夏期講習会
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今年も8月3日〜5日までの3日間、国立音大が社会人向けに行ってい る夏期講習会の「指導者のためのソルフェージュ教育法」の講師を務めました。
「指導者」とひと口に言っても、指導している対象が千差万別なら、悩みや興味もまた人によってだいぶ異なります。講演ではないので、こちらも勝手に言いたいことだけ言っておしまいにはできないし、なかなか内容の選定はデリケート。中身を詰めて、きっちり決まったカリキュラムを提供する、というよりは、参加している人の反応を見ながら話を進めていく、という感じになります。
今回は、外国に暮らしていた方が多く、3日目に受講生の方々のお話を聴くコマを設けました。私自身はフランスにしか住んだことがないので、ドイツ、ロシア、ハンガリー、アメリカ、オーストラリア、オランダなど様々な国の国民性、音楽への取り組みの様子が実体験に基づいて語られ、なかなか有意義な時間でした。
自分的には、去年のキーワードは「ひとつの課題をおかずにしてご飯を3杯食べられるくらいに活用する」でしたが、今年のキーワードは「いつ芽を出すかわからない種を沢山植える」。
例えば、「コールユーブンゲンで、同じ旋律を6/4拍子で歌ったり3/2拍子で歌ったりする課題があり、拍子感の違いを説明したりやってみせたりするけれども、どうも生徒はピンとこないみたい。どうしたらいいですか。」という相談を受けました。でも今ピンと来なくても、その生徒さんが何年後かに「ああ、あの時先生が言っていたことは、このことか!」と思う瞬間がくるかもしれないから、何もかもすぐに解決しようとしなくてもいいんじゃないですか?」とお答えしました。
私も「ああ、あのときの先生の言葉は、これだったのか!!」体験を、何度したかわかりません。きっと生徒さんがもっと音楽の経験を積んだ頃に理解するかもしれない、もしかして、その瞬間は永遠に来ないかもしれないけれど、それを伝えようとする先生の「音楽性と熱心さ」は確実に伝わっていると思います。
それに小さい頃からソルフェージュを習っていると、本人が自覚しないままにソルフェージュと専攻がうまく解け合って、能力が伸びて行くものなので、必ずしも全部の内容を生徒さんが納得している必要はないのですよね。
講習会の最後には、アンケートをお願いし、温かいご意見、厳しいご意見を頂戴しました。さらなる精進を積むことはもちろんですが、一人でできることには限界があるので、いろんな場所で、いろんな人と協力して、ソルフェージュ教育の底上げに少しでも貢献できればと考えています。
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