
オーナー山井聡さん

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東京都世田谷区北沢2-18-5 高橋ビル2F
TEL 03-5779-6740
OPEN 16:00(土日15:00)〜25:00 不定休
ベストシーズン:夕方の時間ならいつでも
アメリカン・コレクティブルの世界に囲まれて
夕刻の光線を眺める。
ひときわ目をひくアメリカン・コレクティブル、ファイアーキングのマグが収められたコレクションボード。アロハ柄の服を着こんだ初代バドワイザー犬。座面の低いどっしりした革製ソファ。
2001年6月29日、下北沢南口の路地裏にオープンしたTERRAPIN。一見、趣味のコレクションを寄せ集めてざっくり配置しただけのように見えるインテリアは、実は最も作り手のセンスが問われるもの。多くは、雑然としているか殺風景かのどちらかに傾きがちです。しかし、TERRAPINは見事なバランスで独特の居心地良さを醸し出していました。
秋の終わりの日曜日、30代(にはとても見えない)オーナーの山井聡さんにお話をうかがいました。カフェを始めて一番嬉しかったのは、お店に来てくれるお客さまたちと親しくなり、交流の輪ができたことだと言う山井さん。穏やかな口調からその楽しさが伝わってきました。
山井さん:幾つかのテーブルや壁の棚は、この店のために作ってもらったものです。あのマグを売ってくださいというお客さま? ええ、いらっしゃいましたよ(笑) お売りできないんですが…。壁際のテーブルはカードゲーム用です。本当は下からライトがつくんですよ。今、壊れちゃってるんですけどね。
サマンサ:なぜ、カフェを始めたのですか?
山井さん:みんなが集まれる場所が欲しかったんです。中学生の頃からずっと下北沢で遊んでいたから、半年くらい不動産屋を回って下北沢の物件探しをしました。昔よく行っていたお店ですか? もうみんななくなってしまったんですが、スケボーとレコードを売っていた「ヴァイオレント・グラインド」とか、クラブ「ZOO」とか。当時はスケボーでシモキタの町を走っていましたね。
サマンサ:山井さんにとって下北沢はどんな町ですか?
山井さん:いい意味でダサい町(笑) かっこつけなくていいから、普段着のまま町に出ていける。パジャマでも平気かもしれないですね。
サマンサ:このカフェを始める前はどんなお仕事を?
山井さん:グラフィックデザインをしていました。この店は男性2人、女性3人で集まって作ったのですが、スタッフ全員がカフェ以外に、モノを作る仕事を持っているんです。壁の絵はスタッフの作品だし、音楽をやっている者もいるし。よく飲みに行っていた場所で知り合った仲間なんですよ。
サマンサ:メニューはどうやって決めているのですか?
山井さん:まず、スタッフ同志であれが食べたい、これが食べたいと話し合うんです。料理の得意な担当が1人いて、話し合いをもとにメニューを提案してきて、それをみんなで試食しながらまた話し合うという感じです。人気があるメニューはテラピンボールや挽肉と春雨のごはんですね。コーヒーは、コーヒー工房ホリグチさんの豆です。飲みに行って衝撃を受けたんですよ。苦くないコーヒーがあるんだ!って(笑)
サマンサ:ホリグチさんは美味しいですよね! こういうカフェで、ブレンド2種類の他にエチオピアモカがあるのもこだわりを感じます。
山井さん:それはホリグチさんのおすすめなんですよ。
サマンサ:なるほど。東京カフェマニアの読者にひとことメッセージをいただけますか?
山井さん:そうですね…このカフェは夕方の光線が入るんですよ。その時間が、好きな人には楽しんでいただけるのではないかと思います。夕日そのものは見えないのですが、ブラインドごしに光が落ちて。
サマンサ:どうもありがとうございました。
たとえば空の色が薄っぺらに見える、寒々しい冬の夕暮れどきを、TERRAPINで古い家具や食器に囲まれて過ごす。そんな想像をしてみたら、微かな古い革の匂いを嗅ぎながらソファにもたれこんだときのように、気分がしっくりと空気に馴染みました。
(2002/11/25)

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