「映画欠席裁判 2」
発行・洋泉社
著者・町山智浩・柳下毅一郎
定価・1500円+税
松村清志
結成10年!怖いもの知らずの映画漫才コンビが追放覚悟で3年分の映画を斬って斬って斬りまくる!……というわけで、02か〜04
までのメジャー大作をメッタ斬りのり1冊である。
最近、驚異的なヒット数を誇る某サイトが、あまりに悪口を書き過ぎた為かメジャー配給会社から軒並み試写状が来なくなって
しまったり、゛シネチり゛もメジャー系では試写状が来ないものも多いので、ついつい弱気に成ってしまってたりするというのに、
ファビュラス・バーカー・ボーイス゛のフィアレス・ムービー・キラーな姿勢はそれなりに立派である。
本書ではまず゛「キネ旬」「映芸」ベストテン大検証゛(P243〜260)を読んで見て欲しい。彼らの基本的な立ち位置が判る
はずだ。ガース「たとえ完成度は低くても、新人の才能を積極的に支持したい。だからベスト選びって一種の思想の表明、政治的
行為なんですよ。」(P247)、ガース「ワーストって、敵に回しがいのある映画、積極的に叩く必要のある映画を選ぶんですよ。
同でもいい映画は、悪口言う気も起きないもの。」(P249)ウェイン「評論家はハデに宣伝されないから、一般の人が気づかない映画
の中から、新しい作品や才能を見つけて紹介するのが義務じゃないのか?」(P252)……etc……というわけだ。
まっ、彼らは「キネ旬」的な権威を仮想敵にしていると思われなくもないが、それでいて主な活躍の場である「映画秘宝」誌の
゙書評゛ではきちんと「キネ旬」発行の本を取り上げていたり、「キネ旬」が業界の御意見番的な役割を果たさなくなって、業界内の
矛盾点・問題点に関する発言をほとんど掲載しなくなっているというのに、「映画秘宝」誌の゛業界インサイダー情報゛ではそうした
点について言及したりと、彼らの偏向しつつも単純に排他的ではない姿勢も支持したい。