未知の国・コロンビアからの便り(173)

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コロンビアの"国技"・Tejo(テホ)

テホの鉛球を入れる牛革製の「マイケース」

読者の皆さん、こんにちは。
今回はコロンビアの「国技」でもある"Tejo"(テホ)という競技に必要な道具その他をご紹介します。

Tejoという競技はコロンビア独特のもので、他にはベネズエラやエクアドルの一部に見られるようですが、競技が盛んなのは圧倒的にコロンビア国内だけです。このTejoですが、2000年に国会で議決され「国技」に認定されたそうです。

首都ボゴタの「セントロ」と呼ばれる古くからある地区にはこのTejoの「専門店」があります。コロンビアらしいというか、国内でもTejoの専門店はそう多くない為、重宝されているようです。

左に見られるのがTejo競技に使われる「鉛球」です。形は円形で横から見ると台形になっています。競技クラスにより鉛球の大きさが異なり、大きな大会用にはより大きな鉛球が使用されます。鉛で作られているだけあってずっしりと重いのが特徴です。そして右に見られるのが"Mecha"と呼ばれる三角形の包み紙で、この中に火薬が仕込んであり、後述する専用台の真ん中にこの火薬紙を置き、それをめがけて鉛球を勢い良く投げるという競技です。

そして包み紙に鉛球が命中すると「パーン」という破裂音がします。これこそがTejoという競技です。

こちらが別の角度から見たテホ用の鉛球です。鉛球と言っても良質の物はそれなりの金額で、高い物で1個数千円します。そして右にあるのがTejo競技の専用台です。これは小さいタイプの台で、色が付いているのは「粘土」です。この粘土部分の真ん中に前述の火薬を仕込んだ包み紙を置いておきます。

包み紙に命中して爆発させる競技で、粘土部分にそれると鉛球が「ボテッ」と埋まります。鉛球の重さが相当ありますから、的の部分は粘土でなければ衝撃を吸収できず台が破壊してしまいます。

この台が小さければ近距離から、そして台が大きくなるにつれて遠い距離から鉛球を投げ込み、全国大会レベルですと確か5m以上の距離から軽く助走をつけて投げ込みます。その姿は「ボーリング」に似ており、ボーリングの場合にはボールを転がしますが、Tejoの場合にはまるでソフトボールの投手の如く下から勢いをつけて重い鉛球を投げ、わずか数センチ角の火薬入り包み紙に命中させる訳です。

こちらはいわゆる「ミニTejo」です。昔ながらの酒場や商店でよく見かけます。様々なタイプがあり、いずれも穴にめがけてリング状の小さな金属板を投げ込みます。各穴にはそれぞれ点が付けられており、一度に数回投じた合計点数で競い合うというものです。いずれの台にも金属製の「カエル」が据え付けられており、このカエルの「口」に入れるのが至難の業です。

このミニテホに使用されるリング状のものが左画像に見られます。1個の大きさは500円玉よりも更に二回り程大きい位です。鉄で出来ているのか、意外にもちょっと重みを感じます。そして右画像が「交換用カエルの口」です。さすがTejo専門店、このような「部品」まで取り揃えています。ミニテホは重い鉛球を使用しないので子供でも気軽に楽しめます。酒場ではビールを片手にこのミニテホで盛り上がったりします。私も何度か挑戦した事がありますが、簡単そうで穴に入れるのがなかなか難しく、結構本気になったりしました。酒が回ると更に熱気を帯びてきます。

コロンビアだけでしか楽しむ事の出来ない「国技」、Tejo。旅の記念に是非とも楽しんでみて下さい。ちなみに鉛球を入れる牛革製の一番小さいタイプの「マイケース」はこの店で1個6,000コロンビアペソ(およそ300円)、そしてミニテホ用のリングは1個1,000ペソ(およそ50円)でした。カエルの口の値段は聞きませんでしたが、これら「コロンビアだけの特産品」をお土産に持って帰るのも良いかも知れません。
(2009年9月19日)

 次回につづく

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