレトの父である老臣オットに連れられ、ガルバインと共に危機を脱したのだった。草原の国は家臣たちによって再興され、彼らは正当な王位の継承者であるピート・ワイツ・ダイナス、つまりピーテを待っていたのだった。

 

 ピーテは一角獣の角を持つエイミオンと、自分の立場を受け入れ、そしてスィータと恋に落ちるのだった。スィータは、自分が王家の傍系に当たる一族であること、この国に八体の巨人の伝説、八機神伝説があることなどをピーテに話すのだった。

 

 だが、幸せな日々も長くは続かなかった。北の帝国が、新たに封印を解かれたバーシディ、ケーライヴを伴い、残りの十二神将とともに、ついに草原の国に攻め入って来たのだった。対するは、ピーテとトレト、スィータに、三体の巨人と、草原の国で作られた鉄巨人、西の八衛士であった。戦いはしだいに激しさを増して行った。

 

 その戦いを冷静に見守る目があった。黄金の巨人、ハーメースを駆るラトモスと、翼持つ紫の巨人エンドーアの騎士、ウインザであった。彼らはこの戦いを見守る役目を負わされていた。しかし、ウインザは草原の国が勝つことを望み、密かに力を貸そうとしたが、これを知ったラトモスによってエンドーアの翼を手折られ、その力を封印されてしまった。

 

 戦いは続いた。赤き炎の龍、バーシディは、炎の女戦士、キャゼリンの意志を受け、フェルダイナと戦い、ともに滅びた。ピーテはスィータの死を悲しみ、戦いの意味を考え始めた。

 

 続いてガルバインが栗色の蛇神、ケーライブによって倒され、怒りのピーテはそのケーライブを葬った。

 

 ハーメースとラトモスによって真の伝承を聞かされ、真なる宝玉キルソア・アイデンを受け継いだピーテは、ドゥオマーズを操るゼリオンと対峙すべく、単身北へと向かった。そして、二度と帰っては来なかった。

 草原の民は、今も彼を待っていると言う。

 

 北に向かったピーテがどうなったのか、真の伝承とは、キルソア・アイデンとは一体何なのか、北の民はどうしたのか、それを伝える伝説はひとつも残されていない。

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