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■『竹取物語』の夢■ 序章 アイするココロ 第一章 突然現れた 第二章 完全なる拒絶 第三章 原初の感覚 第四章 歌ではなく…… 第五章 かわいいかぐや姫 第六章 滑稽な人間 第七章 モナリザの心 第八章 破滅 第九章 連れ去る力 終章 離れていても…… 掲示板 top page
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誰もが、小さい頃、お母さんやお父さん、おばあちゃんやおじいちゃんに、絵本で読んでもらったことがある「かぐや姫」。 実は、今は昔、それはそれは遠い昔、このくにに「愛する心」というものが、生まれた物語だったんだ、と思う。かすかに、かすかに、なんだけどね。…… 『竹取物語』。 西暦九〇〇年前後に書かれたらしいんだ。『源氏物語』の百年くらい前。その『源氏物語』で紫式部が、『竹取物語』を「物語の出で来はじめの祖」(「物語の元祖」)と呼んでいるように、最古の物語文学だ。 だから、文体は、後の物語文学に比べて、ちょっと硬くて稚い感じがする。 作者は、六歌仙の一人・ まぁ、いずれにしても、野山で竹を採り、竹で農具を作っていた職人に伝わる口承伝承をもとに、当時の知識人が作品として整えたようだ。 ……その小さな出来事が、日本史の教科書には載っていない一つの「事件」になった。 ぼくは、日本史の教科書の年表に、こっそりと、こう書き入れたい気がする。 「このころ、日本の片隅でそっと『愛する心』が生まれた」ってね。
こう、『竹取物語』は、はじまっている。 |