未知の国・コロンビアからの便り(20)
−不思な果実−
食用ほおずき「ウチュバ」(Uchuva)外観
読者の皆さん、こんにちは
先日、日本の某大手製菓会社研究所勤務の友人から問い合わせが入り、
コロンビアに英名で oil goldenberry あるいは cape gooseberry という果物はありますか??
という内容だったのですがさっぱり分からず、唯一「食用ほおずきの一種」というコメントに「これはひょっとして」と思ったのですが、案の定次に送られてきた画像を見て「分かった!」と即座に判明しました。
この「正体」とは、ペルー原産らしいのですがコロンビアではその名を「ウチュバ(Uchuva)」と呼ばれる、まさに食用のほおずきでした。
日本ではほおずきと言うともっぱら観賞用で、とても食べられるような代物ではありませんが、当地コロンビアでは市内のスーパーに行けば「青果コーナー」に年中出回っています。
この「ウチュバ」ですが、見た目はオレンジ色で日本で見られるほおずきの色と全く同じものですが、いざ食べてみるとまるでオレンジのような素朴な甘さが広がります。
◇マイナーな果物
ウチュバ実物
当地ではこのウチュバがそのまま売られていたり、或いはジャムなどの加工品にしてスーパーで一般販売されています。ウチュバ自体コロンビア人にとっては「ああ、あれね。特にどうしてもなくては困るというものでもないけど」と言う感覚のようです。
私自身も当地に住み始めてしばらくして、スーパーの店頭でこのウチュバが並んでいるのを見て「何でほおずきが青果コーナーに」と疑問に思いましたが、いざ食べてみるとこれが結構イケる味なのです。
友人も研究所勤務ですから今後の為の研究材料としてウチュバに着目し始めたようですが、そんなふとした話しに乗って(乗せられて?)色々調べてみるうちに、今まで何の関心もなかったこの「不思議な果実」が気になり始めた昨今です。
◇加工品としてのウチュバ
日本では珍しい「ほおずきジャム」
当地在住が長い日本人の方に「ウチュバはどの地方の特産品なのですか?」と問い合わせてみましたが、その方も全く知りません。とは言え、昨年末に新聞でちょっとだけ報じられましたが、実はこのウチュバ、意外とあなどれない「外貨獲得手段」らしいのです。
つまり、国外への販売ルートが段々確立して、昨年はどうやら過去最高の輸出高を記録し、その量も結構なものらしいのです。
コロンビア国内では「あるけど注目されていない」地味な果実ですが、ヨーロッパや北米では「変わった果実」として最近市場でその存在を認められているようです。
試しにスーパーで「ウチュバジャム」を買って試食してみました。
当地でのジャムとしての製法にもよるのでしょうが、味は実に癖のないスッキリとしたものです。極端な話し、このウチュバジャムだけを小皿に入れて食後のデザートとして出してもそん色ないものです。
◇世に知られない果実
ジャムの実物。中に種が見られる。
味は前述の通りオレンジにも似たもので、コリコリとした種が中に入っているのが不思議な食感です。つまり、味はオレンジ、食べ応えはイチゴといったジャムになります。
コロンビア国内には、日本の皆さんに知られていない実に多くの果実が存在します。その多くは砕いてジュースにしているのが一般的で、その為かコロンビア国内の一般家庭では「ミキサー」を常備しているケースが多く見受けられます。
友人の問い合わせがきっかけで、改めて食用ほおずき「ウチュバ」の存在に気がつきました。
次回につづく
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