『最近見たフランス映画〜「歌え!ジャニス・ジョプリンのように」他3本』
 

                                                                           松村清志
                             


 

 「歌え!ジャニス・ジョプリンのように」
 恋人のロック・ミュージシャンから受けた暴行が原因で死亡したマリー・トランティニヤンの遺作で、薄幸のロック・シンガーの
ジャニス・ジョプリンをまねる事で人生を変えていく主婦という題材や役柄に過剰な思い入れをしない方が楽しめる。
 シリアスな映画ではなくほとんどコメディなのである。夫役に「ハリー、見知らぬ友人」(00)のセルジ・ロペス、クリストフ・
ランベール、ジャン=ルイ・トランティニャンなどが共演。日比谷シャンテ・シネなどと気取らず、銀座シネパトスあたりで気軽に
見たい映画である。

 今夏 日比谷シャンテ・シネにて公開
 www.gaga.ne.jp


 「Mの物語」
 文化村ル・シネマとか日比谷シャンテ・シネで見るのにふさわしい映画である。「美しき諍い女」(91)のエマニエル・ベアール
とジャック・リヴェットが12年ぶりに組んだ愛の幻想綺譚。リヴェットの好きなヒッチコックやドライヤー、はたまた溝口健二など
の影響が感じられる。
 公開前の作品のラストに言及するのはネタばれでタブーといわれているが、本作の海外レビューで堂々と類似の近年のハリウッド
映画の名前が挙げられているし、むしろそうした事を知った上で、異色のラブ・ストーリーとしての描写をこそ味わうべき映画では
ないかと思う。

 7月 銀座シネパトスにて公開
 www.finefilms.co.jp


 「好きと言えるまでの恋愛猶予」
 60年代のフランスを舞台にした青春恋愛映画である。かわいくてちょっぴりエッチで、それでいて純情な映画である。渋谷の街に
集う今時の少年少女たちはもちろん、この時代を同時体験している世代も1見の価値はある。
 監督・脚本・原作のフランソワ・アルマネは51年生まれ、この時代への心からの思い入れがある。単なるガキ向けの映画ではない。
あるいは中年以降の世代の方が楽しめるかも知れない。
 ジャック・ペランの息子とかヴァンサン・カッセルの妹とかいった役者たちも七光りではない魅力がある。

 7月31日(土)より シブヤ・シネマ・ソサエティにて公開
 www.renaiyuyo.jp

   


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