番士が斬る!
<田母神論文の意義>
昨年(2008年)10月末に防衛省の前航空幕僚長・空将の田母神俊雄氏の論文が発表されたという
報道がなされ、政府は上へ下への「大騒動」となった。現職の自衛官による歴史の見直しを世に
問うた渾身の論文であるが、1995年時の内閣総理大臣だった村山富市首相(社会党)の談話の主旨に
反するとして、氏は退官に追い込まれた。
あろうことか、浜田靖一防衛大臣は本来村山談話を信奉する自衛官をクビにするべきなのにも
かかわらず田母神幕僚長に詰め腹を切らせる愚かな判断を下したのだ。国の防衛というものは我々
国民生活の主であり、基本である。日本人の尊厳を真っ向から否定する村山談話になんら意味は
見出せないし国是ではない。
村山元首相が所属していた社会党(現社民党)は、西村真悟衆議院議員(現改革クラブ)がWILL
2009年・新年特大号で指摘されている「アメリカ帝国主義は日中両人民共通の敵の方針でわが国の
社会主義人民共和国化を目指し、日米安全保障条約に反対で非武装中立を国是として自衛隊を違憲と
した政党である。また社会党は中国共産党と北朝鮮のエージェント活動をしていて、ソビエトからの
資金援助も受けていた。このことは「クレムリン秘密文書」で明らかになっている。」とんでもない
「政党」である。本来であるならば、「スパイ防止法」が制定されているべきであり、社民党の如き
"政治団体"は反逆罪を適用されてそれ相応の重い処罰がなされるべきである。社民党だけではない、
所謂「チャイナスクール出身」と呼ばれる政府関係者や官僚たちが未だに国の中心にいるということ
自体が不思議ですらある。
さて前置きが長くなったが、こうした閉塞したわが国の状況に一石を投じたのが田母神論文である。
「日本は侵略国家であったのか」だ。前述のWILLに一挙掲載されている他、インターネット上でも
pdfなどで公開されている。重要と思われる部分をピックアップしていく。
1.「日本は十九世紀の後半以降、朝鮮半島や中国大陸に軍を進めることになるが相手国の了承を
得ないで一方的に軍を進めたことはない。」
2.「国際法上合法的に中国大陸に権益を得て、これを守るために条約等に基づいて軍を配置したので
ある。これに対し、圧力をかけて条約を無理やり締結させたのだから条約そのものが無効だという
人もいるが、昔も今も多少の圧力を伴わない条約など存在したことがない。」
3.「この日本軍に対し蒋介石国民党は頻繁にテロ行為を繰り返す。」
4.「実は蒋介石はコミンテルンに動かされていた。」
5.「東京裁判の最中に中国共産党の劉少奇が西側の記者会見の中で「盧溝橋の仕掛人は中国共産党で、
現地指揮官はこの俺だった」と証言していることがわかっている『大東亜解放戦争』(岩間弘、
岩間書店)。」
6.「もし日本が侵略国家であったというならば、当時の列強といわれる国で侵略国家でなかった
国はどこかと問いたい。よその国がやったから日本もやっていいということにはならないが、
日本だけが侵略国家だといわれる筋合いもない。」
7.「わが国は満州や朝鮮半島や台湾に学校を多く造り現地人の教育に力を入れた。道路、発電所、
水道など生活のインフラも数多く残している。」
8.「イギリスがインドを占領したがインド人のために教育を与えることはなかった。インド人を
イギリスの士官学校に入れることもなかった。もちろんイギリスの王室からインドに嫁がせる
ことなど考えられない。これはオランダ、フランス、アメリカなどの国々も同じである。」
9.「実はアメリカもコミンテルンに動かされていた。ヴェノナファイルというアメリカの公式文書が
ある。(中略)ヴェノナファイルとは、コミンテルンとアメリカにいたエージェントとの交信
記録をまとめたものである。」
10.「アメリカのフランクリン・ルーズベルト政権の中には三百人のコミンテルンのスパイがいたと
いう。」
11.「ルーズベルトは戦争をしないという公約で大統領になったため、日米戦争を開始するには
どうしても見かけ上日本に第一撃を引かせる必要があった。日本はルーズベルトの仕掛けた罠に
はまり真珠湾攻撃を決行することになる。」
12.「人類の歴史の中で支配、被支配の関係は戦争によってのみ解決されてきた。強者が自ら譲歩する
などあり得ない。戦わない者は支配されることに甘んじなければならない。」
13.「もし日本があの時大東亜戦争を戦わなければ、現在のような人種平等の世界があと百年、
二百年遅れていたかもしれない。」
14.「東京裁判はあの戦争の責任を全て日本に押し付けようとしたものである。そしてそのマインド
コントロールは戦後六十三年を経てもなお日本人を惑わせている。日本の軍は強くなると必ず
暴走し他国を侵略する、だから自衛隊は出来るだけ動きにくいようにしておこうというものである。」
15.「アメリカに守ってもらえば日本のアメリカ化が加速する。(中略)日本ではいま文化大革命が
進行中ではないか。日本国民は二十年前と今とではどちらが心安らかに暮らしているのだろうか。
日本は良い国に向かっているのだろうか。」
16.「日本の軍紀が他国に比較して如何に厳正であったか多くの外国人の証言もある。わが国が侵略
国家だったなどというのは正に濡れ衣である。」
17.「歴史を抹殺された国家は衰退の一途を辿るのみである。」
以上が私的重要ポイントである。特に6.の「日本だけが侵略国家だといわれる筋合いもない」だろう。
特に英国のように各地の原住民を虐殺してきたのは国際法上で裁かれるべきであるし、フィリピン戦争
では米国軍が投降してきた現地人を次々と殺害してきたのも犯罪だろう。
8.に関しては、かつて戦前戦中の政府が朝鮮人も中国人も陸軍士官学校への入校を認め、かつ将校に
まで登りつめた事実を田母神氏は指摘している。また創氏改名などしていないとも。
10.のコミンテルンだが、これは所謂ソ連のエージェントである。11.は日本への最後通牒を記した
ハル・ノートを書いたハリー・ホワイトという財務省ナンバー2の財務次官がルーズベルト大統領の
親友であるモーゲンソー財務長官を動かして、日米戦争に追い込んでいったことにつながる。
これに加え、ルーズベルトは今のアハマディネジャド・イラン大統領がイスラエルを地図上から消すと
公言したことと同じく、日本民族の抹殺さえ非公式に口にした大統領である。本来ならヒトラーや
スターリンなどと同列に扱われる必要さえあるのだ。
12.はこれだけを書くと田母神氏が戦争肯定論者ととられてしまうので、フォローが必要だ。
当時の弱肉強食の世界にあって、このまま放置しておけばアジア全体が白人国家の植民地になっていた
可能性が大であるとの指摘がなされている。これは13.についても同じだ。でなければ戦争で戦った
わが国の兵士たちは犬死ということになる。あの戦争は田母神氏も指摘されているように、多くの
アジア諸国が肯定的に評価していることを認識する必要があると強調している。かつて田母神氏以外にも
かの戦争は「アジア解放闘争であった」と。
15.にある「二十年前」というのは中曽根政権誕生を指摘したものだろう。中曽根元総理大臣はかつて
「アメリカ製品をどんどん買え」などと国民を煽った人物である。
田母神氏の論文については、WILLで渡部昇一氏や中西輝政氏、西村真悟氏が不足部分について、
根拠などの面でフォローを入れるなどの援護射撃をしているので併せて読む必要があろう。
戦後70年に向けて国民から覚醒していく必要がある。が、その前に覚醒の弊害となっている素から
根絶していかなければならないと私は強く考える。