次ページへ

バックナンバートップへ

前ページへ

未知の国・コロンビアからの便り(6)
パスト便り−4−  山本 薫
この男の子は毎週日曜日に家のクイ食堂を手伝う
読者の皆さん、こんにちは。

コロンビア国内では世界的に珍しい食習慣というのは聞き及びません。海岸地帯に行くと「ウミガメ」とか「イグアナ」を食べると言う話を聞いた事がありますが、周りの人間に聞いても確かな答えが返って来ないのですから、やはりこれは「超局地的」習慣と思われます。

今回の山本さんの投稿は、ペルーの高原地帯では有名な「クイ」を題材にしています。正直な所、私自身この国でクイを食べる地域がある事すら全く知りませんでした。

◇クイのこと
クイはパストサッカーチームのマスコットキャラクターでもある。肉屋さんで
クイのことは、パストに来る前に夫から聞いていました。日本語での正式名はわかりませんが、英語では"guinea pig"と呼ばれています。
日本にいたとき夫とコロンビア人の友人とで、ホームセンターのペットコーナーの前を通ったときにその友人が「あっ!クイだ!」と言ったのが初対面でした。ハムスターをふた回り大きくしたようなその愛玩動物は、パストではレストランで楽しめます。

クイを食べる習慣はボリビア、ペルーやエクアドルにもあるそうなのですが、エクアドルと隣接するナリニョ州でもクイは食用とされています。パストに来てからいろんな人にクイを食べたか、食べてなかったらぜひ試してごらんと言われました。
ある本によると、クイはウサギと鶏の間の味がするとのこと。週末に夫とよくサイクリングをするのですが、その道中でもクイを焼いている店を見かけます。「本日クイあり。ジャガイモとジュースセットで4,000ペソ」のような文句がくたびれた紙に書いてあり、サイクリング客を目当てにしています。

ちょうどお昼どきだったので自転車から降り、エイヤーとその店に入りましたが、結局注文したのはジュースと蒸したじゃがいもだけで、写真だけとらせてもらいました。ここではクイは囲いの中で、緑の柔らかい草のみで飼われています。町なかで一所懸命緑の草を刈っている人をよく見かけるのですが、それはクイの餌としてだそうです。

ある日のこと、夫が仕事で田舎に出かけ帰ってきました。今日はお土産があるんだよとニコ二コしているのでなになにと駆け寄るとローストされたクイでした。クイは元々結婚式や洗礼式など祝い事の日に食べる貴重なもので、夫が行った先では歓迎の意を込めて客にもてなされたご馳走だったのです。

パストでもクイを気軽に食べられるレストランができたのはここ10年ぐらい前のことだそうで、田舎ではまだ特別な意味で扱われています。一口だけ食べてみました。冷たいのが悪かったのか、二口目には進めませんでした。いつかレストランできちんと食べてみようと思っています。

次回につづく

Copyright (C): Kenichi Arai