未知の国・コロンビアからの便り(93)
ボゴタ市西部と大高原地帯


ボゴタ市西部の要所・トランスミレニオターミナル(Portal 80・左画像)と、ボゴタ市内の風景
読者の皆さん、こんにちは。今回はボゴタ首都市西部の一部分をご案内します。
今回ご案内するのは市内を東西に貫く"Calle(Street)80"の周囲です。このCalle
80は周辺町村からボゴタ首都市への入口・そしてその逆としてボゴタから他の町に出る主要道路の役割を持っています。
途中には新交通システム・トランスミレニオ(TransMilenio)のターミナルがあり、併設して大型ショッピングモールがあります。この最新のショッピングモールはボゴタ市内の建築物では数少ない"鉄骨"を基礎材としています。
そしてこの西部地区は元々低所得者層の平屋建て住宅・そして中産階級向けの大アパート群が数多くあり、昨今の建築ラッシュにより更に数多くのアパートが建設されてきている一角です。いわゆる"ベッドタウン"とも言えます。
私はそんなアパート群をやり過ごし、市内の最西部まで向かいました。


世界的に有名な竹建築家・Simon Velez氏の大作"竹の歩道橋"の全容
以前"竹建築の旅"に際してご紹介しましたが、当時建設途中であったコロンビア特産の太い竹"Guadua"を用いた
巨大な歩道橋が完成後、初めて歩いてみました。
建築関係者・特に"竹建築"の専門家でしたら「垂涎の的」とも言えるシモン・ベレス氏の大作が、市内の外れにひっ
そりとある事自体が驚愕に値する筈です。この日はいませんでしたが、恐らく世界中からその筋の建築家の人達が
この"竹製巨大歩道橋"の視察に訪れているはずです。


そして実際にこの"竹の橋"を渡ってみましたが、これはすごい!おびただしい数の"Guadua"が使用されたとても美しい橋と言えます。橋全体の総重量がどの程度なのか想像もつきませんが、屋根の部分に雨漏りを防止するモルタルを埋め込んでいる為、更に重みが増している筈です。数十トン単位と推測されます。それをGuaduaを縦横に組み合わせ、重さのバランスで重要な部分はGuaduaを束ね、更に曲線をつける事で陥没を防ぐ、これを太い竹"Guadua"だけで成し遂げてしまうのですから驚異的な建築物です。
私自身はこの橋を"ボゴタの新名所"として皆さんにご紹介したいと思います。世界的にも珍しい"巨大な竹の橋"それだけでも必見の価値がありますが、コロンビア特産種の竹"Guadua"を使用している事に視察の価値があります。
あくまでも聞いた話ですが、Guaduaを束ねたものは鉄骨にも匹敵するほどの強度になるそうです。

こちらは橋のたもとの貧しい牛飼い民家の敷地にある"納屋"と思わしきものです。私はこれを見て目が点になって
しまいました。これはどうみてもVelez氏の手がけたものです。支柱を垂直でなく斜めにしている事、何よりも全体が
非常に美しい!多分"工期中に迷惑を掛けた"と、Velez氏が侘びを込めてこの貧しい民家に寄贈したものと推測されます。少なくともVelezさんにまともに依頼すればとてつもない金額が必要となるはずです。


ボゴタの最西部(左画像)中央を流れる"ボゴタ川"(Rio Bogota)が首都市の境界線
ボゴタ高原(Sabana de Bogota)は牛が放牧されるのどかな光景が広がる(右画像)
そしてこの竹の橋から見る風景ですが、これがまた素晴らしいものです。左画像に広がる風景ですが、この先にはコロンビアが世界に誇る"カーネーション"の巨大ビニールハウス群が広がります。世界一の出荷量を誇るコロンビア産カーネーションですが、それはこの"Sabana
de Bogota"と呼ばれる大高原地帯が基礎となっています。一年を通じて気温の変化が少なく、冷涼なこの一帯は花卉生産に最適な地です。
ボゴタ市の外れというとちょっと怖い印象がありますが、私が出向いた日曜のこの日は竹の橋をくぐる多くの市民の姿がありました。Calle 80自体が元々主要幹線道路で多くの車両が行き交い、尚且つ日曜日はサイクリング道路と
歩道を目一杯使って余暇を楽しむ市民の姿があります。しかも竹の橋から望むボゴタ大高原地帯の風景はとても
素晴らしいものです。私自身、この風景があまりにも素晴らしいので小一時間もたたずんでいました。
次回につづく
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