『最近観た映画〜「ナショナル・トレジャー」「アナコンダ2」
「レーシング・ストライプ」「炎のメモリアル」「さよなら、さよならハリウッド」』
松村清志
「ナショナル・トレジャー」─ニコラス・ケイジが考古学者にして冒険家に扮したトレジャー・ハントものだが、SFXやCGや火薬を
多量に使用したジェット・コースター・ムービーではなく、いい意味でアナクロな味わいのある、オーソドックスな゙宝探し゛の
アドベンチャー映画となっている。
゙インディ・ジョーンズ゙シリーズは別格としてトウム・レイダース<Vリーズなどよりは、はるかに好きだし、制作のジェリー・
ブラッカイマーとは「ザ・ロック」「コン・エアー」「60せカンズ」に次ぐケイジとの4本目のコンビ作だが、MTV的なチャカ
チャカした映像ではなく、安定感を持って撮られているし、「張り込み」(88)のジム・カウフ以下3名がクレジットされた脚本も
きちんと練られている。悪くない。僕は楽しめた。
「アナコンダ2」─もう10年くらい前に公開された前作は、ベン・アフレックとのバカップルぶりが少し前まで話題になっていた
ジェニロペの映画デビュー作であった事と、悪役のジョン・ボイドが蛇より恐かった(?)事しか印象に残っていない。このパー2は、
前作では〜4だった大蛇が数多く出てきてSFXも上出来とはいえようが、スケール・アップ感はまるでなく、よりB級化してしまった
のではないか。まっ、ひまつぶしにはなる。
「れーしんぐ・ストライパー」─「ベイヴ」(96)のシマウマ版のような映画である。「ベイヴ」は前半部にジョージ・オーウェルの
「動物豊場」を連想させる暗さがあったが、こちらはずっと明るいタッチのエンターティンメントとなっている。ギャグもベタで
判りやすい。ご家族揃って観るなら日本語版の方がいいかな。(おそらく)
「炎のメモリアル」─消防士たちを主人公としたヒューマン・パニック映画である。監督が「遠い空のかなたに」(99)の脚本家だと
いう事にあまり過剰な期待を抱かなければ、そこそこ楽しめる。「バック・ドラフト」(91)のような派手な大作感はないが、
「バック〜」のように狂人像に問題がないので、全国の消防署にポスターを張ってもらって宣伝に協力してもらう事は出来るのでは
ないか。
「さよなら、さよならハリウッド」─ウテイ・アレン監督・主演の新作。映画監督を主人公とした私映画。彼の別れた妻で彼を起用
する映画プロデューサー役で「バット・ボーイス」(95)のヒトが出ています。実は僕はこのヒトとジャッキーの「メダリオン」(04)
などに出てたヒトと混同してしまうのだ。どちらがどちらか良く判らん。最近、日本映画で立て続けに1人何役とか何役1役とかの
作品を観たので頭が混乱しているらしい。
それとも、若年性アルツーハイマーとなってしまったか。オマケに部屋の整理が悪くて試写でいただいたプレスをどこかに紛失して
しまった。トホホ。
と、こんな事を書いたのは本作は主人公の映画監督アレンが突如、盲目となってしまい、その事を周囲に隠しながら撮影を続けて行く
展開となっているのだが、ここ数年、盲人が登場する映画がいくつかあって、いささかこちらもあきらめてしまったような所もある
ので、むしろ、記憶喪失とかメメント状態の映画監督という設定にした方が、もっと良かったのではないかと思えたからだ。
それでも、そこそこ楽しめる映画ではあるし、ドイツ製ホラー映画のカメラマンを撮影に起用するなどの、アレンの老いて尚、新しもの
好きの気質も良い。ラストは予想通りであった。