SWEET COFFEE おいしい珈琲の作り方講座
●10日目……おすすめドリッパー・・・1
これまで、豆の選び方〜粉砕〜微粉、銀皮取りと行なってきましたがいよいよ抽出・・・にとって必要な器具選びに入ります。(引っ張ります ね・・・笑)
今回は一般的に多くの方が使用されている「ペーパードリップ式」について話します。
一般的に3つ穴の「カリタ」と1つ穴の「メリタ」がメジャーですが、他にも金属メッシュのものや、水を通すセラミック製のもの、円錐型のものなどがあります。
材質もいろいろあって迷いますが、私はこのドリッパーに関しては「デザインよ りも 実用性」を重視して欲しいと思います。 もし、どうしてもこのデザインに一目惚れ ...ということがあれば、それと共にもう1つ実用性の高いものを購入しましょう。 高いものではありません。 気分で2つを使い分けるのも楽しいでしょう し・・・。
では、どういうものがよいのでしょうか?
「円錐ドリッパー」につきます。 なんだか、販売元の手先になったような気分ですが、これは曲げられません。 さすがに、「ネルドリッパー」には負けてしまいますが、充分に同じ土俵で戦える味は出ます。 しかも、ペーパーなので家庭で使うにはネルよりも便利です。
見た目は、「とんがり帽子」の先っちょをスパッと切って、ひっくり返した形を して います。 そこに「ろ紙」を入れるので、セットをしたときには、「ろ紙の底」〜尖っ た部分が、ドリッパーの下からはみ出てくる形です。 〜つまり、底がないのです。 (絵がないので解り難いと思います。ごめんなさ い)
もし、皆さんの中で3つ穴、1つ穴を使われている方がいらしゃったら、珈琲を入れるときに「目詰まり状態」になって、いつまで立ってもお湯が下に落ちず、 や と落ちたら珈琲が濁っていて悲しい・・・そのような経験のある方はいらっしゃ いませんか?
ちょっと、お湯の入れ方が早かったり、量が多かったり、また、豆のひき方が細かかったりするとよく起こる現象です。 もちろん、豆を挽くときに、きちんと粒の大きさを揃えられている方には何の問題もないでしょうが。
抽出の際、大切なことは「蒸らしをしっかり」「粉をふわっとお湯で持ち上げ〜 すぅっと落とす」ということ。 この、すうっと落とす為には目詰まりがあっては都合が悪いわけです。
もう少し解り易くいうと、ドリッパーをコップで作ると思って下さい。 1つは底に丸く小さな穴を開けました。そうして、もう1つ、コップの底を抜いたものを用意しました。 この中に水を注いだとき、水の切れが早いのはどちらで しょう?
円錐ドリッパーは、そのコップにろ紙を入れたものだと思って下さい。 また、円錐に対して3つ穴、1つ穴はだ円形をしているので、お湯を注ぐとき、 ムラ が出来やすくなります。あまりお湯のかからない所、よくかかる所。 練習すること によって、何とかなりますが、ドリッパー内部で珈琲に均等にお湯をかけるのは 大変です。
・・・なんだか、長々と書いてしまいましたが、 「円は中心を押さえておけば、均等に力をかけるのは簡単」 と、いっているだけでした。(笑)
ちょっと、いい点と気になる点を箇条書きに致しましょう。
円錐ドリッパーの「メリット」
「デメリット」
1) 均等に豆にお湯がかかりやすい。
1) あまり店に置いていない。
2) 目詰まりしにくい。
2) プラスチックで汚れが目立ちや すい。
・・・と、いうことでこれから「ペーパードリップ」をやりたいと思う方は是非ともこの商品を探してみて下さい。 ペーパーの中では一番、ネルに近い味を出 すことが出来ますよ。
※ 余談ですが、「デメリット2」について。 昔、「銅」で作られたこともあったのですが、今はプラスチックだけ。(のはずです)もしも見かけたら「即買い!」+「御一報」下さい! 実は私も探してい るもので。 (笑)
●「思いの残る店」…「じろばた」
それは2、3ヶ月ほど前、仕事を終えて家に帰る途中のこと。
もう、家が見えている辺りで「珈琲を煎る香り」がふわっと風に運ばれて来ました。
近くに焙煎屋はないし、喫茶店ならなおさらな場所。
一瞬自分の部屋から流れ出ているのかと思いましたが、そんなことは ある訳無いし(何故なら一人暮らし)、しばらくきょろきょろしていましたが 結局は分からず終い。 「きっと、誰かが手網かなにかで自家焙煎をしていたのだろうなあ」と思い、ちょっと嬉しくなってしまいました。
街中では、そんなことはしょっちゅうで、「香り」を辿って見つけた店もいくつか あります。
例えば有楽町の「ももや」は友人と「帰る前に、もう一杯珈琲を飲んでいきたいねぇ」と思っているところに「!?」 突然、珈琲の香りです。
どこ?どこ?と探してみると、えらく場違いなところからうっすらと煙 が・・・。 それが「ももや」を見つけたきっかけです。 あのときは「隠し財宝」を見つけた気分になりました。(笑)
さて、それは旅先でも同じです。 私は旅行に出るときには最小限のガイドブックしか持ち歩かないので、いつも「珈琲が飲みたい・・・」というときには難儀します。 そこで、大抵「珈琲セット」は持ち歩いているのですが、やはり人の入れてくれた珈琲はおいしいもの。 飲みたいなぁ・・・なんてやはり思ってしまいます。
2年前、秩父に行ったときもそうでした。こちらへ出てきた家族とおいしい蕎麦を食べて、駅前からバスに乗るまで約30分。 バス停でゆっくりしようと駅に向かって古い道を歩いているときのこと。
「おや?」
珈琲の香りがふんわり。途端、家族に「時間にバス停に行くから先に行って!」 と 叫ぶや否や、走り出す始末。 珈琲を飲む時間はなくともせめて、店構えだけで も 見ておかなければ・・・。風向きを頼りに「それらしい」脇道を曲がると「あった!」
店の名前は「じろばた」。 古そうな建物です。扉の横のガラスケースには、 「吉祥寺もか?の標さんの書いた「豆本」が置かれています。 こんなことをするのは、 根っからの珈琲好きのマスター以外に考えられません。 時間はないけれども、よし!と 扉を開けて入ってみました。
古びた柱の落ち着いた店です。 数名のお客さん達は思い思いに雑誌を読んだり、話をしたり。 店の奥には古い珈琲の本が並んでいて私の確信を証明するかのようです。しかも、メニューは珈琲のみの持ち込み自由。 これは、大変な店を見つけてしまった! にわかに予感が確信に変わります。
お店の味を知るには「ブレンド」が一番。バスの時間まであと20分。 店内を見回しながら、珈琲を待ちます。 お客は全員、飲み物を飲んでいるから今から、1杯入れて時間がかかっても約4分以内。 駅前のバス停まで走って約7、8分。 なんとか時間は大丈夫・・・。
ところが、珈琲がなかなか出てきません。
カウンターを眺めると、マスターが難しい顔をして今、入れたばかりの珈琲の香りをカップに鼻を近付けたり、離したりをくり返しながらチェックしているところ。 ・・・と、「あ!」 ・・・再び珈琲を入れ始めるではありませんか。
時間はかちこちかちこち過ぎていきます。 ようやく出てきた珈琲をふうふうやりながら、火傷をしつつも何とか飲み干して 「ごちそうさま!」というと、今度はマスターが驚きました。
「・・・あの、もう飲まれたのですか!?」
ごめんなさいと事情を説明しながら、豆を買って「またゆっくり来ますね」と 店の外へ。 さて・・・。
もう、とにかくばたばた走って走って駅まで全力疾走! 久しぶりに、必死で走りました。駅に着くと家族が待っていました。 そこで、話の落ちがしっかりと用意されていたのはちょっと出来過ぎでしたが。 「バス、遅れるって・・・。」
「ええ〜っ!」
がっくり、気の抜けたときに、あらためて口の中が珈琲の香りでふんわりしているこ とに気がつきました。 やっぱり、いい珈琲を入れてくれたんだ。
「じろばた」さん。後で調べてみると、開店からもうすぐ30年にもなるのですね。 大都会でなくても、しっかりと地に足をつけてやっていけるというお手本店です。
〜今度は本当にゆっくりと珈琲を楽しませて頂きます。 頂いた、(10枚でお好きな珈琲を召し上がれます)券も集めないといけませんしね。
●自家焙煎専門店「ぢろばた」
埼玉県秩父市東町9-14 秩父駅より走って8分 西秩父駅より走って4分
平日 12:00〜20:00/
土日祝 13:00より
定休日 木曜日
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