未知の国・コロンビアからの便り(142)

北サンタンデール(Norte de Santander)県・ククタ(Cucuta) −2−

ククタ市郊外の観光名所・「サンタンデール将軍の生家」

読者の皆さん、こんにちは。
「ククタ」はコロンビアがスペインからの独立を果たし、現在の"ベネズエラ""エクアドル"を含めた「グランコロンビア
共和国」の実質的首都だったという由緒ある土地柄ながら現在ではその面影は殆ど見られず、町中に歴史ある観光スポットを見つけるのは困難です。

そんな中、市内中心地から車でおよそ10分、ベネズエラ国境の町サン・アントニオへ向かう街道沿いにひっそりとたたずんでいるのが上記画像の「サンタンデール将軍の生家」です。

サンタンデール将軍がこの場所で誕生した事を記す碑、そして歴史を感じさせる生家

Francisco de Paula Santander将軍は後にコロンビアの初代副大統領となった人物です。「南米解放の父」と呼ばれた後の初代コロンビア大統領、シモン・ボリーバル将軍が現在のベネズエラ生まれの「ベネズエラ人」に対し、サンタンデール将軍は実質的な「コロンビア人」である事が特筆されます。

歴史ある建築物が極めて少ないククタの中では「一見の価値あり」の、重厚感に満ちた、静寂さを感じさせる一角でした。残念ながら本来の仕事の開始時間が迫っていた事もあり、ゆっくりと内部を見学する事は出来ませんでしたが、
ククタへお越しの際には是非とも訪れて頂きたい場所です。

生家とつながる広大な敷地内には左画像に見られる「教会」らしき古い建物が現存しています。中にはサンタンデール将軍の銅像があり、椰子の木らしき大きな木々が所々に見られました。全長一キロメートル近い広大な敷地は、
この場所が別格である事を物語っていました。

ククタの町の概要はこれくらいです。見所が少ない為ご案内に限界がありますので、私がこの地で行った「仕事」に
関して少し紹介したいと思います。

2006年国内後期リーグ(Copa Mustang II)を制覇した証しと道端で販売していたユニフォーム、そして熱心なファン

Cucuta Deportivoは2006年国内後期リーグ戦(Copa Mustang II)を制したチャンピオンとして2007年のCopa Toyota Libertadores(南米クラブチーム選手権)への出場を果たしました。創設以来50年以上の歴史を持っているようですが、その間国内で強豪として君臨していた訳ではなく、元々は地味なチームでした。

試合開始を前に続々と集結したファン、そしてスタジアムの風景

スタジアムの名前はその名も"Estadio General Santander(サンタンデール将軍スタジアム)と、重みのある名前です。2007年2月現在ではスタジアムの大部分が改装中だった為、観客席は全体の四分の三程度を使用していました。ちなみにこの日の大戦チームは同じコロンビア国内チーム"Deportes Tolima"という事で「国内リーグ」にも似た様相で
した。とは言え、晴れの国際舞台の緒戦だったという事もあり、ファンの間でも結構気合が入っていました。

試合開始前にセンターサークルに敷かれる直径およそ18mの"TOYOTA"マークのシート、中央は有名な「応援団長」

私のスタジアム内での仕事は、ピッチ脇に設置された冠スポンサー"TOYOTA"社の看板の位置やデザインのチェック、スタジアム内に他の自動車メーカーの看板がないかの確認等、様々な項目がありましたが、このククタでは特に問題はありませんでした。ちなみにこの日の観客数はおよそ27,000人、試合結果は0-0でククタ・トリマの両チーム共に「勝ち点1」を獲得しました。スタジアムの大きさとしては中規模ですが、ピッチの芝の状態はそこそこでした。警備体制も試合当日の早朝から既に周囲数百メートルの範囲内を封鎖し、かなりしっかりしていました。コロンビアから2007年Copa Toyota Libertadores出場の三チームのホームスタジアムの中では、このククタが総合的に一番評価が高いものでした。

ところで、全くの余談ですが「ローカルチーム」らしい光景が上記右画像の"Lechona"です。これは先日の「トリマ県・
イバゲ」にて紹介した、本来「トリマ名物」の伝統食ですが、売っていたのは何とククタのユニフォームを着たおじさんでした。この事を会社でククタ出身の同僚に話をした所、「ノー、Lechonaはトリマの食べ物だって!」と断言されました。しかしククテーニョ(ククタ人の総称)が作ったんだって!ちなみに売っていた場所は100%ククタファンで占められたククタ側の観客スタンド下でした。

ククタのLechonaは何故かトリマのLechonaよりも中身がシンプルで美味しかったのは気のせいではなかったと思います。ちなみに「食パン」が何故か余計に付くのが不思議でした。

国境沿いの町・ククタは湿気の少ない暑さが特徴でしたが、人々も何と言うか親切な方が多かったように思いました。観光スポットは殆どないものの、私にとって良い印象を持った町の一つです。
(2007年3月4日)

 次回につづく

Copyright (C): Kenichi Arai

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