ノブコです!
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ちょっとおもろい、つれづれ話

13.車線変更せよ!

 「つれづれものがたり」の8作目「去年の夏休み-その1-大移動・出発編」に「毎年お盆には車で福井まで帰省する」と書いたけれども、今年はどうだったかというと、例にもれず、高速道をぶっとばしての帰省となった。車は、セダンタイプで大型ではあるが、乗車定員ぎりぎりの家族6人(大人3名・子ども3名)と荷物を詰め込むのだから、車にしても迷惑な話である。

 当然ながらチャイルドシートを載せる余裕はない。きちんとスペースが確保されているのは運転席と助手席だけで、後列は大人ひとりと幼児3人でゴチャゴチャ。長男と次男はどちらが真ん中に座るかでもめ、もっと端に寄れと言ってはもめ、三男は眠くなってはぐずり、ほとんどお母さんの抱っこを独占。できることなら一服もってみんな眠らせたい気分である。

 しかも、わたしは乗り物に弱く、窮屈な姿勢でずーっと座っていると気持ちが悪くなってくる。「このままだとちょっとまずいな」というとき、どうするか。サービスエリアで休憩も、もちろん有効だが、もっといいのが、運転することなのだ。そう、今年の帰省は今までとちがって、ドライバーが3人もいるのである!わが家の大人はみな免許を持っているのだ。

 メインドライバーの夫は、運転歴もうすぐ30年、ほとんど毎日運転している。歩いて5分のスーパーでも車で行く。わたしが免許を取ったのは、2002年の10月末。だからまだ初心者マークだ。高齢者ドライバーの父は、運転歴50年、ほんの数年前まで福井までとばしていた。でも最近は現役を退き、もっぱら助手席専門。と、このように、バラエティに富んだドライバーがそろっているのだ。

 はっきりいって夫以外は安心して乗っていられない。帰省前、今年はわたしも運転すると言ったら、父は顔色を変えて「俺は降りる」と言うではないか。紅葉マークのくせに失礼なッ、と言いたいところだが、実はわたしもできればハンドルは握りたくない。けれども、なぜか運転中は気分が悪くならないのである。仕方ない、それじゃあ、と運転席に座ることにする。大変に頼りにならないドライバーなので、助手席には夫に座ってもらい、父には少し大変だが、後列で子守りをしてもらう。

 最近の教習所は、高速教習といって高速道路を走る教習が組み込まれている。だからなーんにも心配ない、はず。だが現実は、「そんなに急にハンドルを切るな!」「車間あけて」「加速、加速!」と助手席から声がする。こっちは80H以上で走っているだけで必死である。「今ここで接触事故なんか起こしたら、わたしのせいでみんな死んでしまうかも知れない」と思うと免許を取ったことも悔やむくらいだ。

 それなのに夫は「この辺で車線変更して」などと言う。
 「ええッ!車線変更!?」
 「そう、前の車、抜いて。右車線、よく見て」
 「え、いい、このままで。いいよ」
 「やんなきゃ出来るようにならないでしょ。いい機会だから言ってるんだ。ウィンカー出して」

 教習所では制限速度を守りましょうと教わったのに、なんでみんなあんなに猛スピードで走ってるんだろうか。そもそも一般道でも恐ろしくて車線変更なんかしないのに、何を好きこのんで高速でしなきゃいけないの。

 「スピードを緩めるな。加速!」

 加速・加速って、アンタはサイボーグ007か、と他の家族には誰もわからないツッコミを心の中で叫びつつ、ハンドルを右に切る。とたんにグラッと車体が傾き、「うわー」と子どもたちの声がする。どうも「急ハンドル」というのをやったらしい。

 「ハンドルを大きく動かしすぎ!ヘタしたら横転するぞ!」
 だ、だからあ、わたしは車線変更なんかしなくていいって。もう8時間でも10時間でも走行車線を走りますからあ、コーチ、勘弁してくださいい。

 しかし夫は言った。
 「抜いたら左車線に戻って」
 ウィンカーを出して左に寄ったら、
 「何するんだ!抜かないうちに寄るな、ぶつかる!」

 あーあ、日本の道路はすべて一車線にならないかなあ。(2003.9.13)




14.男のサガなのね

 ご存じのようにわが家の子どもたちは男ばかりである。女のわたしから見ると、「これって男の本能なのかしら」と不思議に思うことも多い。例えば、やたら乗り物が好きだとか、機械が好き、虫が好き、工作が好き、暴れたがる、走りたがる、若くてきれいなお姉ちゃんに弱い、などなど。その中から、今回は「乗り物好き」「工作好き」「女好き」の3点をピックアップしてみた。

1.乗り物好き

 誰も教えていないのに、男の子は物心つく前から「ブーブー」だの「バス」だの、乗り物に大変興味がある。子どもによっては車派と電車派があるらしい。車派の子は、一目で車種を当てるし、電車派は見たこともないような電車の型番まで当てる。長男はどちらかというと電車派で、地元の東武鉄道の電車など遠くから「あ、20000系だ」などと言う。わたしは何度見ても、10000系と20000系と30000系の区別がつかないので、「どこが違うの?」と聞くと、パンタグラフがどうの、車体のラインがどうのと説明してくれる。

 たまに電車に乗れば、この電車は何という電車か、今すれちがったのは何線か、とうるさい。母が答えられるのは50%くらいで、あとは面倒なこともあり、「うーん、お母さんにはわかんないなあ。今度お父さんに聞こうね」ということになる。そう、長男の電車好きは、夫の遺伝子のせいなのだ。夫は子どものころ、電車大好き少年だったのだ。今でもそうらしく、地方の仕事のときなど「お父さん、今度ね、特急つばめに乗るんだよ」と楽しそうである。

 長男が3歳になろうかというとき、「要らん」と言うのに、夫は「プラレールを買ってやろう」と言って、買って来た。プラレールというのは、電池で走る電車と線路のオモチャで、組み立てて遊ぶ。立体交差もできるし、何本も一度に走らせると、けっこう迫力がある。でもたかが3歳でちゃんと組み立てられるとは思えないし、どう見ても夫が欲しがっているようにしか見えない。で、買ってきたら、「ちょっと待って、これはここに繋がるんだ」「そうじゃない、ここ!ちょっと触らないで」

 車に乗ると、子どもたちは、まわりに走っている車を見てよろこんでいる。「あ、カーキャリアだ」「タンクローリーだ」そういうわかりやすい車種はわたしも知っているからいいのだが、乗用車の車種を問われるとお手上げである。まだ小さい次男や三男には「赤い車」「白い車」「青い車」とアホみたいな答えでも通用するが、長男くらい大きくなると、「そんなことは見ればわかるだろう」と一喝される。すみません。

3.工作好き

 せっせと空き箱をセロテープでくっつけてはロボットを造る。細かい部品は紙を切って貼りつける熱の入れよう。だが完成品は、何しろ空き箱であるから、とてもかさばる。しかもどんどん新作が出来るので、増える一方である。部屋の隅は半分はがれそうになった空き箱ロボットの墓場になる。一応、作品ということになっているので捨てられない。古くなったものから順に、夜中にこっそり集めてゴミ袋に入れ、気づかれないように捨てる。すると、なくなったとたん「お母さん、あのロボットどこ?見つからない」などと言い出すのは、どういう作用によるものなのだろう。捨てる前には見向きもしなかったのに。「さ〜、お母さんは知らないよう」と言いつつ一緒に探すふりをする。

 これ以上、ロボットに居候されても困るので、「幼稚園でつくりなさい」と、紙袋一杯に空き箱を持たせたら、全部セロテープでくっついて戻って来た。そして、また夜中にこっそり…。

5.女好き

 男の子は赤ん坊でも、女性が並んでいると、若くてきれいな方を選ぶ。差別もへったくれもない。

 長男が1歳のころ、夫の教え子である音大のお嬢様たちが遊びに来たことがある。みんな可愛らしくて品があり、息子は注目をあびて幸せそうだった。帰る間際に、記念写真を撮ろうということになり、わたしも長男を抱いて写ったのだが、出来た写真を見てビックリ。お嬢様に囲まれて、長男は、母のわたしでも見たことがないほどの笑みをたたえて写っているではないか。笑いすぎて顔がゆがんでしまっている。おいおい。

 と、思っていたら、次男は制服の女の子に弱いらしい。いつも兄が幼稚園バスに乗り降りするとき、弟たちもつき合ってバス停に来る。長男の幼稚園はいつもは普段着なのだが、たまたま制服で登園する日があり、同じバス停の女の子Mちゃんが、白いフリフリブラウスに紺のスカートで現れた。すると、次男が急にやにさがって、「Mちゃん」「Mちゃん」と後をついて回り、相手にされないと言って泣き、あげくに「Mちゃんが〜、バスに乗って行っちゃったああ〜、わああ〜ん」ええい、情けないッ、泣くなッ!!これじゃあ先が思いやられるよ、トホホ。(2003.9.13)

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