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未知の国・コロンビアからの便り(57)

読者の皆さん、こんにちは。

コロンビアに来られて酒飲みの友人・知人と共に酒宴に付き合わされた際に洗礼を浴びるのが、コロンビアの地酒とも言うべき「アグアルディエンテ(Aguardiente)です。この名は、当地では成人なら例え飲めなくとも、知らない人はいない酒です。
夜になると雨が降り始めて肌寒くなるここ最近では、私の晩酌の友がこのアグアルディエンテです。

左から、バジェ(Valle)州の地酒BLANCO、クンディナマルカ(Cundinamarca)州の地酒NECTAR

このアグアルディエンテですが、検索サイトで調べるとどうやらコロンビアオリジナルではなく、メキシコ以南の国
では広く生産・消費されているようです。
これはサトウキビ(Can^a de azucar)を原料とする蒸留酒で、アルコール度数はレギュラータイプであれば29度です。唯一チリではブドウの皮を使って生産されているようです。
以前にどぅにあの方で40度と書いてしまいましたがそれは間違いです。すみません。

色は無色透明でいわゆる焼酎の部類でしょうか。ただ、日本の焼酎とは違い飲んだ時に甘い芳香が口一杯に
広がる面白い酒です。通常はこれを画像手前にある小さな容器・或いはスーパーで紙コップと同様に販売されて
いる「アグアルディエンテ用の一口カップ」で一気に飲み干すのが当地流です。

左から順に、カルダス(Caldas)州の地酒Cristal、キンディオ(Quindio)州の地酒Quindiano、アンティオキア(Antioquia)州の地酒Antioquen~o

私はアグアルディエンテを「地酒」と書きましたが、上記ラベルの如く国内各地で生産されているものの、基本が
サトウキビを使った蒸留酒ですので味に大した差はありません。私が大好きな日本酒ですと酒造米・酵母・そして各地によって微妙に硬度が違う水の組み合わせで全く違う味になりますが。
よって、コロンビア人がアグアルディエンテを選ぶ基準はどうやら「地元で作った」ものにこだわるようです。
例えば首都ボゴタで飲むアグアルディエンテは大抵「NECTAR」と決まっています。

最近では「レモン入り」や「Sin azucar(砂糖抜き)」といったものも出回ってきています。私が思うに、砂糖の原料・
サトウキビから作られているのに何で糖分がないの???という疑問がありますが。

サトウキビですが、当地で一大生産地として有名なのが州都・カリ市を擁するバジェ(Valle del Cauca)州です。カリ空港へのランディングが近づく頃、視界一杯にサトウキビ畑が広がる風景はなかなかのものです。
バジェの地酒・BLANCOにも「バジェの大地で獲れたカーニャを使用」と自慢げに刷り込んでいるくらいです。

ちなみに、アグアルディエンテは国内各地で生産されているので、上記銘柄が全てではありません。物産展などがあると東方大平原の地酒や南部の地酒などを知る事が出来ます。ボゴタの大規模スーパーで手に入るのが上記
5品目です。価格は375ml入りで一本あたりおよそ6,000から7,000コロンビアペソ(270円から300円程度)です。

上記画像は恥ずかしながら私の「晩酌セット」です。人によってはレモンを絞ったりします。私は大きめのお猪口に3-4杯やると良い気分になります。、右の「塩」は市販のシパキラ産岩塩ではなく、カリブ海沿いのグアヒラ(Guajira)州で産出される有名な海の塩(Sal marina/自然食品店やスーパーの自然食品コーナーで安価で販売)を口に含んでから飲むと絶妙の味です。そして手前が、ボゴタ市内の大手スーパーでなら容易に手に入る「白菜」を使った浅漬け。
私は晩酌で自分のペースで飲む場合、間違ってもコロンビア人のように「つまみなし」で飲む事はしません。

しかし最近、ある事に気がつきました。
元々少ない量でほろ酔いする為に買ったアグアルディエンテ。しかし一日3杯として4日程度で空になるのですが、そうすると一日あたりおよそ1,500ペソ(およそ67円)。これじゃ缶ビール一本より高くつくではないか!

そんな事で5銘柄全部試飲して見ましたが、どれも大差ないのですが一つだけ「???」と、全部飲み切らなかったのがカルダスの地酒Cristalです。
消費者の厳しい評価として申し上げると、他の銘柄はいずれも一口飲んだ後に芳香が鼻から抜け、その後胃の腑に染み渡るのですが、このCristalだけは香りに乏しく、その上喉に引っ掛かる妙な感触が気になります。これは恐らく原料使用の不足分をアルコールを添加して補っている為ではと感じます。あくまでも推測ですが。他の銘柄ではない口当たりです。

ということで酔っ払いがくだを巻いてしまいました。コロンビアに来られた際には、一度アグアルディエンテの洗礼を受けて見て下さい。ただし「要注意」して頂きたいことが二つ。
いずれの銘柄でも開封前に"封緘"がしてあります。購入は正規ルートで封緘してあるものを選んで下さい。
特にバランキージャでは要注意。
この町で先日「母の日」に路上で販売されていた密造酒を買って飲んだ人々が次々と倒れ、最新の情報では16人が死亡、多数が失明しました。これは密造酒に含まれていた「メチルアルコール」が原因です。
バランキージャは国内有数の「豪傑」の町で、昨年末の一斉検問に引っ掛かった人の大部分が酒酔い運転だったという逸話がある位です。

また、お祭りや酒場などでよくアグアルディエンテを振舞われる事があります。「まあ一杯飲めや」の親切心が大抵ですが、中には睡眠薬入りもあったりして昏睡状態+盗難に遭った旅行者もいるという話を聞いた事もあります。
地酒を飲む際には楽しく、そして気をつけましょう (自戒)

次回につづく

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