未知の国・コロンビアからの便り (73)
Once Caldas訪問 −1−

王者の証し、リベルタドーレス杯優勝プレート
読者の皆さん、こんにちは。
コロンビアに関係している人なら周知の事実、南米クラブ選手権・リベルタドーレス杯(Copa
Libertadores)で優勝し、12月12日に横浜総合競技場で開催されるクラブチーム世界一決定戦・トヨタカップの南米代表となった「Once
Caldas」を訪問する用事があり、日帰りという厳しいスケジュールの中で現地マニサレスへ出張してきました。
前日は朝から天気が悪く、このまま出張当日まで天候が回復しなければマニサレスとの往復は小さなプロペラ機ですから、機体は揺れるわ、下手をすると悪天候で着陸が困難となり、代替空港であるペレイラに行ってしまうのかと不安に思いましたが、出発当日はまさに雲一つない素晴らしい天気に恵まれました。おまけに、気流の状態も良く、普段は厚い雲に覆われている現地付近ですが、近隣の5,000m級の雪山・"ルイス山"(Nevado
del Ruiz)のすぐ近くを航行し、手を伸ばせば届きそうなほど接近してくれました。万年雪を頂くルイス山にこれほど近づけたのは初めての事で、とても感動しました。


朝練習を終えた選手達を乗せたバスと、車内でのOnce Caldasチーム
そんな事で、飛行機の揺れが嫌いな私でもリラックスした状態で現地マニサレス空港にランディング、そして役員との打ち合わせ時間まで2時間ほどの余裕があった為、「それじゃスタジアムでも見学してみるか」とタクシーで向かう事にしました。実はこの時点までOnce
Caldasの事務所がスタジアムの一角にあることを知りませんでした。
そしてスタジアムへ到着すると、どうやらここは朝の一時に場内を一般に公開しているらしく、多くのマニサレス市民の方々が自由に出入りしていました。私も暇つぶしにとスタジアムへ入ったその瞬間、目の前には画像の如くクラブ名が大きく書かれたバスが。「これは何だ?」と、とりあえず画像を取ったところ、中から手招きをする人が。それは
何と、クラブ関係者でした。
「写真を撮りたいなら、中も撮りなよ」と誘われて入ったその奥には、まさにトヨタカップへ出場するクラブメンバーが乗り込んでいました。どうやら朝練習を終えて移動する直前に私はスタジアムへ到着したようです。とてもラッキー
でした。軽く挨拶をして1コマだけ撮らせてもらいましたが、彼らの表情の中に「トヨタカップの為にいよいよ日本人がやって来た」との緊張感が見て取れました。バスの運転手も大音響のクラクションを鳴らしまくっていました。やはり当地マニサレスでは未だに熱気が冷めていません。


Once Caldasのホームスタジアムと、一般開放されたスタジアム内でジョギングを楽しむ人達
Once Caldasの本拠地である上記スタジアムの収容人員はおよそ42,000人。トヨタカップが開催される横浜国際総合競技場がおよそ72,000人収容ですから、半分近くの規模です。リベルタドーレス杯ファイナルも当然このスタジアムで試合が行われましたが、収容人員40,000人を切るスタジアムでは試合が出来ないという規定があった為、ぎりぎりの規模でした。
それにしても、Once Caldasは突然目覚めてしまい、あれよあれよという間に南米チャンピオンの座についてしまいましたが、一般市民に開放されているスタジアムを見ると、やはり根底は「市民に根付いたローカルクラブ」というのがはっきりと分かりました。スタジアム内で勝手気ままにジョギングをしている人達など、初めて見た光景です。


リベルタドーレス杯決勝のポスターと、プレスルーム
今回私はトヨタカップの関係者としてOnce Caldasを訪問した訳ではなく、我が弱小エージェントが募集している
「トヨタカップ観戦ツアー」の関係で仁義を切って挨拶に行っただけで、あとは若干の書類を某所から預かった事も
あり、その説明という事情もありましたが、いざオフィスを訪問し、応対いただいた担当役員との打ち合わせ内容
からすると、私に対してトヨタカップ関係者と同様の扱いをしているようでした。多々質問された事から察するに、
クラブが南米チャンピオンになってからトヨタカップ関連で接触した日本人は私が初めてなのかもしれません。
そんな事で、Once Caldas訪問記はまだまだ尽きない話の為、次回も引き続きご案内します。
次回につづく
Copyright (C): Kenichi Arai