巡礼の道・旅日記-99

 

7/16(金)

1800 ビアリッツ行きの飛行機を待っている。パリで降りた日本人は多かったけど、さすがに、このゲートで東洋人らしいのは、僕だけだ。とりあえず、宿は押さえてあるけれど、ビアリッツ、どんな町だろう?

2010 ビアリッツ到着 日が明るい。のどかな田園風景。途中で見た海岸線がとても美しかった。

2120 ビアリッツ空港。順風満帆に思えたこの旅だったけど、寝袋を飛行機に預けたら、いきなりのロスト。これじゃ、寝袋持ってきた意味がない。日本に送ってもらうつもりだったけど、駄目だって・・・。結局、Mおばちゃん(以前、マドリーでステイした事のある家)の所に送ってもらう事にした。

ビアリッツのホテル、\9300。高いなぁ。

7/17(土)

0830 STABという公共バスに乗って、バイヨンヌ駅へ向かう。6フラン。町並みは、そうスペインと変わるとは思えないけど、人が違うなぁ。本当に我関せず、という感じだ。まぁ、個人主義の国だから・・・と言えば、それまでだけど、しかし、こんなもんかねぇ・・・。

バイヨンヌ到着 0900過ぎ

ビアリッツから何だかんだで、30分位。バイヨンヌ駅に着き、サン・ジャンまでの切符を買う。で、ふと、気付く。そうだ、ビダライという場所を紹介されてたんだ。

切符を買い換えようかと思ったんだけど、とりあえず、このままにして、自転車を買いにいくことにした。こっちが最優先だ。とりあえず、駅の近辺をブラブラするが、見つからない。カテドラル近辺をブラーとしていて、自転車屋を発見。チャリを購入。備品を合わせて1400フラン。大体、読み通りのが買えた。出発の時間が近くなり、とりあえず、電車へ。

1220 ビダライ着。本当に何もないような場所。降りて、駅舎というものがないのに気付く。帰りの切符、どこで買うんだろう? 山間ののどかな町。小さい村。でも、緑が多い。この位の村ならスペインでもあるが、緑の有無がスペインとの違いかも?

1230 ビダライの教会の鐘がなった。この教会の作り、去年見た町に似ている。川が近くにあるせいか、ラフティングのオフィスがあった。他にレストラン兼ホテルが3-4軒。

1600 サン・ジャン到着。すぐに宿を探す。ピレネーへ向かう道沿いに一軒あった。1泊200フラン。フランスの相場は分からないけど、マドリーでの4500ptsレベルよりは良いかも知れない。部屋も広いし。洗濯をして、町をブラブラ。ここのイグレシアは、ちょっと赤味のかかった石でできている。ステンドグラスもなかなか見れる。大きくはないけど、まぁ、見所の一つか。

次に行ったのは、ciutadella(城壁)。上まで行くと、サン・ジャンの町が見渡せる。広くて歩き疲れた。

明日はいよいよ、国境越え、と言うか、本格的にチャリだ。開始早々の上りらしいけど、ワクワクしている。とても楽しみ。食欲があるというのが何よりだね。

7/18(日)

昨日は日記を書いた後、一服してメシを食べに行くつもりが、眠くなって、寝てしまった。良く寝た。

0800 サン・ジャン・ピエ・ド・ポー出発。小雨が降っていて、昨日洗濯した服も乾きそうにない。

(時間は忘れたが)そう遠くない所に、ARNEGUYの村。国境の村。司馬遼太郎さんの「南蛮の道」のテレビで見た場所だ。考えてみれば、つくづく変な所だ。村自体はほんとうにポツンとしていて、10分も歩けば、もう、町はずれ。それでもEspan^aなんて小さい看板が出ていて、国境である事は間違いない。すぐ側に警察の建物。これだけ小さい村で、片方はスペイン、片方はフランスなんて・・・。すぐ側に民家があって、CAMBIOの看板が出ていたので、両替してもらう。400数十フランが11,000pts。

良かった・・・。このフランの両替が気になっていた。今日は日曜なので、銀行は休み。国境越えて、シティバンクのカードが使えるような銀行があるだろうか、と思っていたから・・・。

両替をして、イバニエタ峠に向かう。毎度の事ながら、上り坂はきつかったー。練習不足もたたってか、途中で左足がつるようになった。しばらく徒歩にしてみて「行けるかな」と思い、自転車をこぎだすと又つってしまう。結局途中からは歩いてしまった。

1220 イバニエタ峠到着。ARNEGUYの村を出てから、ここまで、霧雨の状態。雨もそうだけど、自分の汗で服が濡れて寒い。昨日洗濯したので、乾いた服が1枚しかない。

1230 ロンセスバーリェス着。信じられない事だが、ここは、あの、スペインの天気。太陽が出てる。峠を越えてから、自転車でわずか、10分。この距離でこうも天気が変わるなんて・・・。イバニエタ峠こそ本当の国境かもしれない、と真剣に思った位だ。

ロンセスバーリェス。見所は固まっている。クラウストロとか、イグレシアとか。ムセオも併設されてるが、足が疲れていて、見た気になった程度。券は一緒。一般客は450pts。僕もこの料金で入ろうとしたら、券売のおばさんが、僕のホタテを見て「peregrino(巡礼)?」と聞いてきた。一瞬迷ったが、「Si」と答えたら、150ptsにしてくれた。ちなみにここはフランが使えた。

1730 巡礼の十字架を過ぎ、ブルゲテ到着。ここは巡礼路中で最も美しい村と言われ、ヘミングウェイもお気に入りだったとの事で泊まる気になったんだけど・・・

正直言って、拍子抜け。確かに町並みと言うか、村並みは綺麗に感じるけど、20分も歩けば村は終わってしまうし、観光客目当てかどうか、レストラン等料金も高い。1泊する必要はなかったと思う。しかも、外は今、雷雨で外に出られない(笑)。

今日は本でも読んで、飯食って寝てしまおう

                                   本日の推定走行距離 28km

7/19(月)

0745 ブルゲテ出発。ESPINAL、MEZQUIRIZ、VISCARRETE、ERRO通る。ERROの教会前で煙草を一服。MEZQUIRIZでのんびりしようと思ったけど、犬に追いかけられて断念。全速力でこいで、振り切ってきた。

この後は800m位だが、しばらくの上り。アルト・デ・エルロ到着。楽ではないが、昨日のピレネー越えに比べれば、距離も短いし、そんなに辛くはない。

1040 ZUBIRI到着。アルト・デ・エルロを越えると、ひたすらの下り坂。楽だった。ZUBIRIは中世の橋位しか見るような所がないんだけど、町の感じは良いなぁ。albergue(巡礼宿)もあって、スタンプを押してもらう。どうって事のないスタンプだけど、色々押してもらうと嬉しくなってくる。ましてや、去年からの続きだから、押してもらった場所を思い出すと、また楽しい。昨日のブルゲテよりは、こっちの方が好きだ。そんな雰囲気もあってか、ビールを一杯。

1140 LARRASOAN^A到着。ここにも中世の橋がある。本当にどう、という事のない橋。多分、これ位しか見せる場所がないのだろう。

その後、albergueへ。スタンプをもらつだけのつもりだったが、ここの事務書のおじさんが親切で、やれ地図をくれたり、巡礼宿の案内をくれたりと、サービス満点だった(どうも、ナバーラとしても力を入れてるような気がするが・・・)。ここには巡礼者が一言書き込めるようなノート、と言うか、アルバムの様なものが置いてあった。一、二冊パラパラと眺めたけど、アルファベット以外見つからなかった。おじさんに言われて、僕も日本語で書いてきた。

1320 パンプローナ着。albergueでスタンプ。その後、オスタルへ。

1600 パンプローナ・カテドラル。クラウストロ。祭壇の前にナバラ王カルロス三世と王妃の墓碑。その他にCapilla Barbazana(?)。

その後、ナバラ美術館へ。開いてなかった。月休か?

パンプローナ市庁舎。中には入れないけど、建物はついつい見とれてしまう。牛追い祭りの時は、この小さな広場、人でいっぱいだったんだろうなぁ・・・。

その後、累壁へ。今日は本当によく歩いている。

今日の晩飯は、ぜいたくして、うまいもん食いたいなぁ。

                                  本日の推定走行距離  46km

7/20(火)

0800 パンプローナ出発。プエンテ・ラ・レイーナへ向かう途中、CIZUR MAYORを出て、そこで道を間違える。当初はOBANOSまで行き、そこで道を変えて、エウナテに行くつもりだったが・・・。間違えたかな?と思った最初の村で、通りかかったおじいさんに聞いてみる。「この道、まっすぐ行けば、遠回りだけど、エウナテにもプエンテ〜にも着くよ。引き返しても、上りの道だから、こっちの方が良いんでないかい?」云々、身振り手振りで教えてくれた。

1100 エウナテ到着。だだっ広い平原にポツンと建っている。今は自動車道もあり、脇の建物では仏語・英語・独語・西語・バスク語の案内が、25ptsで売られたりもしている。

1140 プエンテ・ラ・レイーナ/Gares

磔刑教会。中にちょっと大きめのキリスト十字架の像あり。明かりとりがないせいか、暗くて、誰一人いない。

サンティアゴ教会。外からの眺めはどうという事ないが、中の中央祭壇はとても大きく感じる。めいっぱい詰め込まれてる感じ。ほとんど天井までを埋め尽くしていて、上部にキリストの絵、そして真中にサンティアゴの像。

サン・ペドロ教会。教会としての機能はあるんだろうけれど、鐘楼の部分が後からの建築か?ちぐはぐに見える。

ちょっと早い昼飯。1330、まさにこれから暑くなるだろう、という時間に石橋を通り、エステーリャへ向かう。

CIRAUQUI、LORCA、VILLATUERTAに寄る。教会も行ってみるが、閉まっている。教会に行く、というよりは、バルにビールかコーラを飲みに行くようなもんだ。

1630 エステーリャ到着。albergueに行ってみる。シャワーなし。2200close。ついた途端に、フランス人の若い一団と、巡礼の夫婦が喧嘩をしていた。若いグループに一人キれた奴がいて、年輩の人に殴りかかりそうなのを、他の人が必死で止めていた。嫌な気分だ。励ましあい、助け合うのが、この道の良さでもあるのに。

エステーリャ。ナバラ王宮、サン・ペドロ教会、サン・ミゲル教会。

7/30-8/5まで、ここのお祭り。そして今週は「中世週間」だそうだ。お店の人が中世っぽい服を着ている。漫画「アルカサル」で見たような、胸に十字のついた服を着た人もいる。ファルマシアにもいたのには、笑ってしまった。

パレード。女の人は、首飾りや頭に葉っぱをつけて踊っている。その周りを中世スタイルの太鼓叩きやバグパイプのような楽器で演奏している男達。そしてその後を子供達がゾロゾロと着いて行く。まるで「ブレーメンの音楽隊」みたいに・・・。

                                  本日の推定走行距離  44km

7/21(水)

0800 エステーリャ出発。AYEGUIの町を通り、イラチェ修道院へ。

0820 この修道院の横にワイン工場があって、「Fuente de vino」があった。赤ワインと水の蛇口がついてる。とりあえず、コップ一杯分位飲んでみる。こういう場所のせいか、とてもうまく感じるが、おかわりはよした。この後、約45kmの道のりが待っている。

イラチェ修道院。この道中でもかなり重要な場所だ、と聞いていたが、0930のオープン。1時間も待つのは辛い。

AZQUETA、VILLAMAYOR(ローマ時代の古城有。国道から逸れての上り坂で断念)、URBIOLA(小さい教会有)を通る。

1030 LOS ARCOS到着。

Iglesia parroquial(16c)。イグレシア・サンタマリアという表記だったが、この事だろう。ナバラでも大きい教会建築だ、との事。

そんなに大きい町ではない。道が細い。城門とでも言うんだろうか、が2つあって、古い方の一つの上の部分に聖母子像が収められていた。そばにいたスペイン人が「portal del dinero」と教えてくれた。

1200 SANSOL到着。風景を眺める。

1210 TORRES DEL RIO着。8角形の教会。Iglesia del Santo sepulcuro(12c)。エウナテの教会に似ている、ちょっと変わった建物。天井が珍しいのか?

1330 VIANA着。どうやらお祭りのようだ。ハリボテの人形にパレード。白いTシャツに赤いスカーフ。このスタイルはパンプローナだけかと思っていたが、ナバラ独特のものか?

サンタ・マリア教会。13・14・16cとあるから、所々、改修されてるのかも知れない。ここの南側入り口は、素人目にも、「わぁぁ、すごい。」と思わせるものだ。大きさもそうだが、像の数・状態も良い。入り口付近にチェーザレ・ボルジアの石碑。

ここで、昼飯。バルでは、ここぞとばかりに賑やかな音楽をかけている。

ナバラの町とは、ここでお別れ。この後はリオハのログローニョへ向かう。約11km。

1530 ログローニョ着。ホテルを探すのに、手間取る。三ツ星オスタルを発見。おそるおそる値段を聞くと、3300pts! ラッキー! オスタルで洗濯。

ログローニョ・カテドラル。さすがに見飽きてきたような・・・。新しい発見とか、美術に対する見方とかあれば良いけど・・・。中央祭壇でかい。

サンティアゴ教会。ここの馬に乗った聖ヤコブ像は、いさましくて、かっこいい。

リオハ美術館。本来はリオハ地方に残される、キリスト教関係の彫刻や絵画あるいは現代美術を集めた美術館のようだが、今年は1階部分を使っての「巡礼の道」展(7/5〜10/3)。

ナバラからリオハに入って気付いた事。リオハは所々にカミーノの道路地図の看板が立っている。国道ならこう通る、旧道ならこう通る、というのを図にして見せてくれるのが、有り難い。

ナバラは町の手前に、「この町には何があるのか(バル、薬局、教会etc)」と言うのを、ロゴマーク化した看板を出してくれてた。リオハもあるけど、ナバラの方が分かりやすい。

                                  本日の推定走行距離 49km

7/22(木)

0800 ログローニョ出発。

0930 ナバレーテ着。Iglesia de Parroquia de Sta.Maria。真っ暗。光がほとんどない。ステンドグラスからの明かりと中央祭壇のマリア像の所の灯りだけ。他にも色々あるが、暗くて字も読めない。時間が早いせいか、僕一人だけ。気味悪くなって、早々に出てきてしまった。

今日はくもり。で、風がある。国道はさすがにつらい。

1100 ナヘラ到着。「la capital de muebles」というだけあって、どこを見ても、mueble(家具)の看板だらけ。木材か何かの産地だろうか?

サンタ・マリア教会を見る。かなり大きい。クラウストロ・聖母子像・パンテオン。名前は書かれてあるが、誰なのか全然わからない。

バルで日本人と話す。4月にル・ピュイから始めて、先週、サンティアゴ着、今は街道沿いで寄れなかった所をバスで回ってるそうだ。

旧道を走る。とにかくひどい道。MTBでないと、走れないだろう。

1400 AZOFRA着。サン・ロケ教会。すぐ横にalbergue。

1530 サント・ドミンゴ・デ・ラ・カルサーダ着。

1700 カルサーダ・カテドラル。聖母子像・磔刑像・クラウストロ・地下納骨室。この納骨室の対面上部に二羽のにわとり。その下に由来が書いてある。

カテドラル脇の塔へ。この塔に登ると、カルサーダの町がほとんど見渡せる・・・が、頂上は鳩の糞だらけ。かすかに臭う。見るだけで150pts取るんだから、もうちょっとケアしてくれても良いと思うんだけど・・・。

エルミタ・デ・ヌエストラ・セニョーラ・デ・ラ・プラサ。中央に聖母子像。それ位しか見るものがない。

この後、パラドールへ入り、ビールを一杯。ここにもパラドールあるんだなぁ。人生2度目のパラドール(笑)。最初は去年のサンティアゴ、巡礼道づいてる。

Muralla(累壁)へ。

明日はいよいよブルゴス。残り70km。この道中、一番、長い距離だ。

                                   本日の推定走行距離 48km

7/23(金)

0730 サント・ドミンゴ出発

0820 Redecilla del camino着。教会が1軒。正面上部に聖母子像。よく見てみるが、どうもマリアの顔に見えない。木彫りの像が腐ってしまったから?まるで、ガイコツみたいだ・・・。気味が悪い。

Castildelgadoをスルーし、

0900 Viloria de Riojaへ。聖ドミンゴの生家というのがあった。

0930 Belorado到着。サンタ・マリア教会、サン・ペドロ教会。共に1030のオープンで、中に入れなかった。

途中、Tosantos、Espinosa del caminoを経て、

1110 Villafranca Montes de Oca到着。

Tosantosの教会はとても小さく鄙びた感じ。正面の聖母子像が入っていたと思われる場所は、空きスペースだった(笑)。Barもないような小さな村なので、スルーしても良かった。

Ocaのサンティアゴ教会。albergue。ここのalbergueはテントだった。プレハブのシャワー室・トイレがある。

Ermita de nuestra Sra. de Oca。Ocaを過ぎ、本道から少し離れた場所にある。Ermitaと言うのをどう訳すかわからないが、少なくとも、十字架や鐘があるのを見ると、宗教建築なのだろう。正面石造りの十字架にインベーダーゲームのエイリアンみたいな建物。広場があって、キャンプができるみたいだ。こんな広い所に僕一人。誰も通らない。のどかで良い所だ。

本道に戻り、坂を登る。峠を越えると、後はブルゴスまで直線距離で21km。

N-120を通ると近いが、ブルゴスまで一気についてしまう。旧道を通り、San Juan de Ortegaへ。

下りの砂利道。ブレーキをかけすぎると、すべってしまう。怖かったー。

1340 San Juan de Ortega着。教会。誰かのお墓。San Juanか?ここも、カルサダと同じように1階に石像、地下に石棺が置いてある。一番奥にキリスト十字架の像。

1600 ブルゴス着。RENFEの駅へ。明日のマドリー行きの切符を買う。

カテドラルへ。ブルゴスに着いた、と言っても特にどう、という気持ちにはなれなかった。昨年のサンティアゴのカテドラルが見えた時は、とても嬉しかったのに・・・。ほとんど観光気分でできたのと、足の疲労感も大した事ないからか。

去年は、結果として観光があまり出来なかったので、今年はと思って、距離を少なくしたが・・・。寂しさもある。巡礼の人達とも、もっと接したかったなぁ。それは、また、次か。Jacaからのルートも残っているし・・・。

                                                本日の推定走行距離 70km

Home9.gif (4282 バイト)  Next2.gif (4291 バイト)