モータ @ 磁石の小部屋


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モータ

 磁石を搭載したモータは多数あるが、モータの外観からは磁石を見ることはできない。ここでは、磁石がどのようにモータに搭載されているかを「見える化」=可視化することにした。

紹介している製品の外観や内部構造などは、正確ではありません。分かり易くするなどの理由から、故意に省略や創作を施しています。

ブラシ付きモータ

v01.jpg ブラシ付きモータは、乾電池をつなぐだけで回転する、誰もが手にしたことがあるモータであろう。


v02.jpg ロータには積層電磁鋼板にコイルが巻回してあり、ステータには磁石がある。


v03.jpg ロータにはコミュテータがあり、ブラシに供給された直流電流が回転により切り替えられることにより、連続して回転する。


v04.jpg この場合、ロータに3スロット、ステータに2極であり、瓦形状の磁石が2枚搭載されている。



サーボモータ

v12.jpg 昔のサーボモータにはアルニコ磁石が搭載されていたが、希土類磁石の登場によりサーボモータも小型化・高性能化してきた。重量、体積共に約1/10となっている。


v14.jpg 精密な位置決めに用いられるサーボモータは、モータとエンコーダから構成される。


v16.jpg サーボモータのロータ(回転子)を示す。シャフトに多極着磁したリング形状の磁石を搭載した例を示したが、セグメント磁石を用いる場合もある。
 このロータ構造は、表面磁石型(SPM, Surface Permanent Magnet)構造と呼ばれる。


可変速モータ

v22.jpg 可変速システムにも、インバータ駆動の誘導モータや同期モータが使用される。同期モータには、そのロータに永久磁石が搭載されている。


v24.jpg 永久磁石を搭載した可変速システム用同期モータは、外観上は誘導モータと変わらず、ステータ(固定子)も同じである。


v26.jpg 可変速システム用同期モータのロータは、シャフト、ロータコアおよび永久磁石から構成される。板状の永久磁石が、積層鋼板からなるロータコアに設けられた孔に挿入された構造が用いられることが多い。
 このロータ構造を、埋込磁石型(IPM, Internal Permanent Magnet)構造と呼ばれる。


PM型ステッピングモータ

vB2.jpg PM(永久磁石)型ステッピングモータは、入力パルスに応じて一定角度ずつ回転するモータで、センサやエンコーダなしに位置決めができる。HB(ハイブリッド)型ステッピングモータよりも低分解能だが安価にできる。


vB4.jpg 多極着磁されたリング状永久磁石からなるロータと、磁極と同じピッチのくし歯を有するコア材とコイルからなるステータから構成される。ふたつのステータのくし歯は1/4ピッチずれている。


vB6.jpg 多極着磁が施されたリング状永久磁石は、ボンド磁石が用いられることが多い。狭パルス着磁技術と薄肉磁石の開発により、高分解能化が可能となった。



HB型ステッピングモータ

vA2.jpg HB(ハイブリッド)型ステッピングモータは、入力パルスに応じて一定角度ずつ回転するモータで、センサやエンコーダなしに位置決めができる。PM(永久磁石)型ステッピングモータよりも高分解能である。


vA4.jpg 歯車状に加工させたコア材と永久磁石からなるロータと、対抗面が歯車状のコア材とコイルからなるステータから構成される。


vA6.jpg 永久磁石は、2個の歯車状のコアで挟み込まれている。Nd-Fe-B系焼結磁石の登場前は磁気特性が低かったため、永久磁石の高さを高くし、コアに埋め込ませて、体積を増やしていた。



スピンドルモータ

vC2.jpg スピンドルモータを構造で大別すると、ラジアルギャップ構造とアキシャルギャップ構造とがあり、ラジアルギャップ構造には、インナーロータタイプとアウターロータタイプとがある。
 ラジアル(径方向)ギャップ構造のひとつであるインナーロータタイプは、シャフトとロータコアと円筒形状磁石からなるロータと、その外側に配置した励磁コイルとステータコアからなるステータとから構成される。ロータのイナーシャ(慣性)が小さいという特徴がある。


vC4.jpg ラジアルギャップ構造のもうひとつのアウターロータタイプは、シャフトに固定されたカップ状のロータコアの内側に円筒形状の磁石を配置したロータと、その内側に配置した励磁コイルとステータコアからなるステータから構成される。ロータイナーシャが大きいので急激な加減速駆動には不向きであるが、定速度で長時間駆動するのに適しており、HDD用スピンドルモータに多く用いられている。


vC6.jpg アキシャル(軸方向)ギャップ構造は、円板形状の磁石と励磁コイルを軸方向に対向させた構造であり、面対向構造とも呼ばれる。励磁コイルの中心部にステータコアがない例を示したが、コギングトルクの低減に効果的であり回転ムラを低減できる。




リニアモータ

vD2.jpg 直線方法の駆動方法としては、回転型モータとボールねじなど回転直線変換機構との組み合わせによる間接駆動と、リニアモータによる直接駆動とがある。
 リニアモータは、清浄性、等速安定性、メンテナンスフリー、高加速性、静音性、長ストローク対応といった特長を有する。


vD4.jpg コアレスリニアモータは、コギングが原理的に発生しない、薄型形状が可能、電機子(可動子)が軽量といった特長を有する。


vD6.jpg コア付きリニアモータは、モータ効率が高く、高推力で、電機子と永久磁石に磁気吸引力が働くという特長を有する。