実践アドバイス―傾向と対策―
 
1級学科
(配点)基礎・応用合わせて60%で合格(分野別配点はH17.1のもの)

ライフ・リスク 資金運用 税金 不動産 相続・承継   計 H16.9
合格率%
H17.1
合格率%
1級基礎編 32 16 18 16 18 100 - -
1級応用編 20 20 20 40 100 - -
50 36 18 38 58 200
合格点120
11.65  3.14

(1級基礎)4択50問・午前2時間半
1級基礎は、範囲が広く、かつ専門的な設題も多い。
また、不動産、相続税評価などで計算問題で時間がかかるものがあり、6割確保が容易ではないといえる。
1級応用も難しくなってきており、最低でも60%以上を確保しておきたいところである。

(1級応用)
設問5(各3問計15問)・午後2時間半
H16.9では、@年金予想受取額、係数計算、A国際分散投資、シャープの測度計算、B所得税、土地譲渡所得、
C不動産有効活用、DCF法、D事業承継、贈与税計算 などの設題となっている。
かなり専門的な内容となってきており、それなりの対策が必要といえる。
4択もあるが、記述問題、計算問題の配点が大きいと推測される。
模範解答通りでなくとも、自分の考え方を明確に、わかりやすく解答したら十分評価される、
逆に答えが合っていても、計算過程や考え方が違うと半分くらいしか評価してくれないようだ。
書き写していると時間が足らなくなるので、ポイントを整理したら、直接解答用紙に書いていった方がよい。

(トータル)

要するに基礎・応用合わせて合格するためには120点をキープしなければならない。
基礎で60点以上を確保し、応用での失点をできる限り押さえことが合格への近道といえる。
合格率の推移は(H14.10)4.4%、(H15.1)17.5%、(H15.10)19.8%、(H16.1)11.8%、(H16.9)11.7%、
(H17.1)3.1%、H16年に入り合格率11%台が続いていたが、17年1月は3%に、まさしく1級学科がFP資格の
最大の関門
といえよう。次回も同様の難易度が続くことも想定されるので、楽観は禁物といえる。

(ポイント1)1級学科(応用)は不動産DCF法、未公開株式の評価法がポイント!
(ポイント2)応用は、主張したいことを明確に、わかりやすく記述!分かっているつもりはダメ。解答用紙に顕在化させないと
得点にならないといえる。
(ポイント3)手帳大のノートに要点記入や縮小コピーを貼付、通勤や休憩中などいつでも見れるようにする。

(参考書)3冊
パーフェクトFP技能士入門(1・2級用)発行:鰍ォんざい(3150円)
FPマニュアル 発行:鰍ォんざい(3440円) 記述がわかりやすく、上記の補完で使用
パーフェクトFP技能士・1級対策問題集学科編 発行:鰍ォんざい(4725円)
(参考雑誌)「Financial Plan2003年12月号 」 (鰍ォんざい、530円)15年10月5日実施の1級学科(基礎・応用)の
徹底解説が掲載されている。
(次回試験日)


◎1級実技(面接)
(配点)PartT・PartU合わせて60%で合格。配点はA「FP倫理と法令遵守」40点、B「顧客の問題点の把握」40点、
C「問題解決策の検討分析」60点、D「顧客の側に立った対応」60点、計200点。

PartT 100点 PartU 100点 配点 合格点 合格率%
2002年度
(H15.2)
オーナー社長の事業承継・ストックオプション
オーナー社長の事業承継・
金庫株
地主(貸宅地)相続対策、
不動産有効活用、
200 120 94.80
2003年度
(H15.6)
内科開業医・医療法人化
オーナー社長事業承継、
デザイン事務所・法人成り、
オーナー社長事業承継、

賃貸マンション経営、
遺産分割案、
遺言・相続対策、
不動産共同開発、
200 120 79.71
2003年度
(H16.2)
不動産賃貸業・法人成り、
オーナー社長事業承継、
イベント事務所・法人成り、
オーナー社長事業承継、
不動産有効活用、
相続対策、
不動産有効活用、
不動産有効活用、
200 120 78.80
2004年度
(H16.6)
オーナー社長事業承継、金庫株
オーナー社長事業承継、M&A
内科開業医・医療法人化
オーナー社長事業承継
不動産有効活用
不動産有効活用、遺言
会社員の住宅ローン借り換え
兼業農家・土地有効活用
200 120 75.19
2004年度
(H17.1)
個人事業主(すし店主)の事業展開
オーナー社長、事業承継・相続対策
オーナー社長、相続対策、金庫株
創業社長、事業承継、贈与
オーナー社長、不動産有効活用
相続人妻、不動産有効活用
元会社員、相続対策、老後資金
オーナー社長、不動産有効活用
200 120 75.67
2006年度
(H18.6)
オーナー社長(建設業)の事業承継・相続
個人経営(工務店)、事業承継・法人成り
オーナー社長、事業承継・相続対策、
不動産賃貸業、相続対策
個人銭湯経営、不動産等価交換
公務員、不動産有効活用
不動産賃貸業、J-REIT運用
会社員、マンション買い換え
200 120 76.50

○過去設題は、金融財政事情研究会のホームページ(過去の試験問題)に掲載されている。

合格率は2002年度95%、2003年度80%・79%、2004年度75%・75%、2006年度76%と高いが、設題内容自体はかなり難しいといえる。
質問者との合性はさておいて、FP相談にきた方を相手に返答するという気分で臨めば良い。
質問内容を予め想定し、面接の場では日常の通り自信を持って応待することが大事といえる。

実技試験の進め方 (PartT・PartUと2回行う)
@面接控室に待機、順番を待っている間は参考書を見てもかまわない。
A呼び出しを受け、筆記用具と電卓を持ち設例を読む場所に移動。15分間、設例を読む時間が与えられる。この15分間にどんな質問が来るかを想定し、メモをしておくことが肝要。例えば、設問に「法人成りに関心がある」という文章があれば、「法人成り」に関する質問があると予想できる。(詳細な計算等は不要)
B別室の面接会場に移動。面接官は2名または3名。面接時間は実質約12分間。(PartT終了後、元の面接控室に戻る)

質問例 (解答例)
1.相続・
事業承継

  (必須)
@相続相談を受けるに際し心がけている点 (顧客のニーズをつかんでから提案するなど)
A遺産配分案の問題点は (遺留分侵害、金融資産の配分等に考慮が必要など)
B遺留分の比率はどうか (相続人が子供3名のみの場合1/6など)
C相談客にどんなことをを聞きたいか (一人の子供に大半を相続させたい理由など)
D遺言の3種類を述べよ
E物納できない不動産はあるか
F相続時精算課税、金庫株を活用した相続対策
2.法人成り @FP相談を行うにあたり留意する点、(自社商品を勧める場合、リスクの説明も必要)
A税制以外の面で、法人成りをするメリット、デメリット、(事業の継続性・信用力、後継者育成)
B税制面での法人成りをするメリット、デメリット、(税率面、欠損金の繰越期間などのメリット)
C有限会社と株式会社の違い、
D福利関係の充実のため何を勧めるか
3.不動産有効活用 @関連業法・倫理についての留意点(税理士法等に抵触しないなど)
A顧客の問題点としてどのようなことが考えられるか
B借地権の解消のための方策にどのようなものがあるか(共同ビル建設など)
C等価交換の場合の税金の取り扱いはどうか(立体買換えの特例など)
D定期借地権の3種類
4.その他 @会社員の住宅ローンの借り換えの税制特典、留意事項(H16.6、H18.6に出題あり)
AJ-REITの運用(H18.6に出題あり)

(参考雑誌)@「Financial Plan2004年1月号」(鰍ォんざい、530円)誌上にて、2003年5月の試験問題から4問について担当面接官が「1級実技試験・徹底解説」の特集を寄稿している。
A「Financial Plan2005年12月号」(鰍ォんざい、505円+税)特別企画「合格者はこう答えた!FP1級実技試験再現問答」にて過去2回の設題より8問について再現問答が掲載されている。

(ポイント1)出題テーマの基本は@相続・事業承継、A法人成り or 不動産有効活用、といえる。しかし、B個人マンション買い換え、CJ−REIT運用(2006年6月出題)など幅を広げておく必要がある。そうしておかないとほとんど何も答えられないことになりかねない。
(ポイント2)自分で演習@過去設問を見て質問を予想しながら、15分間でメモをする。(15分という時間の感覚をつかんでおく)A予想する質問を考え、その解答を口頭で行う練習をする。(紙に書くだけでは準備不足、言葉に出す練習をしておかないと本番でとまどうことになりかねない)
(ポイント3)倫理・コンプライアンスの質問は最初にあるので、丁寧に答える(配点PartT・U計40点、ここで稼がせてもらう)
(ポイント4)間違ったことは言わない、「分かりません」の方が良い。(ただし連発は避けたい)

 
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