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 sinamo (シナモ)@京都 : オーナー伊集院さん

    
sinamo @ 京都

京都のカフェ「sinamo」のオーナー
伊集院氏がインタビューに答えてくださいました。


sinamo(シナモ)
京都府京都市中京区寺町二条下ル
Tel. 075-223-3969



Q. 愛読書を教えてください。
これといって決まった本はありません。ですが、哲学が好きなんでそんな本が多いです。僕が若いときは「ニュー・アカ」がブームだったのでやっぱり、フランスの構造主義者たちや浅田彰氏や柄谷行人氏の著作がが多いです。あと岡崎京子氏(事故から早くご回復されることを心より祈念いたします)のすべてとしりあがり寿氏のマンガです。

 Q. 好きな映画を教えてください。
いろいろありますが、なぜか年に1回は見ずにいられない映画が何本かあります。共通しているのは全部僕が17歳のときに見た映画です。

一つ目はルキノ・ヴィスコンティ監督の「ヴェニスに死す」。二つ目は黒澤明監督の「七人の侍」。最後はアーサー・ペン監督の「アリスのレストラン」。特に「アリスのレストラン」ではみんなで教会をレストランにし、そこで、マリファナふかしたり、パーティやったり、エッチしたりと歯茶めちゃなんだけど切ないところがとても好きです。「こんな場所を僕も作ってみたい」と思わせた映画です。

余談ですが、ロンドンに雑貨の買い付けに行ったとき立ち寄ったレコード屋さんでそのサントラを見つけたときはうれしかったですね。

 Q. sinamoのBGMは何ですか?
一応、シナモのテーマ・ソングはビーチ・ボーイズの「素敵じゃないか」なんです。

でも、毎日かけてると飽きてくるんで今はもっぱら聞いて適度にご陽気な音楽です。ということで、ジャズ・サンバやマンボ、映画のサントラにソフト・ロック、最近ではちょいフュージョン的な70年代初期のCTI系と言うところでしょうか。

 Q. オープンしたのはいつですか? 初日のお客様は何人でした?
1999年4月15日です。
精確にカウントしていないのでお客様の人数は確認できません。でもそんなに多くはなかったはずです。それより、オープンした!という興奮で1日があっというまに過ぎたように記憶しています。

それと、内装してくださった関係者のみなさんにまだお金払ってなかったので「こんなんで支払い大丈夫かいな!?」と終日ビクビクしていました。

 Q. なぜ、カフェを開こうと思われたのですか?
雑貨店をはじめにオープンさせたときから考えていたのは、「生活するには何が必要か?」ということでした。そこで考えたのは、今の人達はそれぞれ好きな生き方があるのだから僕達はそんな人達の生活に「ヒント」になるものを販売していこうということでした。
そこでは食品雑貨も販売していました。主に無農薬・有機栽培のコーヒーやパスタ類、天然窄汁のジュースやチョコレートなどでした。こんなものを毎日食べたいというのが最初の動機です。

でもよく考えると僕達自身が行きたい飲食店がないことに気がつきました。ならば、作ろうとなったときシナモ開店の一歩を踏み出しました。(シナモの考え方はあとの設問を参照して下さい)

 Q. sinamoに来たらぜひこれをオーダーしてね!というメニューは何でしょう?
時間です。

シナモでより良い時間を過ごしてください。
私達はお客様にその時を過ごしてもらうのにもっとも適したメニューと商品とサービスをこれからもご用意してまいります。もし、満足いただけなかったら何なりと申し付けてください。

 Q. sinamoの目標・理想は何ですか? 現在、どれくらい達成していますか?
シナモの目標「人類の永久幸福の実現に寄与する」
シナモの理念「自由・快適・質実」
シナモのショップ・テーマ「シンプル・ナチュラル・モダン」(それぞれの頭文字から「シナモ(sinamo)」という名前なんです)

シナモ・ルール■「自分がして欲しいことをお客様にする」
     ルール■「自分がして欲しくないことをお客様にしない」

以上を完全に達成するには恐らく1000年はかかると考えています。
で、創業したのが1996年でして、今年で4年ちょっとですからまだ4/1000=0.4%というところでしょうか。

 Q. 今までに一番印象に残ったお客さまはどんな人?
特にいません。
ただいろんな人がいるなあ、というのが毎日の実感です。

 Q. カフェをやっていて一番苦労することは何ですか?
人です。とにかく人につきます

いかにシナモの理念や方法論をスタッフに浸透させるか。しかも、スタッフ一人一人が単に学ぶだけでなく日々の活動の中で能動的に考え、行動でき結果が出せるかが重要です。そのため、スタッフには心底シナモを愛してもらいたいと考えています。愛せないところは直すべきなのです。
そして、僕はスタッフ全員を愛しています。毎日彼等と一緒に仕事ができることが苦労するとともに幸せなのです。

 Q. sinamo以外に想い出の喫茶店・カフェがあったら教えてください。
うーむ、ムズカシイ!
学生時代、大学が京都でしたのでよく行ったのは、というかよくサボりに行ったのは四条木屋町上ルにある「名曲喫茶 みゅーず」です。青臭い議論を友人達とよくやりました。思い出すのもハズカシイ。

以前から思っていることですが、もし今からでも行けるものなら、1918年頃のスイス・チューリッヒにあったカフェ・ボルテールに行ってみたい。ダダイストたちやレーニンなど戦争でヨーロッパ中から逃げ出してきた人達が集まっていたというあの伝説のカフェに行ってみたい。

  Q. カフェブームと言われていることについて、どう感じていますか?
これは物すごく面白いブームだと思います。

カフェといってコーヒーしか思い出せないとしたら、今あるカフェ・ブームなんか全然興味ありませんが、お茶はもちろんそこで食事ができて、お酒が飲めてそれ以外に物販やおもしろ人間がいたり、何か+αがある業態なんて今まで無かったじゃないですか。これって日本人がやっと個人主義になり、自分で考えて行動するのに適当な店を発見してきたんじゃないかと考えます。だって、腹減ってる人と茶飲みたい人と、ちょいとスイーツでもつまもうかななんて考えてる人達が一緒に行けるとしたらカフェしかない。こりゃ、飲食業界のカテゴリー・キラーでっせ! いや、ひょっとしたらファミレスや居酒屋、喫茶業やレストラン、割烹、ショーパブなどなどを含めて統合した業態になるかもしれませんね。

  Q. 自分でもカフェを開きたいと思っている人に、アドバイスをお願いします。
社会的に成功者と認められた者でない、僕の経験から言えば、カフェを開くなんてやめといた方がいいと思います。めちゃくちゃシンドイですから。

でも、きっとそんなこと言われたぐらいでやめそうもない人達でしょうから、一言。ご自分の理念に対して、より多くの人から共感いただけるように常に具体的に考え、実行し検証されることです。

  Q. 休日は何をしてお過ごしになりますか?
僕を大人にしてくれた人、娘(5歳)はとにかくいろいろなことを僕に教えてくれます。この娘と散歩することです(よく近所にある伏見稲荷大社のお神楽を見に行きます)。とても楽しい。どうせ、もう少ししたら嫌われることになるんでしょうから、今のうちに。ハハ!

 Q. 「東京カフェマニア」を読んで下さっている方々に、ひとことメッセージをお願いします。
カフェをもっともっと愛して下さい!

このインタビューが実現したのは、東京カフェマニアの中のコーナー「京都カフェ急行」をご覧になったカフェマニアの方々がsinamoに遊びに行ったついでに「東京カフェマニアに載ってましたよ」と伊集院さんにおっしゃってくださったのがきっかけ。伊集院さんがメールをくださったので、インタビューをお願いしたところ、快く引き受けてくださいました。カフェマニアの方々、どうもありがとうございました。おかげで伊集院さんの刺激に満ちたお言葉をいただくことができました。
伊集院さん、はっとするようなお言葉の数々、本当にありがとうございます。お忙しいところお時間を割いて書いてくださったことに心から感謝しています。(サマンサ)

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