ブラーマ クマリス
一粒の小さい種が,時の推移と共に成長し,
巨大な構造を持った樹に発展する―生命ある人類の歴史を
物語る象徴として最も適切なのが「樹」です。
種と樹の関係は,創造主である 神 と,
その創造である人類にたとえられます。
種である神には,人類の樹の本質がすべて含まれています。
樹の幹の部分は,宗教,文化,言語,政治がすべて一つに
統一されている完全な文明の存在を物語っています。
そこは,黄金時代と呼ばれ,
人々は完全に満たされた状態で人生を満喫します。
幹が成長していくに連れ,時は経過し,
まだなお一つの調和した社会である天国も,
次第に純粋性を失っていきます。
樹は成長を続け,枝を出し始めます。
この枝は,主要な宗教を象徴しています。
純粋性の力を失った人々は,その源を求め始めるのです。
それに応えるように,
アブラハム,仏陀,キリスト,モハメッドなどの
宗教の創立者たちが次々にあらわれ,
それぞれに法,解脱,愛,光といったメッセージを携えて
主要な枝を造ります。
どの枝をとっても,その枝が生み出された最初の時期は,
一つであり,統一していました。
その宗教における黄金時代と言えます。
しかし時代が下るに連れ,枝は次第に力を失い,
時が経過すると一つの枝から別の枝が発生し,
さらに多くの枝をつけるようになります。
かつて力強く純粋だったそれぞれの宗教も,
統一性と力を徐々に失って,分裂し,
多様化していきます。
時代はさらに下り,枝分かれは一層激しくなって,
多くの小枝が出てきます。
多くの宗派,教派,主義,イデオロギーなどが発生し,
人類は精神的混乱に陥ります。
そして人類の「樹」は,ついに成長の極みに達します。
根は衰退し,かつて誇らしく輝いていた幹も,
複雑に絡み合った枝々や数限りない葉
(それぞれに異なった主義,主張,生活様式を持った個人)に
覆い尽くされ,ほとんど見えなくなりました。
創造主である神は,かつての天国を蘇らせるために,
自己忘却の極みにあった 魂 たちを目覚めさせ,
種である自分(神)との結合をうながします。
種から新しい生命を与えられた魂たちは,
再び力と維持を受けて新しい樹を
創造主である神と共に再び
かつての黄金時代を樹立するのです。
新しい苗木の準備ができた時,
複雑を極めた,古く巨大な大木が倒れます。
そして新しい樹が,同じように再び成長を始めます。
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