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amazonの遊び方・使い方・彷徨い方


amazonは楽しい。まずネーミングが決まっている。図書館を深い森にたとえるならば、オンラインブックショップはまさにジャングルたるべき。本というメディアが無数のシナプスのうごめく大宇宙なだけではなく、Webそのものがサイバージャングルに他ならないのだから。(このサイトは今のところ大海の孤島だけれど。)

■全文検索サービス
つい先ごろUSの本家amazonではいよいよ書物の全文検索サービスまでスタートして、周囲のメディアは「立ち読みサービス」と命名、ブツギをかもしている。本が熟れなくなる、という諸方面からの批判をよそに、現在までのところ(Nov2003)、サービスロンチ後売り上げは目覚しい伸びを記録しているそうで、ますます向かうところ敵ナシの様相だ。天下のgoogleがこの行く末に興味を示しているということで、Web界のこちらの動向からはしばらく目が離せません。

■英語の本を買うのに便利
Realの書店を無目的でぶらつくのは、そして思いがけない本と出会うのは本買いの楽しさの醍醐味だけど、買いたい本が決まっているとき、特にそれが洋書の場合amazonは大変便利。洋書の背表紙を探すのは結構ホネの折れる作業だからね。(それが楽しくもあるのだけど)まして、どこの出版社から出ているのかも分からない場合はなおさらだ。なので、実際の購入履歴では、わたしの場合洋書が断然多い。わたしの場合、英語圏で書かれた作品の場合、翻訳書から、「これは原文で読みたい」と思うことが大変多く、そういう場合、まずRealの書店の翻訳書でタイトルを調べておき、amazonで検索するのだ。その経緯で最近買ったのは、Waiting for My Cats to Die(翻訳書のタイトルはちょっと忘れちゃった。NYで猫と暮らす40代シングル女性の日記風エッセイだ。)Part of Sky(「豚の死なない日」ロングセラーですね。)MAUS:A survivor's Tale(USで活躍するグラフィックノベル作家スピーゲルマンの代表作。表題はスペルミスではありません。)・・なーどなどなど。スペイン語の翻訳書から英文の原書をゲットしたのは、最近購入したLife of Piなど。

■ぶらついて買う
そうは言っても、ぶらついて買う楽しみが、Realの書店だけに許された特権だといいたいわけではありません。ネットサーフィン(やや死後!)こそがWebの本髄であるならば、いわんやamazonにおいておや。amazonでの衝動買い率はそんなわけで決して低くはありません。まして、仕事中でも平気な顔でぶらつくことが出来るので、なおさらです。

■すすめられてついつい買う
amazonはWebマーケティングを駆使する現代に生きる企業なので、わたしの購入履歴をばっちり分析。毎週のようにおすすめメールが届きます。すすめられて買っちゃうこと、実際に多いんですよね。それにしても、おすすめのポイントはまだまだ稚拙。「参りやした」と言うにはほど遠いとは思います。絡め手のおすすめがないんですよね。いくつかのキーワード、ジャンル、または作者でつなげているのだと思いますが、わたしが感動する<つながる>感覚は、例えば、“Son de Mar”を読んでいるとき「ワニと龍」をすすめてくれる書店があったら(“Son de Mar”には、小道具でワニが登場する)この<つながってく>感覚には大いに感動することでしょう。近頃勧められて買った本は:「The Luck Factor」「ないもの、あります」「コトラーのマーケティングコンセプト」「天才バカボン」8巻〜10巻などなど。このバラバラさがうれしいけれど、それはわたしの購入履歴が分裂気味だからです。

■レビューマニアック
世の中にはレビューを投稿しまくっている人種がいることにお気づきでしょうか。投稿者のレビューはそれほど力を入れずに読んでいたのですが、あるとき、中にとても書いたレビューが参考になる人がいること、読書の師として仰ぐ価値があるかもしれない人がいることに気がつきました。特に約1名。何をしている人だろう、こんなに読みまくっているんだから出版関係の仕事をしてるかな、と想像を膨らませています。プロフィールを読むと東京都小平市在住です。John Lennonがお好きなようで音楽の趣味はそんなに合わないけれど。この人のレビューを辿っていって買ってしまったのが、最近は例えばEdward Goreyの「THE IRONTONIC」など。話は飛ぶが(“つながる”が)、ゴーリーといえば今や柴田元幸さんの翻訳で大変人気のようだけど、わたしはその昔どこかの国で(ひょっとしたら日本で)、T.S.Eliotの「Old Possum's Book of Practical CATS」を買って大切に持っている。その当時著名な挿絵家エドワード・ゴーリーについてはまだ何も知らず、T.S.Eliotは知ってはいたが興味はなく、この挿絵の素晴らしさゆえに購入したのだったが、その後ミュージカル“CATS”の全世界的ヒットにより、なーんとこのミュージカルの原作がこの詩集だと知っていたく驚いたものでした。イギリス文学における猫の活躍は素晴らしく、有名な猫といえばなんといってもルイス・キャロル不思議な国のアリス」に登場するチシャ猫ですが、なんといっても彼は微笑だけをそこに残して消えてしまうナンセンスな不思議猫です。猫は文学界だけではなく、物理の世界でも活躍していて、<シュレディンガーの猫>というのが、有名ですが、わたしはこのネーミングに引かれるばかりでなんのことかはさっぱり分かりません。またまた脱線・・。

■amazon.com、amazon.fr
comやfrのamazonにもよく遊びに行く。だけど、送料のことを考えるとつい面倒なので、まだ購入したことはない。昔はフランス語の本もそこそこ読んだけど、その頃はもっぱら新宿西口にあったフランス書籍専門の書店か(今もあるんだろうか。名前を忘れてしまった。)または日仏学院に入っている本屋さんだった。最近frで欲しいと思ったのは、“Un jour un chien”という日本語訳も出ている悲しい絵本で、どうしようか迷ったけれどまだ注文はしていない。comやfrはスペイン語の本を探すときにもよく行ってみる。スペイン本国のネット事情はイマイチで、国内髄一の大手Casa de LibrosのネットサービスもYahoo Espanaの検索もあまり役には立たない。USにはヒスパニック系の人口が多いためか、comで探した方がよっぽどいろいろ出てくる、という現実だ。

■amazon.esはいつデビュー?
・・・上から続いて、そんなわけでes版がいつ登場するのか心待ちにする日々です。スペイン語圏はスペイン本国と中南米大陸にまたがる地理的に広大なマーケットで、これこそネットの出番のはず。2つの大陸を足してもそんなに読書人口が多そうでないのが問題だけど、少なくとも生産側のリソースは素晴らしい。ラテンアメリカ文学は世界にファンを持つ素晴らしい宝庫ではないか。あのgoogleも今年スペインに進出。(バルセロナではなく、マドリッドにオフィスを開業している。)そろそろamazonも考えどきでは。きっともうプランは進めているのでしょうが。

■その他のネット読書事情
BookNo1が千駄木の有名本屋さん往来堂書店の元店長を招いたり、田口ランディみたいにネットで出てきてプリントの世界にデビューする作家が増えるなど、あれこれの事情がここ数年のオンライン出版業界を賑わしてはいるが、わたしのとりあえずのおすすめを2つ。

ユトレヒト
http://www.utrecht.jp/
洋書を中心とした古本屋さん。Real書店も代官山にある。Realの方は点数がそれほど多くないのが玉にキズだけど(わたしはあふれかえるほど本がある環境が好きなので)、中央ヨーロッパや北欧の良書を多く扱っているのがうれしい。ここの店主さんとはなんどかメール交換もしている。実は渋谷で読書Barも経営しているらしい。いつか行ってみたいと思いながら、すでに数年の月日が経過している。

SOTOKOTO1000冊書房
http://www.sotokoto.net/net/1000/index.html
SOTOKOTOは例のスローライフ雑誌。投票によって絶版になった本を復刻しようというのは、ネットの良心として面白い。経過については時々Watchしていたい。

nov 2003
 

 

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