近年の登山ブームにより中高年の登山者が増加しています。
それに伴い山岳での体調不良による救助者も増加しています。
どこにいようが死ぬときは死ぬし、倒れるときは倒れるので、
登山そのものに悲観的になる必要は無いと思います。
しかし、いつ自分が「要救助者になるかもしれない」という
危機感を持ちながら登山する必要があります。
またその逆に、自分のグループの人が動けなくなったらどうすればよいのか、
グループリーダーだけでなく、すべての登山者が考えながら登山する必要があります。
ここでは個人で出来る最低限の準備を私管理人の経験から述べさせていただきます。
ただし、私は専門家ではありませんので以下に記入した事項が
正しいか否かはわかりませんが参考にしていただけると幸いです。
自分以外の人から救助されるため、いったい自分はどんな人間なのか
一目で分かるように事細かに記入し携帯しておくべきです。
3枚から4枚以上携帯しましょう
1.山小屋へ
(第一通報があった場所へ何度も確認のTELがきます)
2.レスキュー隊員へ
(救助ヘリには要救助者以外は絶対に乗れません)
3.付き添いの人へ
4.グループ代表者へ
5.警察へ
(消防と警察は絶対に情報を共有してくれません2度同じ事を聞かれます。)
etc
通信手段の薄い山岳では、現場から離れた場合どこにいても
正確な詳しい情報が手に入ることが、迅速な救助をするキーワードになります。
自己プロフィール表はこちら
ヘリコプターは最大の武器であり最低の武器でもあります。
1.視界が確保できない場合は救助にこれません
(視界の利くような天候の日は救助者は出ません)
2.要救助者以外は乗れません
(付き添いの人は歩いて下山です)
3.地元地方紙に住所・名前が掲載されてしまいます。
4.天候によって搬送先が変わってしまいます。
(最悪、要救助者との対面が5〜6時間後なんてこともありえます)
5.民間のヘリコプターだと数十万円という莫大な金額が請求されます。
(山形県所有の防災ヘリは無料です。が、よく判断してから要請してください。)
1.救助要請
(正確な情報(自己プロフィール表と救助者の状態)をもって近くの山小屋へ)
2.救助者を励ます
(救助者は精神的に落ち込んでしまいます、
絶対に一人にしないでください、気を紛らわせてあげてください)
3.応急救護
(ボタン・ベルトを緩め楽な姿勢にする、脈・呼吸の確認をし停止状態であれば人工呼吸・心臓マッサージを
行いましょう。何もせずに救助を待たない。)
月山ではまれに夏のシーズン中0度〜3度という気温に下がることがあります。
それに加え雨にぬれて低体温症に陥る方がいます。
もちろんそんなときはヘリコプターでの救助は絶望的です。
低体温症と思われる症状で倒れている人を発見したら、
まずツェルトやシートなど持っているものを利用して、現在の体温よりも
下げない工夫(保温)をしてください。
ただし加温はしないこと、加温とはホッカイロやお湯などで
手足などの冷たい部分を強制的に暖めることです。
低体温症の患者は手足は冷たくとも体内温度は33度ほどある状態になります。
せっかく人間の本能により体内温度を安定させているのに、
加温によって手足の冷たい血液が心臓に一気に流れ込み
体内温度まで下げてしまう結果となってしまいます。
それに伴い心臓が心室細動を起こしてしまうと、もう復活は不可能です。
低体温症の患者を見つけたら保温し心臓に負担をかけないよう
ゆっくりゆっくり搬送することが大切です。
低体温症の患者の脈は1分間に2〜3回の場合もあります。
30秒〜40秒かけじっくり脈を確認しましょう。
しかし、山の上でマニュアル通りのレスキューができるかといえば答えはNO!です。
現場から山小屋までの距離、レスキューの現着予定時刻、
患者の状態、現在の天候などを総合的に考えて下した答えは誰も攻めることはできないでしょう。
結果がどうであれ、助けるために皆が動くことが大切だと思います。
関連サイトのリンク
現在月山では常駐している山岳レスキュー隊は存在しておりません。
ですので、第一報が入ってからまず出動するのは各山小屋の人間になります。
しかし今日、各山小屋は営業に間に合うギリギリのスタッフの数で
営業しております。救助のために一人抜けるだけで営業に支障を来たしてしまいます。
ですので、なるべく各登山者がレスキュー活動が出来るようになり、
山の人間と登山者でレスキューできる環境を整えていって頂きたいと思います。