未知の国・コロンビアからの便り(31)
パスト便り−11− 山本 薫
じゃがいもの収穫の様子
読者の皆さん、こんにちは。
ここ3か月の間にパスト近郊で2つの収穫を目にしました。
まずは5月の終わりのじゃがいも。標高約3000mにある収穫の現場に足を運びました。農場の周辺に住み、農場から農場へと転々として働く農夫や農婦が、
50〜60人ぐらい、鍬とかごを持って横に並びせっせと芋を掘っています。みんな明るい人たちで、大きな声で挨拶をしてくれます。
土地の土はアンデスの火山から生まれたので真っ黒くて細かく、かごから出荷用の袋に芋を移し入れる作業を手伝ったのですが、すぐに私も土で真っ黒になりました。
仕分け。大きい方は12cmの穴。小さい方は8cmの穴
この日は曇りだったのですが、日ざしは相当に眩しく感じられ、サングラスをかけずにはいられず、作業の後は頬がほてって唇もヒリヒリしていました。標高の高い地域に住む人のほっぺが赤いのもわかります。
掘られた芋はサイズによって仕分けられ、最終的には大手ファーストフードの会社にフライドポテト用として買われます。
じゃがいもの袋詰め
そして7月の終わりから8月にかけてが小麦の収穫です。ナリニョ州では標高2000m〜3000mの間で育てられ、低めの場所では年2回の収穫をします。
山の斜面を利用した一つ一つの麦畑自体は小さくて、ときには信じられないぐらい急な場所もあります。
麦畑が広がる
これを遠景として眺めると、見る山見る山が黄金色に染まり、まるで巨大なパッチワークの作品を見ているようで、思わず息を呑む光景となります。
麦を育てる土地は、しばしば牛の力を借りて耕され、収穫は人の手によって行われます。そして機械の力を借りるのは脱穀のみです。
残った藁は、民芸品やマットの材料、家畜の餌として使われます。
麦畑のアップ
農場主の話によると、今ではアメリカやカナダ産の麦の価格の安さに押され、大麦の生産は縮小せざるを得ず、政府が代用の作物を作るプログラムを促進しているそうです。
「寒い」「乾燥」「強風」のパストの夏は正直なところ苦手ですが、一方で収穫の喜びもある時期なのだなぁと気付きはじめました。
次回につづく
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