慢性中毒というのは、慢性的な病状を示す中毒、という意味で使われる
こともあれば、急性中毒症状を示さない程度の微量農薬を長期にわたり
被曝し続けた際にみられる中毒、という意味でも使われる。
その症状は、風邪をひきやすい、生理不順、自律神経失調症、近視、
成人病の症状など日常の健康障害とまぎらわしい。
農薬を職業的に取り扱う人はもちろん、農薬工場の周辺や農薬散布地域に
住む人々は、大気を通じて常時農薬を取り込んでいることになり、
これに飲料水や食物の残留農薬の摂取が加わる。
都会でも、ダニ用シート、シロアリ駆除剤、衣料防虫剤、トイレタリーなど
農薬成分と類似した薬剤が、空気を感染しているから、日本人全体が、
農薬に汚染されていると言ってよい。
これが、慢性的な健康障害として、病状の発現につながるか否かは、
ヒトのもつ農薬の排泄や代謝分解機能に個人差もあり、いちがいには
答えをだせない(特に、肝臓疾患をもつ人は、解毒能力が弱く、
中毒にかかる恐れが強いから注意を要する)。
微量でも環境汚染があり、病状をもっていれば、農薬との関係を
疑ってみる必要はある。
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