(注1)「母乳代用品のマーケティングに関する国際規準」
1981年の世界保健総会(WHO総会)で採択された「母乳代用品のマーケティングに関する国際規準」(国際規準)は,母乳代用品(人工乳)、哺乳びんや人工乳首などの調乳用品に関する宣伝、過剰な販売促進活動を禁じ、母乳育児を守り、推進するためのものです。日本も1994年以降,賛成の立場をとっています。この国際規準は、世界保健総会に参加する各国がその内容をそれぞれの国の法律の中で整備することを求めていますが、日本はその一部しか法制化しておらず、業者の自主規制に任せているのが現状です。
1.消費者一般に対して、母乳代用品の宣伝・広告をしてはいけない。
2.母親に試供品を渡してはならない。
3.保健施設や医療機関を通じて製品を売り込んではならない。これには人工乳の無料提供、もしくは低価格での販売も含まれる。
4.企業はセールス員を通じて母親に直接売り込んではならない。
5.保健医療従事者に贈り物をしたり個人的に試供品を提供したりしてはならない。
保健医療従事者は、母親に決して製品を手渡してはならない。
6.赤ちゃんの絵や写真を含めて、製品のラベル(表示)には人工栄養法を理想化するような言葉、あるいは絵や写真を使用してはならない。
7.保健医療従事者への情報は科学的で事実に基づいたものであるべきである。
8.人工栄養法に関する情報を提供するときは、必ず母乳育児の利点を説明し、人工栄養法のマイナス面、有害性を説明しなければならない。
9.乳児用食品として不適切な製品、例えば加糖練乳を乳児用として販売促進してはならない。
10.母乳代用品の製造業者や流通業者は、その国が「国際規準」の国内法制を整備していないとしても、「国際規準」を遵守した行動をとるべきである。
『乳児の健康を守るために:WHO「国際規準」実践ガイドブック 保健医療従事者のための「母乳代用品のマーケティングに関する国際規準」入門』母乳育児支援ネットワーク訳、日本ラクテーション・コンサルタント協会発行、2007年。