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| 〜下町情緒 浅草〜 |
| きっかけは,一冊の雑誌を前日読んことだった。 その雑誌には浅草を含め,下町特集が掲載されていた。 特集記事の中でも,特に目に焼き付いたのが,浅草にあるアリゾナキッチンのカニクリームコロッケだった。 小さい頃,「明日の夕食はカレーよ!」と言われると,1日カレーな気分になってしまい,たいしたご馳走でもないのに,夕食を楽しみにしていたことを思い出した。 明日は「カニクリームコロッケだ!」と決めるともう楽しみでたまらなかった。 気持ちとは裏腹に,翌日は寝坊をしてしまい,急がないとアリゾナキッチンのランチタイムに間に合わない時間だった。 急いで支度をし,電車に飛び乗り一路浅草に向かった。 浅草には,ランチタイムギリギリに 間に合い,アリゾナキッチンのランチタイムの最後のお客となった。 アリゾナキッチンとは,昭和24年にオープンした洋食屋さんで,あの永井荷風が足繁く通った店として有名。 一旦,昭和61年に店を閉めたが,常連客の強い要望で再開したらしい。 内装は,煉瓦調で落ち着いていて,ゆっくりと時間が流れているような雰囲気をかもし出している。 初めて入る店なのに何となく懐かしいような感じを抱いた。お目当てのカニクリームコロッケは,楽しみにしていた甲斐があってとても美味しかった。 月並な言葉だが,とても濃厚でクリーミーだった。 ちゃんと「カニ」も存在を主張しており,とても満足な一品だった。 落ち着いた雰囲気の中でランチをとることは,何とも贅沢な感じがした。 たまにはこういう時間を過ごすのも良いものだ。 ランチを終え,浅草を散策した。 平日だというのに結構な混み様だった。 夏休みだからだろうか。 外 人も多く,観光地に来たという感じがした。 この日は,雷門に大きなちょうちんがなかった。 修復でもしているのだろうか。 何となく,見ず知らずの外人達ではあるが,見せてやりたかったなぁと思った。 多分,外人は,ちょうちんが無いことも気付かないだろうが・・・。 雷門の前には,人力車が並んでいて観光客を一生懸命勧誘していた。 結構乗っている人も多く,道ですれ違うとなんか情緒を感じた。 不思議なのは人力車を引っ張っている人は,茶パツの若者ばかりだったことだ。 人力車を職業としているのは老人が多く,すたれゆく下町の仕事という,勝手な想像をしていたので,ちょっとビックリした。 乗っている観光客も,どちらかというと若者カップルが多く,それも意外だった。![]() 雷門を抜けると,仲見世が続く。 ここは,もう正統派観光地というか,お土産通りという感じだった。 小さい頃,訪れた時と何にも変っていなかった。 お店という役割よりか,観光客にとっては浅草の景色という感じであろうか。 買い物はしなかったが,とても目を楽しませてくれた。 仲見世を抜け,浅草寺でお参りをした。 境内の付近には,「はとポッポの歌碑」がある。 歌碑の廻りには,無数のハトがいて,餌をねだる。 子供が小さい手にハトの餌をのせて,一生懸命餌付けしていた。 なんか小さい頃,同じことしたなぁと思い出し微笑ましく眺めていた。 浅草寺を裏から抜け,散策をした。 裏は,WINS浅草(場外馬券売場)もある為か,さらにディープな下町風景だった。 いや,下町風景というより,東南アジアの町の風景と言った方が良いかもしれない。 競馬の日とかの賑わいを考えると,かなり凄そうだ。 そんなディープな所なのに,通りの名前は,ダービー通りというらしい。 なんか笑える。 そのダービー通りを通り抜けると6区ブロードウェイという通りに出る。 有名な浅草ロック座や浅草演芸ホールがあった。 他にも演芸場がいくつかあった。 だからブロードウェイなんだろうと思う。 なんだろう,浅草という町は,このコミカルな和洋折衷のギャップが楽しい。 でも妙にマッチしている感じもする。 これが浅草の「粋」というものなのかは分からないが,何となく好きになってしまった。 6区ブロードウェイを駅に向かっていくと,店頭で職人さんがせんべいを焼いているお店を発見した。 入山せんべいという店で,大正三年創業のせんべい屋さんだそうだ。 香ばしいにおいが,通りにも漂い,においに誘われてついつい見入ってしまった。 おせんべいは,とても香ばしく,ちょっと硬めの自分好みのせんべいだったので,ここでの出会いはとてもうれしかった。 せんべい好きには,たまらない一品だった。浅草には,ちょっとひと休みしたくなる雰 囲気の良いお店がたくさんあった。 浅草寺の周りを一周し,ちょっと疲れたので,珈琲屋ハローというお店に入った。 このお店も,昨日雑誌で確認したお店で,目当ては珈琲ゼリーだ。 ここの珈琲ゼリーは,ゼリーの上にソフトクリームがのっている。 見た目,そうとう甘そうに見えるのだが,珈琲ゼリーのコクのある苦みにソフトクリームの甘さが中和し,程よい甘味となり,とても美味しかった。 お店は,大正チックなレトロ感があり,とても和める感じの内装だった。そんなこんなで,ゆっくり浅草を散策していると,もう夕方となってしまったので,帰る事にした。 十分,浅草を堪能できたが,まだまだ見所はいっぱいあるようなので,また訪れたいと思う。 帰りは,水上バスで帰る事にした。 今回乗ったのが,隅田川を下り,日の出桟橋に行くものだった。 お台場とかに行く水上バスなども出ているみたいだ。 30〜40分の小さな船旅だが,東京の風景を堪能しながらの船旅はなかなか良いものだった。 又,浅草⇒日の出桟橋間には,12の橋がかかっている。 どれも結構個性的な橋だったので,橋の数を数えながら,乗っているのもなかなか楽しかった。 そんな事をしている内にあっという間に船旅は終わった。 リーズナブルな値段の割に,優雅な時間を過ごせたと思う。今回は,浅草という町を中心にちょっとした小旅行が楽しめた。 浅草は下町情緒の中に洋風な風が吹き込み,コミカルなギャップを生み出しており本当に面白い町だと思う。 普通,こういう町って言うのは,新しいものが出来たりすると,雰囲気が変わってしまったりするものなんだけど,浅草はそれを飲み込んで進化し続ける町だろうと思う。 粋な江戸っ子だからこそなのかも知れない。 この町には良い意味で変わりつづけて欲しいと思う。 -終わり- |
| 関連サイト | |
| 浅草観光.com | 出かける前にチェック! |
| 東京都観光汽船株式会社 | 東京を発見する「小さな船旅」は,どうですか? |
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