TOPページへ戻る←Q&A

よく聞かれること Q&A

眺海の森天体観測館は一般の皆さんから星空・天体・宇宙を楽しみながら学んでいただく施設です。
直接ご来館の皆さんと対応しておりますと昼の開館時、夜間開館時天体を見ながらなどいろいろな
ご質問を頂戴します。ここには多くの方から聞かれることの一部をQ&Aで紹介します。

 1 この望遠鏡の倍率は何倍ですか?
 2 この望遠鏡は国産ですか? 値段はいくらですか?
 3 この望遠鏡で何か発見していますか?
 4 この望遠鏡で何を観測研究しているのですか?
 5 この望遠鏡で何が見られますか?
 6 この望遠鏡で人工衛星は見られますか?
 7 この望遠鏡で月に行ったアポロ宇宙船の残したものが見えますか?
 8 この望遠鏡で何光年先まで見えますか?
 9 この望遠鏡の大きさは東北で何番目、県内では?
10 ここに天体観測館をつくった理由がありますか?
11 主に学校での利用が多いのですか?
12 星が一番よく見える季節は冬ですか?
13
14
15

1. この望遠鏡の倍率は何倍ですか?
天体望遠鏡には固定の倍率というものはありません。接眼レンズを交換することで簡単に変えられます。
天体望遠鏡の倍率は対物レンズ(鏡)の焦点距離を接眼レンズの焦点距離で割り算したものです。眺海の森天体観測館の主望遠鏡は口径50センチの反射望遠鏡です。眼視用に主に使うカセグレン焦点の焦点距離は6000ミリです。接眼レンズはたくさんあり、見る対象、目的、空の状況などによって差替えて使います。焦点距離50ミリの接眼レンズを差し込むと6000÷50=120倍、10ミリの接眼レンズを差し込むと6000÷10=600倍になります。
倍率が高くなると大きく見えますが、よく見えるということとは別です。恒星は点像ですから理屈の上では高い倍率でも低い倍率でも同じ望遠鏡では同じ明るさで見えます。点像の恒星が何等まで見えるかは対物レンズ(鏡)の口径で決まります。
一方、月や惑星、星雲状天体のように点ではなく面積のある対象は、低い倍率では明るく見え、高い倍率では暗く見えるという性質があります。
月や惑星は明るいので多少暗くなっても高い倍率で大きく見たほうが良く見えるということがあります。しかし、暗い星雲状天体の場合は倍率が高いと暗くなり低い倍率で視野を明るくしてみた方が見やすいということがあります。望遠鏡の倍率は性能ではなく、見る対象や目的、空の条件で使い分けるものです。
このページの↑トップへ
2. この望遠鏡は国産ですか? 値段はいくらぐらいですか?
眺海の森天体観測館の主望遠鏡のシステムは国産です。このクラスの天体望遠鏡の価格性能比は国産が優れています。
1992年に納入設置された時の価格は望遠鏡のシステム合計で数千万円といったオーダーです。このような大きさの望遠鏡はカタログに写真や価格が表示されているものではなく、必要な形式、口径と観測システムの装備の種類等によって見積もられるものです。現実には大枠の予算の中でどれだけの口径のものがどれだけの装備で可能になるかの見積もりになるでしょう。
ただし、このクラスの望遠鏡は観測室と空を見るための開閉可能な窓、ドームや可動ルーフが必要になります。そのため実際に設置するには天体望遠鏡の価格の何倍かの費用を見込まないと設置できません。観測室以外の建物部分はさらに別途になります。
このページの↑トップへ
3. この望遠鏡で何か発見していますか?
公開天文台での望遠鏡の役割は来館者から天体を望遠鏡で直接見ていただくことにあります。彗星や小惑星、新星、超新星などの新天体を捜索する目的のものではありませんので捜索するという作業は行っておりません。
しかし、いろいろな天体や天文現象を撮影等で撮影記録し天体解説等に役立つ資料とするための観測は行っており、それに伴う天体の変化、珍しい現象の発見といったことはあります。例えば惑星の活動的雲の振る舞い、彗星の尾の変化、新天体の追跡などが上げられます。
規模の大きな類似の公開天文台の中には研究員を擁し研究活動を業務の一つとする公開天文台もいくつかあります。眺海の森天体観測館の場合は業務ではなく天体観測指導員の自主観測として行われております。
このページの↑トップへ
4. この望遠鏡で何を観測研究しているのですか?
前項の回答と重複しますが、資料作り、天体と天文現象の記録といった意味合いのことを行っています。どこかで新天体が発見されて、それが一般の人から見てもらえる明るさと対象のものと判断できるもの、または判断するための追跡撮影は行います。明るくなりそうだという彗星を追跡して、見てもらえる対象になりそうだという場合は案内、広報活動と観察会などの企画を行っていきます。また、そこまですることはないケースや現象が深夜から夜明けという場合は記録、資料としての撮影を行っておくということがあります。天体解説を行うために、「見てきたようなことを言うのではなく、この望遠鏡で実際に見て、撮ってお話しする」ための観測です。眺海の森天体観測館の展示写真は一部の資料的なものを除きほとんど天体観測館で撮影されたもの、天体観測館友の会のメンバーが撮影したものを使っています。
このページの↑トップへ
5. この望遠鏡で何が見られますか?
太陽、月、惑星、衛星、彗星、小惑星、恒星、多重星、星団、星雲、銀河等各種天体が見られる対象です。昼は空の条件などにより太陽、金星、明るい恒星が見られます。夜は季節や月の有無、空の条件によって各種天体を見ることができます。
「この望遠鏡で土星の環がみえますか?」と時々聞かれます。「土星の環」が見えないようでは天体望遠鏡とは言えないでしょうね。と答えています。天体観測館の望遠鏡で撮った土星の画像がこれです。
このページの↑トップへ
6. この望遠鏡で人工衛星は見られますか?
肉眼で見られる人工衛星もたくさんあります。たまたま望遠鏡の視野を横切る場合もまれにあります。しかし、人工衛星は通常の天体とは動きが異なり、動きの速度も早いため天体観測館の望遠鏡で追尾して見るということはできません。
衛星放送や気象観測衛星などの静止衛星はその方向に向け、日周運動の追尾を切れば見られます。動いている人工衛星を追跡する装置を備えた望遠鏡が設置された公開天文台が全国で2ヶ所ほどありますが、多くの公開天文台では人工衛星を見ることが天体観望に相当するという認識はありません。
このページの↑トップへ
7. この望遠鏡で月に行ったアポロ宇宙船の残したものが見えますか?
理論分解能以下の小さなものですからそこまではとても見えません。理論分解能を上げた巨大な望遠鏡を新しく作ったとしても実際は見られません。地球の大気を通してみると風などのため分解能を落としてしまうため見ることができないのです。もしそこまで見えるとするとわざわざ月探査機など打ち上げる必要も無くなりますね。
このページの↑トップへ
8. この望遠鏡で何光年先まで見えますか?
見られる最も遠い天体までの距離ということでしょうが、残念ながら実際に調査していませんのでわかりません。一般の皆さんへの天体観望で対象とする天体では数千万光年といった銀河も含まれます。天体観察の熟練者がチャレンジすれば桁が違う距離の天体まで見えるはずです。見る能力は人により違います。単に視力だけではなく観察力の個人差が大きいのです。見るということでなく、撮影ということであればさらに遠い天体をキャッチできます。撮影手段も写真フイルムから撮像素子の時代になり、画像処理技術とあいまって日進月歩の進化を遂げていて、同じ望遠鏡でもより遠くの暗い天体をキャッチできるようになってきています。
このページの↑トップへ
9.この望遠鏡の大きさは東北で何番目、県内では?
望遠鏡の大きさは口径で表わします。眺海の森天体観測館の望遠鏡は口径50センチで、公開天文台では2004年夏現在、東北では眺海の森天体観測館と同じ口径以上のものは、岩手県に同口径の50センチのある施設が3ヶ所あります。秋田県には60センチが1ヶ所、福島県に65センチが1ヶ所あります。仙台市天文台ではさらに大口径の新天文台を計画中です。
個人所有のものでも県内に口径60センチというのがありますし、口径を大きくして架台部を簡略化した大口径の手作り望遠鏡が相当数ありそうですから、口径の大きさだけでの順位は不明です。
このページの↑トップへ
10. ここに天体観測館をつくった理由がありますか?
自然公園(県民の森)として整備された「眺海の森」には森林学習展示館、宿泊施設「さんさん」、喫茶、お土産店、蕎麦処、キャンプ場、スキー場、テニスコート、森林散策道、展望台、多目的広場・・・・・など、松山町、平田町、山形県がそれぞれの施設整備管理運営を行っています。昼だけでなく、夜の夜景を楽しみに、また星空を楽しむために上がってくる皆さんもたくさんおられます。ここに天体観察のための施設があったらいいだろうということで、1993年に松山町が開設したのが天体観測館です。山形県北部の庄内地方と最上地方の主要都市、酒田市、鶴岡市、新庄市から車で30分〜50分ほどに位置し、標高200〜300メートルと気軽に上がってこれる自然公園という地の利があります。天体観察という観点からは、一年を通じた晴天日数は少ないものの、多くの皆さんが星を見たいと思う夏の季節には全国でもトッブクラスの晴天率を誇ります。
このページの↑トップへ
11. 主に学校での利用が多いのですか?
家族やグループ、個人の皆さんが多く、団体予約で来られるのは子ども会、学校関係、老人会、観光ツアーなどがあります。年齢にかかわらずご利用いただけます。曇天時は天体観望ができませんが、希望される団体などには天文星空講話も行っています。毎月発行され来館者に渡しております「天体観測館だより」は山形県北部の学校にも配布されています。来館して天体観測館の望遠鏡で天体観察していただくのが理想ですが、学校などで天体観望するための資料になってくれればという理由で配布しています。また、このホームページを開設して広報案内と天文情報を発信しております。
このページの↑トップへ
12. 星が一番よく見える季節は冬ですか?
冬の星空は大気の透明度が良く、明るい恒星が多いため肉眼や双眼鏡で星空・星座を楽しむにはいいでしょう。ただ、日本海側では晴天率が悪くめったに晴れませんから機会は少なくなります。また、望遠鏡で天体観察するには寒気は多くの場合見え方を悪くします。望遠鏡で天体観察をする時は大気の透明度と視相の二つの条件があり、視相は像の揺れ具合(シンチレーション)をいいます。寒気の大気は風が強く細かく震えるシンチレーションで高い倍率では像のボケが大きくなります。月面のクレーターや惑星面の模様などはボケて見えなくなってしまうことが多いのです。天体望遠鏡で高倍率での天体観察を行うには夏の太平洋高気圧が張り出した暑い時の方が好条件になりやすい傾向があります。気象状態、大気の状態は各季節、日々変化していますから一概には言えませんが、傾向としてはそういうことです。望遠鏡で天体観察する場合は空の透明度と風(地上風と上空の風)のあるなしに左右され、どちらもいいという日は多くありません。多少霞んでいる空の方が風がなくシンチレーションが小さい時に高倍率でもよく見えます。肉眼で星座の形を見る場合はシンチレーションが悪くても透明度がいい方がいいでしょう。シンチレーションは風と星のまたたき具合から判断できます。星の瞬きが目立つ時はシンチレーションが悪く、瞬きの少ない時はシンチレーションが良くなります。星を見る条件とは別に季節ごとに星座は移り変わり、月や惑星も移動して行きます。本当に天体・星空好きな人は季節に関係なくどの季節でも比較的条件のいい日を選んで天体観察しています。
このページの↑トップへ

TOPページへ戻る←Q&A

眺海の森天体観測館 コスモス童夢
Chokainomori Astronomical Observatory
999-6839山形県酒田市土渕字甚治郎向20−2
電話&FAX 0234-61-4012