統計 @ 磁石の小部屋


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統計

 磁石に関する統計データを示す。
 ここでは、「磁石の統計値」、「用途別」および「用途毎」に分けて説明する。

磁石の統計値

 ここでは、磁石特性の推移および磁石生産の推移について説明する。

s12a.png磁石の特性推移
 磁石特性(ラボ値:研究室におけるチャンピオンデータ)の推移を示す。
 KS鋼(1917年、1MGOe)から始まった永久磁石の磁気特性向上の歴史は、Nd-Fe-B系焼結磁石の59.5MGOe(ラボ値)まできている。その間50倍以上も高性能化している。


s22b.png磁石の生産金額推移
 各種磁石の日本での生産金額の推移を示した。
 プラス成長を続けていた希土類磁石は、1998年をピークに反落していたが、2002年以降再び増加傾向にある。


s24b.png磁石の生産重量推移
 各種磁石の日本での生産重量の推移を示した。
 データが一部抜けているが、希土類磁石は焼結磁石とボンド磁石ともに、急激に増加していることが分かる。重量が増加傾向にあるにもかかわらず金額が減少していることは、磁石のg単価が低下していることを示唆している。


s26b.png磁石のコスト推移
 各種磁石の日本でのg単価の推移を示した。
 希土類焼結磁石のg単価は低下し続けており、約20年で約1/5となっている。希土類ボンド磁石も同様の傾向である。


LinkIcon「日本電子材料工業会」
LinkIcon「日本ボンド磁性材料協会」

用途別

 ここでは、磁石用途に関する用途別の統計データについて説明する。

a12.jpgNd系焼結磁石の用途別推移
 日本で生産されている希土類焼結磁石の大部分はNd-Fe-B系焼結磁石であり、その生産量は増大し続けている。


a12b.jpgNd系焼結磁石の用途別内訳
 用途別には、2005年にはモータが37%で最も多く、VCM、MRI、音響関係、通信関係と続く。


a12a.jpgNd系焼結磁石のモータ用途推移
 モータに注目すると、1995年の15%からシェアで約2.5倍、生産重量では約10倍に増大している。今後のこの分野の市場の拡大や一台あたりの使用磁石重量などを考慮すると、継続して増大するものと思われる。


LinkIcon「日立金属」

用途毎(1)

 ここでは、磁石用途に関する用途毎の統計データについて説明する。先ずは、産業用ロボットおよびルームエアコンである。

a22.jpg産業用ロボットの生産推移
 ペットロボットやヒューマノイドロボットが注目されている昨今であるが、現在のロボットの多くは産業用ロボットである。
 永久磁石モータを搭載した電動式ロボットは、それまでの油圧式ロボットに比べて、小型化、高精密化、システム構築性、メンテナンス性などに優れていることから、主役の座を奪い、市場も拡大している。
 産業用ロボットの用途は、自動車製造の溶接、塗装、ハンドリング向け、半導体/液晶の製造工程における搬送向けなど多岐に渡り、工場の自動化を支えている。


a22a.jpg産業用ロボットの稼働台数推移
 日本での産業用ロボットの製造台数はほぼ10万台であり、全世界の製造台数の約7割を占めている。また、世界で稼働している台数は80万台程度であり、その約4割が日本で稼働している。次いで米国とドイツが15%弱、イタリア、韓国、フランスと続いている。


LinkIcon「日本ロボット工業会」
LinkIcon「International Federation of Robotics」

a24.jpgルームエアコン
 家庭での消費電力のうち、ルームエアコンの占める割合は2割を越えている。
 1984年頃に高効率に有利なインバータ駆動のモータが搭載されはじめた。初期の永久磁石モータは表面磁石型であったが、1990年代に埋込磁石型モータが採用されはじめ、さらなる効率改善を実現した。その結果、エアコンとしては省エネルギー化と暖房性能の向上が進み、冷暖房兼用タイプにシフトしてきた。


LinkIcon「日本冷凍空調工業会」

用途毎(2)

 ここでは、磁石用途に関する用途毎の統計データについて説明する。続いて、電気自動車および風力発電である。

a26.jpg電気自動車の販売台数推移
 電気自動車は、初めて100km/hを突破するなど、自動車黎明期にはガソリンエンジンよりも将来性があるとみられていたが、ガソリン車の普及により、忘れ去られた存在であった。
 環境問題が注目される現在、電気自動車が再び注目されるようになり、技術的にもバッテリ技術の向上と磁石特性向上によるモータ特性の改善によってこれまでの問題が解消されつつある。加えて、インフラ整備の不要なハイブリッド車の商品化(1997年)により、販売台数も急増してきた。


a26a.jpg電気自動車の販売台数内訳
 一方、純電気自動車は、インフラなど課題が多く残っており、商業的には電気自転車が主流となっている。


a26b.jpgガソリンエンジン車との比較
 急増している電気自動車であるが、軽自動車を含むガソリンエンジン車と比較すると、その販売台数は百分の一に過ぎない。


LinkIcon「日本自動車研究所」
LinkIcon「日本自動車販売協会連合会」
LinkIcon「日本自動車工業会」
LinkIcon「全国軽自動車協会連合会」

a28.jpg風力発電設備容量の推移(日本)
 環境配慮型社会システムの構築や地球規模での環境保全のために、新エネルギーの導入が世界的に活発化している。
 風力発電で利用する風力エネルギーは、枯渇しない自然エネルギー、純国産エネルギー、CO2を排出しないクリーンなエネルギーである。しかし、エネルギー密度が低い、風が吹かないと発電しない、電圧変動があるなどといった短所も有している。


a28a.jpg風力発電設備容量の推移(世界)
 日本での風力発電は、その発電設備容量が急増しているが、全世界の2%程度に過ぎない。


a28b.jpg風力発電設備容量の地域別、国別内訳
 2005年に導入された約千基のうち、国産は四分の一にすぎない。
 欧米では、昔より揚水や製粉などに風力エネルギーを活用してきたという歴史があり、政府が各種法律や優遇措置、補助制度などを整備している。技術的にも風車の大型化や大規模ウインドファーム、洋上風力発電などが実現されている。


LinkIcon「新エネルギー・産業技術総合開発機構」
LinkIcon「BP」