本ページは、1年以上の中国長期留学(大学での中国語または専門分野の学習)の手引きとして、独立行政法人 日本学生支援機構(JASSO)留学情報センターが作成したものです。
ここでは、中国留学を思い立ったら、まず何から手をつけ、どのように手続きを始めていったらよいのかを述べています。また、中国留学の実態、困難な面についてもページの許す限り率直に記載しています。ぜひ、最後までお読みになり、中国留学について熟考したうえで、ご自分で留学の手続きを始めてください。仮に留学斡旋業者に依頼する場合でも、この手引きが述べている点を参考のうえ、慎重な選択をしていただければ幸いです。
本ページは、中国留学について基礎的な情報を提供するためのものです。より具体的な内容について、あるいは、不明な点については、本機構留学情報センターまでお問い合わせください。
| 9月入学 正規と語学留学 |
春入学 語学の留学 |
準備する事項
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1月まで
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9月まで
↓ |
(1)情報収集
相談窓口、留学関連図書、インターネットなどで情報を集める。 希望大学の選択スタート HSK受験:春季、秋季(平成17年は5月中旬と10月下旬) |
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2~3月
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9月中旬~10月
↓ |
(2)資料請求
募集要項、申請表を請求する。 卒業・成績証明書等最低限必要な出願書類の準備を始める。 未取得の場合、パスポートを取得する。 |
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3~4月
↓ |
11月
↓ |
(3)資料入手・学校選択
入手した資料を基に、学校を選択する。 |
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4月初旬~6月
↓ |
11~12月
↓ |
(4)出願
申請表等に記入し、他の出願書類をそろえ、大学に送付する。 この時点で健康診断書を求められている場合は、国公立病院で受診する。 (渡航前6か月以内に受診すること) |
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6~7月
↓ |
1月
↓ |
(5)入学許可受取
大学から入学許可書(外国留学人員来華ビザ申請表=JW202表)が送られてくる。返事がない場合は催促する。 健康診断は、遅くても7月下旬(9月入学)または1月中旬(春入学)までに受診する。 ビザを申請する(出発の90日前から1週間前迄)。 航空券の予約と場合によってビザ取得の依頼。 |
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7~8月
↓ |
1~2月
↓ |
(6)渡航手続き
ビザ取得、航空券、保険の手配。 学校に到着日を知らせる。 |
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9月初旬
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2月下旬
(年により異なる) |
(7)渡航と宿舎への入居
(入学の30日前から渡航可) |
(1)情報収集
日本から出て海外へ留学するのは大変なことです。留学費用を有効に活かすために、日本にいる間に十分資料を集め、いろいろな相談窓口へ問い合わせてみてください。年間100万円程度かかる経費を、いかに有効に活用するかは、留学前にわずかな労力と経費を惜しまないで情報収集することにかかっているのです。
まず、いろいろな相談窓口、各種留学関係の書籍、インターネットなどで、情報を収集し、希望の大学をいくつかピックアップし、願書取り寄せの手紙を書いてください。留学は、実はこの資料集めの段階から始まっているのです。自分で努力して情報収集をした上で留学しないと、いきなり中国社会に入った時に受けるショックが大きく、すぐに帰国してしまう人もいます。
情報収集の段階は、中国留学への慣らし運転の段階で、仮免で路上運転に至る前に教習所内のコースで運転している段階だと思ってください。それなくしていきなり路上を走ろうとすると事故が起きてしまうのです。
手続きを留学斡旋業者に代行してもらって留学した場合、何の慣らし運転の段階もなくいきなり中国社会に入ってしまい、現地でカルチャーショックに打ちひしがれ、立ち直れなくなり、留学に挫折してしまうことにもなりかねません。
それを避けるため、留学の手続きはできる限り自分で進めることをお勧めします。
また、中国語を学んだことのある人なら留学の準備に、中国政府国家教育部(旧称:国家教育委員会・日本の文部科学省に相当)に所属する機関の主催で、毎年春季と秋季(平成17年は5月中旬と10月下旬)に日本で実施される中国語能力認定試験である「漢語水平考試(略称:HSK)」を受けておくとよいでしょう。受験の受け付けは2か月くらい前からで、締め切りは約1か月前です。試験の採点は中国国内で行われ、結果は2か月以内に本人に通知されるとされています。
(2)資料請求
中国語で簡単に資料請求の手紙(一番確実)、FAX、メール(文字化けするので英語)などを書き、なるべく多くの大学へ送付し、募集要項、カタログ、申請表などを取り寄せるようにしてください。最初から1校に絞らず、なるべく多くの学校に出した方がよいでしょう。語学研修のみが目的の場合は大学によって受け入れ条件に大きな違いはありません。
中国語ができなければ、例えば、旧字(繁体字)の中国語で“請把有関留学申請資料寄給我。謝謝。”(留学申請関係の資料を送ってください。)とだけ書いて請求してみてもよいでしょう。封筒に記載する所在地と宛名については、「~省~市~大学」まで書けば配達されます。郵便番号は国外から出す場合は不要です。宛名は、「~~大学留学生(招生)辧公室 收」と書いてください。切手代は中国まで一通90円(定形)です。
(3)資料入手・学校選択
募集要項、カタログ、申請表などが、いくつかの大学から送られて来たら、その中から行きたい大学を選択します。後述の「7.学校選択」の項も参考にしてください。この時点で、本機構留学情報センターに相談するのもよいでしょう。
(4)出願
申請を自分でできない方は、民間の斡旋業者に代行を依頼することになります。民間業者は、団体により3万円程度から20万円程度までの間の手数料を取っています。申請の時から留学はすでに始まっていると考え、ぜひご自分で申請手続きをされることをお勧めします。申請方法がわかりにくければ、本機構留学情報センターにご相談ください。
なお、斡旋業者を利用して留学する場合には、次のことを知っておきましょう。
(1)次のような業者は避けた方がよい。
*相談中に、質問に対して、「ここから先は申込金を払わないと答えられない。」と言う業者。
*「中国留学の手続きは難しく、入学許可やビザの取得は業者に頼まないと難しい。」と言う業者。
(中国留学において、他の国への留学と比べて多少複雑なのは、健康診断の問題だけである。しかし、これも業者に頼めば手続きが簡単になるというわけではない。)
*留学手続きの代行の申し込みには対応しても、申し込み前には留学に関わる各種の相談に対応しない業者。
*相談者の質問にあまり答えられない業者。
*留学の説明、質問への回答などに市販の出版物を利用するだけで、随時ページをプリントアウトして差し替えて情報を更新したオリジナルのファイルを持たない業者。
*中国の大学には、入学金はなく、年間の授業料は25万円~40万円くらい、寮費は25万円くらいと安価であることを明らかにせず、授業料と寮費だけで1年間百数十万円の費用を請求するような業者。
*ツアー旅行の説明会のように、留学の良い面ばかりを強調し、留学のマイナス面を正直に伝えようとしない業者。
*特定のいくつかの大学を執拗に勧める業者。あらかじめ自分で大学候補を絞っていない人には、その斡旋業者が最近新しく提携した大学や、人気のまったくない大学などをなるべく勧めるという、業者側の何らかの都合によった例が見られる。
*中英二か国語修得が現実的には難しいことを伝えようとしない業者。中国で中国語と英語の両方を学べる留学を標榜している業者があるが、現場の教師からは「中国語一つのマスターでも難しいのに、二兎追うものは一兎も得ずになるのが現実なので薦められない。」という声が出ている。
*漢語本科生(漢語本科専業)のコースについて、大学の卒業資格を取得可能であると言っているが、日本人ばかりで構成されるクラスで学ぶことになるため、 卒業時のレベルが決して高くならないことを明らかにしないで広告している業者。
*中国留学後は就職先を紹介できると宣伝している業者。
*一度資料を請求すると、後から繰り返し勧誘の電話をしてくる業者。
(2)中国の医学系の大学を専門に斡旋している団体については、帰国後に日本の医師国家資格が取得できるかどうかを、あらかじめ詳細に明らかにして募集しているか確認した方がよい。
(3)留学説明会(オリエンテーション)がしっかりしている業者がよく、留学体験者によるパネル・ディスカッシ ョンなどが実施されていることが望ましい。
(4)中国留学の斡旋においては、80年代からの実績を持っていることが望ましい。
(5)規模の大小にかかわらず、上記の項目に加え、質問に明確に答えてくれるところを選択しましょう。
(1)費用
1年間で、学費35万円+寮費25万円+食費30万円(3万円×10か月)+雑費15万円=105万円程度と考えればよいでしょう。
毎日3食を学生食堂で食べる、タクシーに乗らないでバスに乗るなど、徹底して現地的生活を過ごせる人なら、少なめに見積もって35万円+20万円+20万円(2万円×10か月)+10万円=85万円くらいで生活できるでしょう。
北京、上海、広州の3大都市の留学は、暮らしやすい反面、120万円はかかるでしょう。それ以外の地方の大学に留学する場合は、娯楽も比較的少ないかわりに、物価も比較的安く、低い予算で留学できるでしょう。なお、いずれも留学する時の日本円と米ドルの交換レートによって予算はある程度違ってきます。
(2)奨学金・教育ローン
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種類
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奨学金名
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最終学歴、
年齢制限等 |
支給内容
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受入校
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募集期間
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募集人数
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問い合わせ先
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外
国 政 府 |
中国政府奨学金 (1)本科生 |
高校卒業、または同等の学歴 25才以下 |
月額800元 | 中国の指定された大学 | 締切 3月2日 面接 4月11日 |
110名程度 | 中華人民共和国大使館教育処 または 独立行政法人 日本学生支援機構(JASSO)留学情報センター(最終頁参照) |
| (2)普通進修生 | 学部2年次修了以上、または同等の学歴 45才以下 |
月額約1,100元 | |||||
| (3)碩士研究生 | 4年制大学卒業 35才以下 |
同上 | |||||
| (4)博士研究生 | 修士号以上の学位取得者 40才以下 |
月額約1,400元 | |||||
| (5)高級進修生 | 修士号以上の学位取得者または助教授以上の教職に就く者 50才以下 |
同上 その他(いずれも学費、医療費 免除) |
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民
間 団 体 |
(財)霞山会 中国給費派遣留学生 (1)普通進修生 |
大学院修士課程在籍者、大学院進学予定者等、 35才未満 | 月額1,100元 その他 |
中国の大学 | 募集 11月~翌年1月初旬 選考 3月上旬 |
5名 | (財)霞山会 文化事業部 〒107-0052 東京都港区赤坂2-17-47 赤坂霞山ビル1階 Tel:03-3581-0401 |
| (2)高級進修生 | 大学院修士課程修了以上 | 月額1,400元 その他 |
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| (財)東華教育文化交流財団奨学金 | 中国、台湾の大学の3年次以上に在学または入学予定の者(支給開始時) | 月額 2万円 | 中国、台湾の大学・大学院 | 募集 6月 | 15名程度 | (財)東華教育文化交流財団 〒104-0061 東京都中央区銀座8-2-12 Tel:03-3571-7613 |
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| 日中友好協会中国政府奨学金 (1)漢語進修生 |
高校卒業 30才以下 |
月額約1,100元 | 中国の指定大学 | 11月初旬~翌2月中旬 面接: 3月中旬 |
20名 | 日中友好協会留学センター 〒101-0054 東京都千代田区神田錦町1-4 日中友好会館6階 Tel:03-3291-4231 |
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| (2)普通進修生 | 学部3年次以上 45才以下 |
月額約1,100元 | |||||
| (3)高級進修生 | 修士号取得者 50才以下 |
月額約1,400元 上記いずれも学費・宿泊費免除 |
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| (財)平和中島財団 日本人留学生奨学生奨学金 | 高校生、大学教員及び博士号を有する者は応募できない |
学部生: 月額15万円 大学院生: 月額20万円 (地域により減額することがある) 往復渡航費 |
海外の大学・大学院 | 9月1日~10月31日 面接2月 |
30名 | (財)平和中島財団 〒107-6033 私書箱568 |
語学コースの漢語進修生、学部聴講生の普通進修生、大学院研究生に近い高級進修生(修士修了者に限る)、学位取得課程である大学学部生の本科生(4年制)、マスターの碩士研究生(3年制)、ドクターの博士課程研究生(3年制)などがあります。漢語進修生は大学内の留学生オフィスが所轄する「(基礎)漢語班」という語学クラスで学び、他の、通常「正規の留学生」と呼ばれる留学生と同じく大学に所属します。なお、研究生は、就学年数を2年半、2年などに短縮の傾向にあります。
この「(基礎)漢語班」は、漢語進修生以外の留学生が、専門の正規留学に至る前に事前に中国語を学ぶ予備コースの役割も果たしています。つまり、まず入学時に全員が、中国政府国家教育部の公認の漢語水平考試(HSK)に模した中国語テストを受けます。そして、よほど日本で中国語を勉強した人でない限り、ほとんどの人は、一旦は漢語進修生と一緒に「(基礎)漢語班」で学ぶことになります。普通進修生も、一般的には学部で聴講する中国語力はなく、まず漢語進修生を経た後に学部に移るケースがほとんどですから、普通進修生という身分で行っても当初の現地での身分は漢語進修生と何も変わらないのが現実です。なお、上記レベル分けの中国語力テストは、学校独自のペーパーテスト、面接、自己申告などの場合もあります。
本科生になる場合、日本人は、本科生に求められる中国語能力を満たす人はほとんどいないので、事前に漢語進修生として2年間程度の中国語予備学習期間を経て、HSKの6級以上を現地で取得した後に、学部入学の手続きをするケースがほとんどですので、たとえば本科生の場合、大学卒業までに、おおむね6年間かかります。
その他に、「漢語本科生(漢語本科専業生)」と称される、4年間中国語のみを専攻する特別なコースもあります。近年このコースは、入学が容易で、かつ卒業証書を取得できることから、中国の大学側と日本の留学斡旋業者の間で注目を集め、中国の多くの大学で設置されてきています。
日本の留学斡旋業者は、これを「中国語学部」と称したり、これに英語を学ぶ期間も加え「中英学科」と称したり、国際人を育てるコースとして、例えば「国際交流学院」と称したりしています。
中国政府教育部の規定では、1年間の中国語の予備学習を経るか、HSKの3級以上を持っていなければこのコースに入学できないと定められていながら、多くの大学では中国語力がなくても入学させており、4年間で卒業できるとしています。このコースのクラスは、中国人と一緒ではなく、ほとんどが日本人だけの外国人向け特設クラスですから、入学時のレベルが低いので、たとえ学士学位は取得できても、卒業時の中国語のレベルは決して高くはありませんし、専門の何かを学ぶわけではありませんので、就職等の際にどのように評価されるかといった問題が考えられます。
この制度が、正規の本科生と同じ卒業証書をレベルの違う漢語本科生にも発行することにより「卒業」の価値を下げると考え、このコースを開設しない大学、入学条件としてHSK5級以上を要求する大学などもあります。
なお、中国の大学正規学部への入学は、文科系は、HSK6級のみの要求で、入試は実施しない大学がほとんどです。北京大学は、数学、英語、歴史、中国語の受験を求めています。理科系は、数学、物理、化学の受験を求めています。また、学部への編入学、学士入学は、個別交渉であり、原則として制度的にはまだなく、検討中です。
大学院への入学は、中国語と専門数科目の入試があり、大学ごとに幅がありますが、HSKの7~9級を持っていることが要求されます。また、英語に関しては要求しない大学がほとんどです。
高校留学については、中国政府国家教育部が規程を定め、数年前から、正規の形で受入れています。しかし、一部の大学の付属高校など比較的受入れ態勢が整っている高校から受入れが始まっています。また、出願の際に現地に住んでいる中国人か日本人などの保証人が必要となります。最初に一度、保護者が顔を出すことを求める学校も多くあります。中学校の場合、現地に保護者がいることが条件となります。
今日、中国全国で440校以上はあるといわれている日本人留学生受入れ大学の中から出願する大学を選択するために、その性質を、おおむね3つに分けることにします。それは、「メジャー」な大学(日本でも比較的名前が知られていて、日本人が行きたがるマスプロ的大学)と、「マイナー」な大学(名前が知られておらず、比較的日本人の数が少ない大学)と、「超マイナー」な大学(留学関係のガイドブックなどにも紹介されておらず、日本人にもあまり知られていない大学)です。
皆さんが「『マイナー』な大学で日本人の数が少ない」と思って行く大学の中には、留学生寮に日本人だけで数十名おり、他の外国人留学生がほとんどおらず日本人村のようになってしまっている場合があり、かえって日本人同士のつきあいが、わずらわしかったりもします。外国生活は寂しく、ついつい同胞を求め、遊びに走ってしまうものなのですが、一方では、独立独歩で1人でいることは、多数の中だからこそできることであって、少ない人数の中だとかえって自分一人だけ離れていることは難しいものなのです。
中途半端に日本人のいる大学へ行くのなら、日本人が200名以上もいる「メジャー」な大学に行った方が、日本人がいつも集団で関わり合うということにもならず、かえって日本人同士のつきあいがわずらわしくなかったりします。
多くの人が希望する「日本人が少ない大学」とは、3つ目の種類の「超マイナー」な大学と言ってもよく、北京、上海、広州の3大都市以外の地方都市の大学か、3大都市でも、外貨獲得のために語学留学生を受け入れている工学系の大学などとなります。「留学は異文化体験であって、生活が不便でカリキュラムが悪くてもかまわない。とにかく現地にいる間は日本人とは接触したくない。」と考える方は、地方都市の小さな大学、とにかくガイドブックの類などには掲載されていないような大学に行くことをお勧めします。そこには、たとえ言葉に訛があろうとも、現地の人との触れ合いや会話の機会があるかもしれません。
しかし、もし本当に中国留学で中国語をマスターしたいと考えるなら、やはりお勧めするのは、文理系の総合大学的なところへ行き、大学での講義に加え、日本より料金が安価となる家庭教師を雇って学ぶことです。文理系の大学には文学部が設置されているので、中国語の家庭教師が比較的探しやすいからです。もちろん、日本人留学生が多い大学であることは免れ得ませんが、周囲の環境に左右されずにマイペースで過ごせる人なら留学の成果が得られるでしょう。そのような人だからこそ留学をやりとおせるともいえます。
よくある相談ですが、日本人が少なく、カリキュラムもよいという両方を備えた大学は、残念ながらありません。これら二つの関係は、日本人が多ければ、学校側はカリキュラムを充実させ、クラス分けも綿密にするということになりますが、日本人が少なければ、学校側はカリキュラムを充実させる蓄積も少なく、1クラスにレベルが異なる人が一まとめにされるという、相矛盾する関係のものであることを知る必要があります。
中国では旧暦(農暦)を採用している関係で毎年多少のずれはありますが、後期はだいたい2月中旬から末頃に始まり、日本の学期と中国の学期に少々ずれが生じます。すでに9月から始めているクラスに編入させられる可能性もなくはありません。
日本の学期に合わせ、語学留学に限って3月、あるいは4月始めを新学期として受け入れている大学もありますが、数は少なく選択肢は狭くなります。この「春入学」を希望する場合は、中国の大学が9月入学当初の新入生受入れの忙しさが落ち着いた9月末頃から、願書請求の手紙を出し始める必要があります。
なお、日本の大学在学中に留学する予定の人は、自分の大学の休学制度、後期前期継続履修制度、更に、単位認定留学制度、私費認定留学、交換留学制度、奨学金制度なども調べ、どのようにして、いつ留学するのが適当かを十分研究したうえで留学を決定するようにしてください。
中国の大学は本来全寮制で、外国人留学生も、中国人学生とは別々になりますが、大学が手配する寮に入居することができます。部屋は、原則2人部屋で、1人で住みたい人は、2人分の部屋代を払って住むことになります。しかし、部屋のインターネット回線を1人で利用したい人、自炊のため家庭電化製品を揃えたい人などは、アパートを借りるか、キャンパス内、あるいは、寮内のゲストハウス(招待所)に住むことになります。
アパート、下宿での居住は、治安のよい地域に限定されたり、届け出制の必要があったり、大学によっては、一定以上の語学力がない人は宿舎に住む等のある程度の制限はありますが、最近、国の規定で許可されるようになりました。経済的には、1日十数ドルはする招待所の1人部屋より、アパートを数人でシェアーして借りるなどの方が安くなります。また、大学の周辺にもある安価なホテルに住む留学生もいます。
中国への留学は、最初の1年間程度は、基礎漢語班に入って勉強することになるのが普通です。しかし、この語学コースは、外国人留学生受入れの歴史の浅い中国では、まだ、実践的な語学力を養成するためのカリキュラム、教授法が充実しているとはいえません。そのため、勉強の効果を上げたい人は、大学での講義以外にどうしても、現地で安価な家庭教師を雇って補うことになり、人によってはそれが勉強の主体となる場合もあります。
なお、現地での学習は、文法にとらわれず、発音のマスター、語彙量を増やすことのみに集中するように極力努めてください。例えば貿易会話などの専門的分野の勉強を希望する人も多いようですが、カリキュラムもあまり充実しておらず、また、こういった内容の中国語は仕事の実践の中でこそ覚えられるものです。
ましてや、留学期間が1~2年であるならば、その期間は、中国語をマスターするワンステップとして、発音と語彙量にこだわった学習内容をこなすだけでも精一杯のはずです。
中国語は、英語のように日本の学校教育で教えられておらず、外来語として身近にあるわけでもないので、語彙の量が圧倒的に少ないことをスタート地点としなければなりません。このため、発音の仕方としての口の作り方を正確に会得して発音を確実にマスターすることと、単純な会話構造の文章を覚えることによって語彙量を増やすことから勉強を始めることが大切になります。そのことなくして先走って、専門的な内容の学習に早くから入っていくと、結果としては、実際に役立つ中国語のマスターとはなり得ず、かえってマイナスとなることさえもあります。
留学中は、家庭教師を雇うことなどによって、自分の発音を繰り返しチェックしてもらい、発音を確実にマスターするように努めてください。なお、家庭教師を雇う時は、断ることになった時の面倒を避けるため、最初はまず2か月単位で依頼するようにしてください。
なお、北京語ということで、圧倒的に留学生数が多い首都北京では、カリキュラムが充実していたり、少人数クラスであるということから、午後の時間に私塾に入るダブルスクールが大流行です。
日本で相当力をつけて行っても、現地で「語彙量が足りない。まだ留学に来るのは早すぎた。」と後悔することになるのが一般的です。大学の中国語学科を卒業した人でも、普通進修生となって学部の聴講をすることはかなり難しいことです。どの程度語学力をつけてから行った方がよいかには、万人に共通の答えはありません。言葉ができないが故に起こるトラブル、プレッシャーを気にせず、慣れない異国の地での生活を平気で過ごせる性格の人であるかどうかによって、必要とされる中国語の能力が違ってきます。言葉ができないが故に、うまく自分で自分の身を処すことができない、ということにくよくよしない人、物事をあまり気にしない人、あるいは、外国に慣れる最低限の年数であるといわれている3年以上は現地で学ぶつもりのある人ならば、現地で中国語学習をスタートすることも可能でしょう。
しかし、島国であって、何でもほとんどはお金で片づく国である日本に育った我々の多くは言葉ができないうえに、その国の習慣・制度もわからず、自分で自分の身を処すことができず、いつも、イライラして、勉強に対する気力をなくしてしまったりする人も多いようです。
一般的には、日本で中国語学校に通い、最低限「ローマ字式発音記号」は修得してから留学した方がよいでしょう。さらに、できれば、買物、食事、交通機関への乗車などの、現地での日常生活に支障のない程度の日常会話と、授業で使われる言葉を学んで行った方がよいでしょう。「行ってから現地の人と話して学ぼう。語学はその環境に入ってしまえばマスターできるだろう。」などと考えるのは甘い幻想です。
外国人にとって中国人社会は、いくつかの要因があり、なかなか入りにくいものです。また、ほとんどゼロから始めることになる中国語の学習は、まず机の上での学習で相当の語彙量をつけることから始めなければなりません。それなくして現地の人と話をすることなどしょせん叶わぬ夢です。1年か2年以上先の遠い将来の話です。
HSK(中国語能力認定試験=漢語水平考試=Hanyu Shuiping Kaoshi
)は、中国政府国家教育部が認定している中国語の能力を証明する試験です。等級は1級から11級に分かれていて、3級から5級に初級の資格証明書が、6級から8級に中級の資格証明書が発行されます。初級、中級は、その中で上から(A)、(B)、(C)のランクに分けられて資格証明書が発行されます。1、2級は成績結果の通知だけです。
初級より下のレベルの1、2級に相当するものとして、別に「基礎HSK」という試験が設けられていて、1、2、3級とランク付けされています。基礎HSKの3級は、HSKの3級に相当するとされています。この他に、主に中国国内で実施されていて、日本国内では京都で年に1回だけ実施されている9級から11級の高級という資格証明もあります。
中国の大学の本科生(学部生)になるためには6級以上、即ち中級の(C)が必要であり、「漢語本科専業」の4年制の本科生になるには3級以上、即ち初級の(C)か基礎の(A)が必要であることなどが、中国政府国家教育部により定められています。なお規定では、漢語進修生にはHSKの資格証明書の取得は求められていません。
奨学金を受けるつもりの人は、たとえランクが低いHSKの資格証明書であっても提出して、勉学意欲があって中国留学に行くということを示せば、申請を少しでも有利にできるかもしれません。
中国政府国家教育部は、中国語を話さない国内の少数民族に対しても、このテストの受験を普及させようとしているため、内容は実用的なものになっており、留学前に受験勉強をしておけば、実際の中国語の難しさが感じられ、また、実用中国語の勉強にもなります。
テストの内容は、ヒアリング、文法、読解、総合穴埋めの4種類です。日本人はヒアリングの成績が悪く、総合点では8級に到達していても、ヒアリングが悪く7級に落とされたという例が多く出ています。ヒアリング対策としては、とにかくテープを聞いて回答する訓練に徹することです。
HSKは、日本ではそれほど知られている資格ではありませんが、中国にいる間に8級まで取得しておいて、就職試験でHSKが中国政府の認定試験であることを会社側に説明して中国語のテストが免除されたという例もあります。一例ですが、東京都国際部が募集している「語学ボランティア」では、7級以上を資格要件としています。
なお、このHSK以外に、現在「中国語検定試験」と称しているテストも行われていますが、これはいずれの公的認定を受けたテストでもありません。実施団体が、英語の検定と同じような名前をつけていますので、公的なものと誤解されがちですが、中国留学のための中国語の能力に関する評価とも関連していません。
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