気分障害 うつ病 躁うつ病

双極型と単極型

 出現する病相の種類によって,躁うつ病の人の全経過は双極型と単極型に分けられる。
 躁とうつの両病相をもつ場合が双極型であり,躁またはうつ病あるいはいずれか一方だけを示すものが単極型である。例数としては単極型うつ病が最も多く,ついで双極型であり単極型躁病はまれである。

うつ病 うつびょう Depression

悲しみ、寂しさ、無力感、罪悪感、絶望感などのおちこんだ気持ちをおもな症状とする精神障害。たとえば愛する人をなくすと、だれでも深い悲しみをおぼえる。しかし、うつ病の悲しみは、そのような悲しみとはちがって、とくに理由もないのにいつまでもつづき、症状も重い。また、自分には価値がないと思いこみ、自責の念にかられ、楽しさがなくなって活気をうしなう。身体的にもねむれなくなったり、食欲がなくなったりする。

症状

うつ病の代表的なものは、単極型うつ病と躁うつ病である。単極型うつ病は、うつ状態だけがつづくもので、躁うつ病はうつ状態と躁状態が交互にあらわれる。発病の頻度は、単極型のほうが多い。

うつ病と躁うつ病

躁うつ病のうつ状態、および単極型うつ病では、おもな症状は悲しみだが、本人は自覚していないことが多い。また、集中力や思考力、決断力、エネルギーに欠けてくる。

何事にも興味をうしない、日常の活動をしたくなくなる。自分に価値がないと思い、自責感、絶望感、無力感におそわれる。自殺願望がおこることもあり、本当に自殺してしまう人もいる。身体的には、睡眠障害、とくに朝はやく目がさめるのが特徴である。食欲はなくなる場合とひどく増進する場合がある。性欲は減退する。
反対に躁状態のときは気分がハイになり、行動が活発になる。あまりに気分が高まるため、ときにはおかしな行動をとることもある。おしゃべりになり、競争心にあふれ、誇大妄想的なことを想像する。性欲は増す。じっとしていられないため、注意力が散漫になったり判断力がおちたりする。また、睡眠時間が少なくても気にしなくなる。

躁うつ病の症状

(抑)うつ病相の主症状は,ことばどおりうつ状態である。内因性うつ病の抑うつ状態の特徽の1つは,環境や心理的状況によって影響されにくいことである。1日のうちで,なにか楽しいことがあって気分が一時さっと晴れる,といった変化を示さない。神経症性うつ病とその点で非常にちがう。もっとも内因性うつ病で,朝から午前中に抑うつ気分がより強く,午後から夕方になるとだいぶらくになる,といった気分の時間による変動はよくみられる(日内変動)。

うつ状態が極度になり,精神活動の抑制が強くなると,昏迷を示す(うつ病性昏迷)。最近では成人でうつ病性昏迷をみることはまれになってきたが,老人の抑うつ状態で昏迷的になることがまれでない。その場合,ときに痴呆と誤診される。

回復期の自殺

うつ状態で問題になるのは自殺である。厭世観,絶望感からみずから死を選ぶ。以前から精神医学でいわれていることは,うつ病患者の自殺がしばしば回復期におこることである。うつ状態の極期においては,行動さえ抑制されているのだが,回復期に気分はなお強い抑うつなのに行動抑制のほうが先に軽くなるためと説明されている。

仮面うつ病

そのほか、症状がおもに体にあらわれる仮面うつ病という病気がある。睡眠障害、全身のだるさや痛みをうったえるが、原因となる器質的・機能的な病気はみつからない。ストレスによっておこるもので、体の症状に心のうつ症状がかくれている状態であり、うつ病の治療をおこなうと症状は軽くなる。

原因

うつ病は内因性の精神病に分類される病気で、はっきりした原因はわかっていない。しかし遺伝傾向があると考えられ、家族に患者がいると発症率が高い。また、遺伝的要因だけでなく、性格的な要因も関係するとされている。

たとえば几帳面で凝り性の人はうつ病になりやすく、社交的で活発、人情にあついが、おちこみやすい人は躁うつ病になりやすいといわれている。男女比では女性に多いが、理由ははっきりわかっていない。生物学的な理由か、あるいは女性は社会的に無力感におちいりやすいのかもしれない。

男女とも、環境の変化や病気、事故などをきっかけに発症することが多い。とくに女性の場合は転居、配偶者の死亡などが、男性の場合は転勤、昇進、退職などが誘因となりやすい。また、初老期、更年期にうつ病がおこりやすいことも知られている

アセチルコリン異常説
最近、神経伝達物質であるドーパミン、ノルアドレナリン、セロトニンなどのモノアミンの伝達機能に異常があるとする説もでている。

モノアミン仮説

抗うつ薬がうつ病にきくことから,抗うつ薬の薬理学的研究に基づいて,うつ病の脳内モノアミン異常の存在が今日広く承認されている。しかし分裂病の場合と同様,そのモノアミン異常がどうして生じるのかわからないし,またひとりでになおってしまう点も謎に満ちている。

さらに躁とうつという,症状のうえでは正反対の現象が1つの病気でどうしておこるのかも不思議である。

治療

うつ病は、精神病の中でももっとも治療しやすい病気である。最近では、治療の中心は薬物療法で、補助的に精神療法がおこなわれている。現在つかわれている薬のおもなものは、三環系抗うつ薬、四環系抗うつ薬とモノアミン酸化酵素阻害剤である。

1 薬物療法

モノアミン酸化酵素阻害剤はチラミンという物質と相互作用があるので、服用中はチラミンをふくむチーズ、ビール、ワイン、鳥の肝などはさけなければならない。三環系抗うつ薬では、アミトリプチリン、デシプラミン、イミプラミンなどがよくもちいられる。

また、躁うつ病の躁状態には、炭酸リチウムがつかわれる。副作用があるが、少量ならば気持ちの不安定をおちつかせる効果もある。

2 電気ショック療法

ショック療法は昔はよくおこなわれていたが、さまざまな議論があり、最近ではほとんどおこなわれていない。しかし、薬がつかえない場合や効果がみられない場合におこなうと、重いうつ病が改善されたり、自殺の予防ができることがある。

参考文献:マイクロソフトエンカルタとか色々  読みづらくてごめんなさい。















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