大聖堂からのクネクネと路地を抜け出した所にあるUnter Kaulberg str(ウンターカウルベルク通り)は、直訳すると「カウルベルクの下通り」。その名の通りKaulberg(カウルベルグ)と呼ばれる丘へ続く坂道で、坂を上へと進むにつれてMittele-(ミッテレ=中間の)、Obere-(オーベレ=上の)と名前が変わっていくのが面白い。
そんな坂道をテクテクと10分ほど登った先のLaurenzip Platz(ローレンツィップ広場)にあるのが1719年創業の醸造所Brauerei Glaifenklau(グライフェンクラウ)である。

旧市街の喧噪からは離れた閑静な住宅地にあり、その静けさから地元民に人気のある老舗醸造所。

一見すると2階部は宿屋になっているようにも見えるが、実際には宿は併設していない。

僕のお気に入りはこの店の裏庭に拡がる小さなビアガーデンである。
馬車が通るにはちょっと狭い入口から店内に入ると、左右には客室や厨房、オフィスへの扉が並んでいる廊下がある。そこを抜けていくと裏庭を利用したビアガーデンに出る。

特に規模が大きい訳ではないが、ここからの素朴な眺めが実にいいのだ。
この店自体は丘の上であるが、その裏は急斜面になっているため良い展望が確保されている。そこから見える風景は、美しく窓を花で飾った民家、水路沿いにつづく真っ直ぐな道、そして裏山にそびえる質素で小さな古城(Altenburg)。

通路に並ぶ何枚かのドアと並び腰ほどの高さの窓が一枚。

ここは瓶ビールや樽を買っていく人の為の販売所で、やはり「Ausschank」と呼ばれている窓だ。
客は呼び鈴で店員を呼んでお金を払い、ビールを窓から運び出していく。

ここではバンベルク名産ラオホビアは醸造していない。よって日本での知名度は皆無であるが、質の高いバイエルンの定番ビール「ヘレス」や小麦を含んだ「ヴァイスビア」が楽しめる店としての地元の評価は高い。

最終訪問 2007年5月