『最近観た映画〜「サイレント・ヒル」「ドリームシップ エピソード1/2」「カサノバ」「ジョルシュ・バタイュ ママン」「弓」』
   

松村清志


サイレント・ヒル」──全米大ヒットのホラーだが、日本では「M::T:V」と同時公開というのはちょっと無理なのではないかと
思ったのだが、日本発のコナミのゲームの映画化だそうで、そこそこにはヒットするかも知れない。
 感想はサイレントとしておこう。映像センスなど所々いいが,やはり126分は長い。監督は「ジェヴォーダンの獣」(01)の
クリストフ・ガンズ、余談だが彼は酔っぱらって「東京流れ者」を日本語で歌うような日本オタクでかなりいい奴ではあるらしい.が、
いい奴、必ずしもいい監督ではないわけで、僕は「ジェヴォーダンの獣」も「ジョーダンの獣」だといっていたが、さほど才能はない
のではないかと思う。まっ、それでも脚本はかってのタランティーノの盟友で「パルプ・フィクション」(94)も執筆しているロジャー
・エイヴァリーだったりと色々注目すべき所はある。話の種に観てやっておくんなさい。

ドリームシップ エピソード1/2」──2001年、ドイツ製の西部劇パロディ・コメディ「マニトの靴(ビデオ題名・荒野のマニト)」
を放ったミヒャエル・ブリー・ヘルビヒの最近作。「スター・ウォーズ」+「スター・トレック」×「バック・トウ・ザ・
ヒューチャー」なSFパロディ・コメディだ。
「裸の銃を持った男PART21/2」を出典とするらしい秀逸な日本語タイトルから判るようにドイツ版ザッカー兄弟とでもあるのだろう
が、一部でいわれているようなメル・ブルックスという意見は、ちょい違うかなと思う。宇宙船がチンコ型だったり、影絵ギャクは
あったりするものの、ブルックスほどコテコテコのシモネタや人種ギャグはなく、根は意外とマジメ、本格的にマトモな映画も
撮れる人ではないかと思う。
 相変わらずのオカマ・ネタはどうかと思うし、あまりホメ過ぎるのはよくないが、前者でも感じたが、アメリカの国民的ジャンルと
しての西部劇、それへの愛憎としてのマカロニ・ウエスタンもひっくるめて、やはりこの人、西部劇への憧れがものすごく強い人なの
ではないか。本作では、中世と西部劇の時代にタイム・スリップするのだが、西部劇的な部分が割といいのである。モニュメント・
ヴァレーなどミニチュアだが、丁寧に撮っていて、あの景色への憧れが伝わってくるし、西部劇的なセットや衣裳や構図なども僕は
気に入った。
 「ドイツ映画には60年代に世界中でヒットしたといわれる西部劇シリーズもあることだし、この人には本格的にジャーマン・
ウエスタンを撮って欲しいと僕は思う。

カサノバ」──ラッセ・ハルストレム監督、ヒース・レジャー主演の青春カサノバである。カサノバはこれまでにもアラン・
ドロン版とかフェリーニ版とかビデオ・リリースのリチャード・チェンバレン版とかいくつかあるが、これはそれらと比して退廃的
でもエロティックでもなく、きわめて健全、明るく楽しいラブ・コメディに仕上がっている。シェイクスピア喜劇を連想させる物語も
よく出来ている。ハルストレムとしては軽く撮ったと思われるが、秀作といっていい。

ジョルジュ・バタイュ ママン」──エロティシズムの巨匠、ジョルジュ・バタイュの遺作「聖なる神」の映画化。主演はすでに50代
のイザベル・ユペール、50過ぎた女優さんがピンクで主演務まるフランスはさすが大人の国だ。性描写もとてもいやらしいと感じる
のは、フランスはさすが大人の国だ。何かよく判らなかったのは僕が子供だからか。名曲「愛の賛歌」とウオン・カーウァイ
「ヴェノスアイレス」でも効果的だった「ハッピー・トゥギャザー」という2曲がうまく使われており、少し評価が上がった。

」──キム・ギドク最近作。某女性の方によると、ロリコンにはしっている、テャン・イーモウもロリコンに走ってから駄目に
なったのではとのご意見だつたが,役柄は16歳でも演じている女優さんが21歳なら別にロリコンではないと僕は思います。ロッタ
ちゃんとかヘイフラワーとキルトシューまでいくと、そういわれても仕方ないという気もしないでもないが、父性愛といって欲しい!!。
 そんなわけで、本作はモウマイモンタイ、おっと香港とごっちゃになってしまった。ケンチョナョーといってしまおう.究極の愛の
かたちそれがアガペー(神の愛)なのか神の愛に背くアッカベーなのかは判別しがたいし,キリスト教なのか仏教なのかもよく判らん
し、弓を引き絞って放った表現の矢がどこへ飛んでいくのかもよく判らんが、キム・ギドクにはまだまだ注目しておきたい。


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