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未知の国・コロンビアからの便り (56)

◇ポパヤンで感じたこと

ポパヤンの町並み。全部白く塗ってあります。

セマナ・サンタ(聖週間)の連休に、カウカ州のポパヤンを訪れました。
ポパヤンは、町の中心の建物が全て白く塗られ、そのコロニアル調の町並みの美しさと、聖行列を見るためこの
時期に全国から観光客がどっと押し寄せることで有名です。

建物や名物の聖行列もよかったのですが、私はどちらかというと旅のときは土地の人々や風習などを観察するのが好きなのです。パストからエクアドル寄りの町(言い換えればパストより標高が高くて寒い町)しかゆっくりと訪れたことのない私は、今回はじめて温暖な場所に滞在しました。

まず驚いたのが、人の声の大きさ。パストの人の何となくヒソヒソ系の声と比べて、かなり大きいのです。気候が
その土地の人間の性格を左右するとはよく言われることですが、本当ですね、これは。
そして、家のドアをよく開けっ放しにしておくのです。これももうひとつの驚き。

子供はよくドアを開けっ放しにして家の外の通りで遊んでいます。大人は家の中から子供の様子を見ることができる。パストでは、ドアは開けたら即閉める。そして何個も連なる鍵をガチャガチャと閉める。子供が遊ぶ場所は
公園。大人と一緒。
山陰の田舎で生まれ育った私は、ポパヤンのこの風景をみて自分の子供の頃のスタイルを思い出しました。私はポパヤン派です。

とことん白いので、道を覚えにくいのです。

聖行列は夜に行なわれるのすが、歩道は身動きができないほどの人で溢れます。このような場所で常識的に気を付けなければならないことは、スリです。
「ちょっと通して下さい」とか何とか言って通行人を装って、人の物を取ります。私のすぐ後ろに立っていた男性は、携帯電話を取られました。

それから周りの人々にその情報が伝わり、誰がどうしろと言ったわけではないのに、バリア作戦が始まりました。
通りの側から人が「通してください」と入りかけるのをみんなで「ノー!!」と言って断ります。断固として断ります。
断られたある女の子は、頭からタックルのごとく突っ込んできました。それを先頭の人々が跳ね返しました。
若い警察がやってきて「通してあげてください」と言うのでその人達が「スリがいたんですよ!ほんとに何にも分かっちゃいないんだから!」と一蹴。

後ろでバリアの一員になっていた私は、パストでは遭遇したことのない人々の「団結」に少なからず感動したわけ
です。

次回につづく

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パスト便り−17− 山本 薫