作品紹介集

私あるいはライターの方が生演奏、録音、あるいは作曲者のかたとのお話の中で入手した情報についてご紹介します。
ここに書いてないものでもいろいろあるはずですが、もし情報などありましたらよろしくお願いします。


アクア 〜2つの小品(2002,2003) 永井 裕一
 編成:2Mn, Ma,Mc,Gt,Cb 演奏時間は下記
 風の塔の輪舞曲(ロンド)(2002) : 木更津高校マンドリンクラブ第33回定期演奏会初演 演奏時間約5分
 うみほたるの夜想曲(ノクターン)(2003) : Muse Mandolin Ensemble第7回演奏会初演 演奏時間約5分

 アクアラインにある2つの建造物の昼と夜の顔を描いてみました。
 輪舞曲ではヨットの帆を意匠して作られた「風の塔」がまわりを行き交う船に誘われ海原を自由に遊び、夜想曲では「うみほたる」の灯が夜の訪れとともにひとつひとつ空へ昇って星空を形作ります。(作曲者記)

 作曲者の永井裕一氏については、氏のホームページを参照していただければ幸いです。
 「アクアライン」は皆さん御存知かと思いますが、川崎市と木更津市を結ぶ大掛かりなトンネル+橋でして、日本の土木建築技術の粋を集めたような技術としてはすばらしい自動車用有料道路です。本連絡道路のおかげで千葉県上総地区、安房地区からは東京、横浜に短時間で移動できるようになりました。ただ大きな問題は、「このくらいの通行料でも使うだろう」という道路公団の甘い見通しで通行料を設定したため、この橋の建築費償還に見合う車の通行量がまったく確保されていないことです。
 千葉地区の住民は結局近くのバスターミナルに車を置いて、そこから「アクアラインバス」という高速バスを利用して東京、羽田空港、川崎、横浜などに向かっておりますしね。 とはいっても特に木更津から羽田空港や横浜方面への便は非常に良くなりました。。。マンドリンを演奏する人だと横浜方面から合宿のメッカ「岩井」にいくのに便利ですね(^^;

 という話はおいておいて、この作品は木更津市在住の作者が、「アクアライン」にまつわる2つの壮大な建築物を昼に夜に眺めながら膨らませたイメージを五線紙に書きとめた作品です。
 
 「風の塔のロンド」はアクアラインの昼の顔。東京湾って、実は船舶の渋滞地区なんですよね。非常に多くの船が指定された通路(海の上に道路が書いてあるような感じ)を通っており、海岸からも海ほたるからも眺めることができます。そして「風の塔」は海ほたるからも川崎側からも小さくみえて、まさに「船」が航行しているかのよう。じっとみていると周りの船が動いているのか風の塔が動いているのか分からなくなってきます。その不規則な動きがメロディにも表現されているような気がします。天気の良い日に海岸から船を眺めているとこんな風に気持ちよい印象を持つのでしょうね。

 「うみほたるの夜想曲」は夕闇からだんだん日が暮れてきて、うみほたるの建物の灯りがすこしづつ減っていく。そんな動きがどことなく不安げなメロディに表現されているような気がします。そして車の通りも人の通りも少なくなって夜中になってくると(東京湾は本当の意味で真っ暗にはならないのですが)、夜空には次第に☆が見えるようになってきます。うみほたるははやく星となって空で輝きたいのでしょうか。周りの様子をみながら夜空にのぼるチャンスをねらっているようです。そしてギターの特徴的な弾きおろしが続いたあとのある瞬間(うーん、僕は最初最終便の船の音とか汽笛かなぁと思ったのですが、弾きおろしなのでなんか違うみたいです。)、海ほたるたちは一斉に空にあがっていきます。。。 そして夜空にはうみほたるたちが心地よい光を放ち、夜空を美しく彩るのです・・・

 さて、この作品。2楽章の組曲ではありますけど、それぞれ単独で弾いてもなんら問題ないように感じます。昼と夜というシチュエーションでかかれていますが、曲の感じは「昼と夜」というよりも「若さと落ち着き」とか「少女と女性」「娘と母親」「木更津高校とMuse Mandolin Ensemble」という見方もできますね(笑)。永井さんにはお嬢さんがいらっしゃるので、なんかそんなのも曲つくりに影響しているような気がします・・・

 というわけで、音源の公開を了解いただいておりますのでサイト容量と著作権の問題が出るまで、公開させていただきます。

 風の塔の輪舞曲(ロンド)     1.7MByte
 うみほたるの夜想曲(ノクターン) 1.1MByte いずれもいったんご自身のPCに保存してから聞かれた方が良いと思います。


2003.10作成 2004.04.03修正


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