安易なフィルム・カットに警鐘 縦に鋏を いれろ
 
A.D.2001年09月15日
夢追人 (yumeoibito)
 
『切るなら縦にハサミを入れろ!!』
これは、出来上がった作品の長さに困惑した「東宝」の首脳陣に対し
自説を曲げなかった、かの 黒澤 明 監督の“名言”です。
「ターミネーター」という名作があります。
アーノルド・シュワルツェネッガー主演の大ヒット作ですが
“地上波”にて、最初にこの作品が放映されたとき
放送時間の関係から、冒頭の部分がバッサリとカットされ
シュワちゃん出現の場面からオン・エアーされました。
初見の方々には別に違和感を感じさせないようになっていますが、
このカットされた冒頭の部分こそ、作品全体に与える
重要なキーワードをもったプロローグ部分なのです。
この部分が欠落した事によって、作品全体の厚みが無くなってしまいました。
『それはないでしょう』と、思わずズッコケてしまった次第です。
これはなにも過去のはなしではありません。
つい最近、7/2 から 7/6 に渡り BS-i にて放映された 007 シリーズ
「ドクター・ノオ」「ゴールド・フィンガー」「サンダーボール作戦」
「ロシアより愛をこめて」「 007 は二度死ぬ」の5作品も
放送枠の関係から、本編が下記の表の様にカットされていました。

作品名オリジナル長放映時間(本編)
007/ ドクター・ノオ110分104分
007/ ロシアより愛をこめて115分104分
007/ ゴールドフィンガー106分104分
007/ サンダーボール作戦130分104分
007 は二度死ぬ117分104分
この様に、オリジナル時間にくらべると
本編放映時間がすべて短縮されているのが一目瞭然です。
特に「 007/ サンダーボール作戦」などは、なんと 26 分ものカット分数です。
これは特に民放系列の BS(衛星放送)に顕著に現れています。
民放系列の関係者は何か“地上波の甘え”を BS(衛星放送)にも持ち込んで
惰性にて流し続けている気がしますが、違いますか?
これでよく「TVにおける著作権云々」と公言出来ると、痛烈に批判いたします。
オリジナルに対する冒涜以外の何物でもありません。
ただでさえ本編放送中に、自局のCMでずたずたにされた上
「放送枠」という身勝手な理由によるフィルム・カットには、強い憤りすら感じます。
警鐘いたします。
「映画」に限らず、あるがままの状態のものを最上級の画質で送出すべきです。
あるがままに!
 
 
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