
■加圧、加熱、冷却の構造
焼結法には、加圧と加熱の2大要素があります。この2大要素をコントロールする事により、金属・セラミック等の焼結製品ができます。
◆一軸式(通電加熱)焼結機の問題点◆
従来の一般的な通電焼結機は、上下の垂直方向一軸のみで加圧、加熱、冷却のすべてを行うシステムでした。
このシステムで通電加熱を行なった場合、電気は「電気抵抗の低い箇所を流れる」という特性のため、型上を流れる電流が偏ってしまいます。その結果、型内では電流の強弱による温度差が発生し、均一に安定した焼結ができず、製品の均質度、歩留まりの悪化の原因となっています。
また、加圧軸は同時に水で冷却しているため、パンチは加圧軸に接する上面では冷却され、粉末面では加熱されている状態となり、加熱の一方で冷却され、加熱効率が悪くなる現象が起きていました。
◆解決!多軸式通電加熱方式の効率性(特許取得済み)◆
多軸式通電加熱方式の「シンターエース」は、加圧は縦軸、加熱・冷却は水平の二方向(四軸)で分離して行う事により、加熱の非効率性を解消しました。(下図参照)
この水平二方向からの加熱により・・・
1.水平軸の一方向より通電して、焼結温度まで昇温させる。
2.1の通電を切断し、他方の水平軸より通電を行う。
3.必要ならば、更に通電加熱を交互に繰り返す。
このことにより、均質な焼結構造を持つ焼結体の製作ができるようになり、歩留まりの改善にもつながります。 |
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▲加圧軸(側面図)、及び加熱・冷却軸(平面図)
■水平二方向の加熱軸による相互加熱
シンターエースは加熱軸を水平に二方向持っています。
まず一方向で通電加熱し、内型の温度を焼結温度近くまであげて通電をとめます。その後温調により内型の外側が焼結温度まで上がったとき、もう一方の方向から通電加熱し、内型の外側と中心部の温度ムラを解消し安定した焼結が実現できます。

▲水平方向に見た加熱・冷却概念図
■型内の温度変化
下図は真空チャンバー内の温度変化を表します。内型の中心部がA点、外側がB点です。
| 1) |
最初の一方向からの通電加熱中、外側B点(グラフ:緑)の方が中心部A点(グラフ:黄)より高温になります。 |
| 2) |
通電停止後、温調による温度上昇中にその温度差は縮まりますが、なくなりはしません。 |
| 3) |
そこで他方向からの通電に切り替えた時、中心部A点と外側B点の温度差はすぐになくなり、その状態を維持しています。 |

▲真空チャンバー内の温度変化図
■型内の温度分布
下図は最初の一方向からの加熱時と通電を切り換えた時の内型の温度分布を示したものです。通電を切り換えた時、内型(ワーク部分)の中での温度差はゼロになっています。

▲型内の温度分布図
■振動の導入による、より低温での焼結を実現
従来の通電焼結機では、一般的に加圧軸の駆動を油圧で行なっていました。
弊社の多軸通電焼結機では、駆動力にサーボモータを採用することで、油圧式に比べて騒音が少なく油漏れ等のない環境を実現しました。
更に、従来の油圧式では困難な加圧中の加圧値の増減ができるようになり、これを振動として与えることでより低温での焼結も行なうことができます。
■冷却能力・・・2倍の冷却力
加圧軸には電流が流れないので、加圧軸と黒鉛台の間に断熱材を配置し、加圧軸からの冷却を遮断することもできます。また、水平の加熱軸では冷却水を維持しているので、加熱中も若干冷却が起こりますが、加圧されていないので、一軸式に比べて冷却力は弱く、熱効率を大幅に改善しています。
更に、冷却の面においても、水平方向の四軸全てを黒鉛型に押し付ける事によって、一軸式通電加熱方式に比べ2倍以上の早さで冷却を行なうことができます。
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焼結、焼結機に関するご質問がございましたら、お気軽にお問い合わせください。焼結のプロセスから、焼結機、焼結に使う金属粉末、新しい技術などなど。皆様のご質問をもとに、さらにこのサイトを充実させていきたいと考えております。
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