日常にひそむ三十一文字の小宇宙、短歌をお届けします
啖呵ではありません、短歌です
なくてもいいんだけど勝手に名乗っている短歌のペンネームは藤崎愛希子(あきこ)
かの与謝野晶子にあやかって付けたのです!
目ざせ 平成の与謝野晶子!
ツッコミとひとコマ付き

その二「馬鹿と利口」 2009.2.1


1. 

極東のトイレの壁のカレンダー
         めくれば見ゆるニュ−カレドニア


東のちっぽけな島国の、埼玉県なんていうところの
トイレの壁にかかっているとは、
ニューカレドニアの方々は夢にも思わんでしょう。
あんがい、秘境の地にたどりついたら、
富士山の写真が飾ってあったりして。


2.  

猫じゃらし じゃれよじゃれよと群れ誘い
         どれにじゃれよう 猫も悩まし


たしかに猫がじゃれそうな草だけど、
だからって「猫じゃらし」ってさあ…そのまんまやね。

3.  

秋虫が月を仰いで愛の歌
         ねえオフィーリアきいているかい


女の部屋の窓の下で、歌って気をひくロミオとかいう若造がいましたね。
今どきの男はこんなバカやらないし、
女がいなくてもさして困らないんだって。
つまんないですね。


4.  

1999年大予言 あれからどうしたノストラダムス

あのころ、小心なわたしは、本気で「恐怖の大王」を恐れていました。
過ぎてしまえば、残ったのは2000年問題だけでした。
どうして予言とか占いってはずれても詐欺罪にはならないの?
あれだけ世間を騒がせ稼いでおいて、知らん顔はないでしょー。


5.  

畳でも家具でも茶系はガムテープ
         ぴしりと貼れば修理完了


ただ、貧乏臭くなります。
ものすごく。


6.  

この世には馬鹿と利口がいるという
          我がどちらか知りたくもなし


いえ、本当は知りたいです。
でも、その判定を誰がするかってのが、問題なんです。


7.  

東京の無理して咲いているような
          アザミよければうちに来るかい


東京といっても、都心のことです。
ビルとビルに囲まれて、自然が不自然なんですよね。
まるでスタジオのセットのよう。アザミも造花かなと思ってしまう。


8. 

空き箱を張り合わせたるロボットは
          部屋のすみにて無害極まり


次男がつくったこのロボットは、次男にそっくりです。
かなり埃がたまってきて、無害とは言いがたくなってきました。
…捨てにくいなあ。


9.  

食べて寝て食べては寝ての三が日
          家畜となりしおめでたさかな


家畜はその命と引き替えに人の役に立ちますが、
家畜化した人間は何の役にも立ちません。
世の中は未曾有の大不況だぞ!こんなことしてていいのか!


10. 

側溝の泥に生まれし朝顔も 嫁入り時は紅色の花

生まれ育ちがどうあれ、年頃の娘さんはみな美しいものです。
が、この歌には姉妹編があります。
「下々の家の娘も美人あり 名家といえどブスはブスなり」
家柄のいいブスと貧家の美人、悩まない?程度によりますかね。
いえ、人間の価値は決して容姿では…内面の、その…


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