死の森の夢
樹が生える 枝が生える
星がその影を森ぜんたいに映す
暗闇に生きるのは体温を持たない冷たい生物で
しかしかれらの体からは何億年ぶんの蛍光が発する
樹が伸びる 枝が伸びる
樹枝はさまよう雲の足元をかすめて
永遠のいのちの道筋をもとめるあの時ぼくは小石を拾って
紫色の長い闇の中に放り投げた
小石が地面に転がる音のこだまを
森はやさしく抱きとめた美しい夢の中の森
人のいのちもそこから生まれそこに帰る森
もしかしたらあの樹々は
人間の骨片から出来ているのかもしれない森よ 僕はきみに僕の体をあずける
僕の生と死をきみにあずけてさらに深い眠りに落ちる。